8月3日 Köln - Frankfurt (M) - Tokyo [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]
ドイツ滞在も今日までである。最後の最後まで楽しむべく、早朝日の出直後に起床し、ホテルを出て、ライン川にかかるホーエンツォレルン鉄橋Hohenzollernbrückeの袂へ行く。ここはKölnの象徴であるDom大聖堂をバックにKöln Hbfを発車する列車が撮影できるポイントである。とっても、金網が設けられていて構図には自由が利かないし、鳩のフンだらけで悪臭が漂っている。休日の早朝とはいえ、それなりに列車は多い。
transregio 460形
ICE 3
101形
RE
ICE 3
ICE 3を2本撮影した後、Hohenzollernbrückeを徒歩で渡る。朝の川風を浴びながらの散歩もなかなか良いものである。ライン川の川幅は広く、対岸のKöln Messe/Deutz駅までは10分強かかる。ここでも少しだけ撮影する。
101形
143形
ICE 3
今度は列車に乗ってライン川を渡る。Köln Hbfに到着する際、遠くに小豆色の車両が見える。もしやと思い、慌てて1番線へ走ると、Schienenbusと呼ばれるレールバスの798形が入線していた。この798形はVEB Vulkan-Eifel-Bahnの所属となっており、今日はKöln – Cochem間のツアー列車として運転されるようだ。元気に活躍する姿に遭遇できて幸運だ。
798形
ホテルに戻って朝食を済ませ、チェックアウトする。Köln Hbf からS-Bahnに乗って再びKöln Messe/Deutzへ。乗車予定のICEの時間まで行き来する列車をさらに撮影する。昨日のIC 118の折り返し、103 235が牽引するIC 119も逆光ながら無事に撮影することができた。
101形
111形
transregio 460形
103形
103形
ICE 3
143形
9時35分頃、Dortmund Hbf発München Hbf行ICE 621が11番線ホームに入線してきた。ICE 3による16両編成 (Tz 305 “Baden-Baden” +Tz 331 “Westerlamd”)である。先頭の1等車に乗り込む。最前部のラウンジ席を予約してあったが、残念ながら運転室との間の仕切りはスモーク状態となっているので、一般席に座る。車内はガラガラで、この車両には友人と私しかいない。
定刻の9時37分に発車した列車はSieburg/Bonn駅を通過すると、高速新線SFS Köln Rhein/Mainに入る。前面展望を楽しめないのは残念が、座り心地の良い椅子に身を任せて、最高300km/hで走る車内からドイツの丘陵地の光景をゆっくりと楽しむのは良いものである。Montabaur・Limburg Südと通過し、マイン川を渡ると減速する。名残惜しいがこれでドイツ鉄道の旅もここまで、10時26分Frankfurt (M) Flughafen Fernbahnhofの7番線に到着する。
ICE 621の発車を見送った後、空港長距離駅からターミナル1への連絡通路に設けられたLufthansaのチェックインカウンターでチェックイン手続きを済ませる。ここは空いており、すぐに手続きは完了、スーツケースも預けて身軽になる。成田空港行の航空分の出発までは3時間ある。元々乗り物に興味はそれほどないはずなのにMiniatur Wunderlandなどですっかり飛行機好きになった友人の希望もあり、空港見学ツアーに参加することとし、受付カウンターへ向かう。しかし、直近のツアーの参加枠は残り1人、その次のツアーは1時間後で慌ただしくなりそうなので、今回は断念。空港のドイツ料理レストランに入り、発着する航空機を眺めながらビールとソーセージを楽しむ。
お土産などを購入し、12時半過ぎに出国審査を通過する。搭乗するLH 710便はターミナル1のピアA-Plusから出発する。ここはA380やB747などの大型機に対応するために2012年に増設された区画で、ゲートまではかなりの距離を歩くことになる。最新のB747-8Iも駐機中、いつか乗ってみたいものである。
LH 710便はA380 (D-AIMJ “Brüssel”)による運航である。出発の30分前、13時20分に搭乗開始、定刻の13時50分に出発する。さほど待つこともなく離陸、眼科にドイツの田園光景が広がる。これでドイツともしばらくのお別れである。
しばらくすると食事サービスの時間となる。出発前に散々ビールを飲んだので、食前酒は白ワインをもらう。続いて赤ワインと煮込み料理の機内食が配られる。食事が終わり、面前品販売が終了すると消灯される。英語も少し見たが、ヨーロッパで動き回った疲れもあるのか、幸いにもそれなりに睡眠が取ることができた。大きな揺れもなく、とても快適なフライトである。
広大なシベリアを抜け、到着まで1時間強となったところで、朝食としてオムレツが配られる。まもなく日本上空に入り、太平洋の海岸線に沿って飛んで、定刻より少し早い7時30分に成田空港に着陸する。
降機すると、ジメッとした空気がまとわりついてくる。思わず折り返しのフランクフルト行に乗りたい気分になりながら入国審査を通過してスカイアクセス線のホームに向かい、ヨーロッパ旅行を終えた。
transregio 460形
ICE 3
101形
RE
ICE 3
ICE 3を2本撮影した後、Hohenzollernbrückeを徒歩で渡る。朝の川風を浴びながらの散歩もなかなか良いものである。ライン川の川幅は広く、対岸のKöln Messe/Deutz駅までは10分強かかる。ここでも少しだけ撮影する。
101形
143形
ICE 3
今度は列車に乗ってライン川を渡る。Köln Hbfに到着する際、遠くに小豆色の車両が見える。もしやと思い、慌てて1番線へ走ると、Schienenbusと呼ばれるレールバスの798形が入線していた。この798形はVEB Vulkan-Eifel-Bahnの所属となっており、今日はKöln – Cochem間のツアー列車として運転されるようだ。元気に活躍する姿に遭遇できて幸運だ。
798形
ホテルに戻って朝食を済ませ、チェックアウトする。Köln Hbf からS-Bahnに乗って再びKöln Messe/Deutzへ。乗車予定のICEの時間まで行き来する列車をさらに撮影する。昨日のIC 118の折り返し、103 235が牽引するIC 119も逆光ながら無事に撮影することができた。
101形
111形
transregio 460形
103形
103形
ICE 3
143形
9時35分頃、Dortmund Hbf発München Hbf行ICE 621が11番線ホームに入線してきた。ICE 3による16両編成 (Tz 305 “Baden-Baden” +Tz 331 “Westerlamd”)である。先頭の1等車に乗り込む。最前部のラウンジ席を予約してあったが、残念ながら運転室との間の仕切りはスモーク状態となっているので、一般席に座る。車内はガラガラで、この車両には友人と私しかいない。
定刻の9時37分に発車した列車はSieburg/Bonn駅を通過すると、高速新線SFS Köln Rhein/Mainに入る。前面展望を楽しめないのは残念が、座り心地の良い椅子に身を任せて、最高300km/hで走る車内からドイツの丘陵地の光景をゆっくりと楽しむのは良いものである。Montabaur・Limburg Südと通過し、マイン川を渡ると減速する。名残惜しいがこれでドイツ鉄道の旅もここまで、10時26分Frankfurt (M) Flughafen Fernbahnhofの7番線に到着する。
ICE 621の発車を見送った後、空港長距離駅からターミナル1への連絡通路に設けられたLufthansaのチェックインカウンターでチェックイン手続きを済ませる。ここは空いており、すぐに手続きは完了、スーツケースも預けて身軽になる。成田空港行の航空分の出発までは3時間ある。元々乗り物に興味はそれほどないはずなのにMiniatur Wunderlandなどですっかり飛行機好きになった友人の希望もあり、空港見学ツアーに参加することとし、受付カウンターへ向かう。しかし、直近のツアーの参加枠は残り1人、その次のツアーは1時間後で慌ただしくなりそうなので、今回は断念。空港のドイツ料理レストランに入り、発着する航空機を眺めながらビールとソーセージを楽しむ。
お土産などを購入し、12時半過ぎに出国審査を通過する。搭乗するLH 710便はターミナル1のピアA-Plusから出発する。ここはA380やB747などの大型機に対応するために2012年に増設された区画で、ゲートまではかなりの距離を歩くことになる。最新のB747-8Iも駐機中、いつか乗ってみたいものである。
LH 710便はA380 (D-AIMJ “Brüssel”)による運航である。出発の30分前、13時20分に搭乗開始、定刻の13時50分に出発する。さほど待つこともなく離陸、眼科にドイツの田園光景が広がる。これでドイツともしばらくのお別れである。
しばらくすると食事サービスの時間となる。出発前に散々ビールを飲んだので、食前酒は白ワインをもらう。続いて赤ワインと煮込み料理の機内食が配られる。食事が終わり、面前品販売が終了すると消灯される。英語も少し見たが、ヨーロッパで動き回った疲れもあるのか、幸いにもそれなりに睡眠が取ることができた。大きな揺れもなく、とても快適なフライトである。
広大なシベリアを抜け、到着まで1時間強となったところで、朝食としてオムレツが配られる。まもなく日本上空に入り、太平洋の海岸線に沿って飛んで、定刻より少し早い7時30分に成田空港に着陸する。
降機すると、ジメッとした空気がまとわりついてくる。思わず折り返しのフランクフルト行に乗りたい気分になりながら入国審査を通過してスカイアクセス線のホームに向かい、ヨーロッパ旅行を終えた。
8月2日 Düsseldorf - Köln - Oberwesel - Köln [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]
旅も終盤である。6時に起床し、7時からゆっくりと朝食を摂り、Leonardo Hotel Düsseldorf CityをチェックアウトしてDüsseldorf Hbfへ行く。Koblenz行RE 10507は定刻の7時58分より5分ほど遅延している。2階建て客車を146形が押す編成で、1等車に乗車する。ラッシュ時間帯だけに大半の席が埋まっている。Düsseldorf-Benrath・Leverkusen Mitte・Köln-Mülheim・Köln Messe/Deutzと停車し、Düsseldorf Hbfから約30分でKöln Hbfに到着する。
ここで観光に向かう友人と別れ、スーツケースをコインロッカーに預けた後、S-Bahnに乗車する。ライン川を渡りKöln Messe/Deutzを経て、Köln Trimbornstraßeで一旦降りる。横を通過するICEの撮影を試みるが、Frankfurt (M)方面の列車は順光だが、ホームの屋根が入ってしまい、Köln方面の列車は完全に逆光である。
ICE 3
ICE 3M
再びS-Bahn S12系統Au行に乗車する。Köln/Bonn Flughafenへの支線が分岐し、Airport-Businessparkで降りる。ここはFrankfurt (M)方面のICEをきれいに撮影できそうだ。
442形
ICE 3
ICE 3
101形
AmsterdamからのICEにはフランス直通用に改造されたICE 3MF (Tz 4683)が使われていた。ICE 3MFはベルギーには直通できないが、オランダには直通可能である。ただし、ICE 3MFは慢性的に編成数が不足しているはずで、珍しいシーンかもしれない。
ICE 3MF
ICE 3
1時間程撮影したところで、再びS-Bahnに乗る。Köln Trimbornstraßeで一旦下車してICE 3を1本撮影し、さらにS-BahnでKöln Messe/Deutzに戻る。順光の中、テレビ塔Coloniusを背景に、ライン川を渡ってKöln Messe/Deutz駅を通過する列車をしばらく撮影する。
ICE 3 / 423形
146.0形
644形
146.0形
ICE 3
143形
IC
続いて、Eifel地方のGelorstein行RBに乗車する。ライン川を渡り、Köln Hbfを経て、次のKöln Westで下車する。ここは貨物列車が集中するポイント、ほんの30分程野の間に次々と列車がやってくる。
E186
189形
155形
101形
HGK DE82
261形
Köln Hbfに戻ると12時過ぎになっていた。駅前にある本日の宿、Best Western Grand City Hotel Kölnにチャックインし、スーツケースを部屋に置いて、再び出発する。本来は12時53分のICに乗るつもりだったが、駅構内の郵便局で一部の荷物を発送しているうちに、乗りそびれてしまった。
仕方がないので、その次の13時53分発Frankfurt (M) Hbf行ICE 1025に乗ることにする。Köln Hbfのホームの端で撮影しながら見ていると、少し遅れ気味にICE 1025が姿を現したが、ライン川鉄橋上で停止して、そのまま動かなくなった。München行のICEを先行させたところで、ようやく入線してくる。
423形 / ICE 3
425形
ICE 3
transregio 460形
ICE 1
ICE 3 / ICE 1
ICE1025はICE 1 (Tz 172 “Mülheim an der Ruhr”)による運転である。15分遅れで発車、ヤードを脇を左へ大きくカーブし、南西へと進路を向ける。Köln Westを通過、さらにKöln Südを通過すると、Südbrückeでライン川を渡ってライン川右岸線や高速新線SFS Köln-Rhein/Mainに合流する路線が左へと分かれていく。Köln Eifeltor Umschlagbfの巨大なヤードが広がり、Hürth-Kalscheurenを通過すると複線区間となって、列車は南からさらに南東へと進路を変える。Köln Hbfで買っておいた寿司のセットで昼食にし、車掌に声をかけて生ビールを一杯。減速するとまもなく旧都Bonn Hbfに到着、一部の区間で徐行したこともあり、20分遅れの14時32分である。
Bonn Hbfを発車してしばらくすると、左側の車窓にライン川が現われる。蛇行するライン川に比べれば線路は真っ直ぐに敷設されており、最高160km/hでの走行は可能である。対岸のライン川右岸線からの連絡線が合流する頃には減速、南東から南へと進路を向けると、左手に多くの貴重な鉄道車両が留置されているのが目に入る。ここはDB Museum Kobkentz-Lüzelで、Ep. IIIやIVの車両を非常に数多く保存している。モーゼル川を渡り、Trierからの路線が合流してきたところが、Koblentz Hbfである。結局、20分遅れのまま、15時06分の到着であった。
本来は14時53分発のローカル列車に乗り継ぐはずであったが、当然既に発車した後であった。後続の15時02分発Frankfurt (M) Hbf行RE 4291は30分遅れとのこと、この列車に乗ることにする。待ち時間を利用して、駅構内に留置中の181.2形や143形を撮影しておく。
181.2形
143形
15時20分に入線してきた当駅止まりのREは非常に混雑していた。この折り返しがRE 4291で、前後の143形の間に2階建て客車が4両連結された編成である。降車客と乗車客が入り混じり、ホームはひどい混雑となった。乗客も多く満員の混雑となったようだが、私の乗車した1等車は私一人であった。
Koblenz Hbfを出発すると、すぐにライン川に沿って走る。Rhensの先からは急カーブが続き、スピードが上がらない。Spayから180度カーブしたところで、Boppard Hbfに到着する。
Boppard Hbfを発車した後もライン川に沿って走る。St. Goarを通過するとまもなく左に、船頭を誘惑する少女の伝説で知られ、ハイネの詩でも有名なLoreleyの岩山が見られる。その先で左に90度大きくカーブするとOberweselに着く。16時過ぎの到着である。私はここで下車する。
145形
Oberweselはワイン川に沿って走る列車を撮ることの出来る有名撮影地、私もここで撮影を楽しむことにしたのである。駅からKöln方面に向かって歩く。カメラのSDカードの残りが少なくなったので、Wiesbadenの電器店で買っておいたものに代えようとするが、このSDカードの包装が異常にかたくて、いくらやっても開けられない。途中で開店準備をしているレストランがあったので、お願いしたら、親切にもハサミで開けてくれただけでなく、ゴミも預かってくれた。
事前に確認しておいた撮影地までは15分程歩いて到着する。ここは線路に沿った城壁の上にある。快晴の素晴らしい天気に恵まれたが、直射日光がまともに当たるので非常に暑い。これでは体力を消耗しそうである。城壁を挟んで線路と反対側に立つ家の姉妹がベランダで遊んでいるかと思ったら、こっちにもちょっかいを出してくる。”Hello! What’s your name?” “I love you!”と叫んできたので、”I love you, too!”と返したら、”I love you NOT!!”とのこと。ドイツでもどうやらふられたようだ。
ライン川左岸線を通過する列車は高速新線の開業でかなり減ったが、「ローカル線に転落した」という言い方は間違いであろう。Bonn・Koblentz・Mainzなど中規模都市が沿線に並んでいるだけに、1時間に最低1本はICEまたはICが設定されているし、これに1時間に1~2本のローカル列車がある。さらに、線路容量に余裕が生じたことを利用し、貨物列車も走るようになった。この時間はKöln方面の列車が順光である。長距離列車には遅延も発生しているようで、何本かのICを撮影することができた。
155形
423形
101形
185形
transregio 460形
143形
185形
101形
185形
101形
185形
さて、ここまで来たのは、ある列車をどうしても撮影したかったからである。その列車、Innsbruck Hbf発Münster(Westf)Hbf行は定刻通りであれば17時30分頃に通過するはずである。DBのホームページで調べると、どうやらMainzまでは定刻で走っているようだ。これなら時間通りに来るだろうと思うが、待てども待てどもやってこない。そのうち、年配の鉄道ファンが近くにやってきた。頑丈そうなカメラ台を据え付け、何と3台のカメラを用意して撮影準備をしている。何でも、今日は週末で、寄せ集めの客車による特別なICが走るから、それを撮影しにきっとのこと。そこへ観光船が通りかかる、このゲーテ号は今は改造されてしまったが、ライン川で最後まで残っていた蒸気船とのこと。そんな豆知識を聞きながらの撮影もなかなか楽しいものである。
143形
目的のIC 118は18時近くになってようやく近づいて来た。夢中になって写真を撮る、先頭に立つのは103 235。ライン川を背景に走る往年のTEE塗装の103形を間近に見ることができて、言うことは最早ない。よく見たらドイツは右側通行のはずなのに、何と左側をゆっくりと走っているではないか。何かトラブルでもあったのだろうか。103 235は故障から復帰して、2013年春からIC 118/119のMünster(Westf)Hbf – Stuttgart Hbfに使用されている。103 113もまもなく復活予定で、103形が元気で走る姿はしばらく楽しめそうだ。
103形
続いて走ってきた120 109牽引のICを撮影すると、18時20分を過ぎていた。年配の鉄道ファンにお礼を言い、Oberweselの駅へと急いで戻る。
120形
18時33分発MRB 25394に乗車する。再びライン川沿いに走って、19時08分にKoblenz Hbfに戻る。ここでICEに乗り換えるが、待ち時間を利用してしばらく撮影する。120形牽引のICは1時間以上遅延し、ここで運転打ち切りになった由、後続のICに乗り換えるべく多くの乗客が降りてきている。
111形
120形
185形
Wien Westbahnhofを10時52分に発車し、終点のHamburg Hbfには翌日の00:15に到着する超長距離列車ICE 26は5分程遅れて到着してきた。ICE –T (411形Tz 1159編成”Passau”)である。列車に乗り込むと、慌ただしく発車する。1等車に座る前にBordRestaurantの売店に向かう。ビールを買うのはもちろんだが、ついでにお子様用セットも購入する。このセットはチーズバーガー・ジュース・チョコレートのセット、といっても目的はおまけについてくる”Klein ICE”という玩具である。注文するのは非常に恥ずかしかったが、「お土産にしたいんだけど、購入できる?」と尋ねたらOKとのことであった。自分の子供でもいたら言いやすいのだが。
1等車に座って、チーズバーガーをつまみにビールを飲みながら、車窓風景をゆっくりと眺める。Remagenで遅延しているREを追い越し、Bonn Hbfのみに停車したのみでほぼ順調に走る。Köln Hbfには11分遅れの20時16分に到着する。
旅行に出ていた友人と合流し、夜はKölnに留学中の大学院時代の先輩と会って3人で駅から程近いケルシュビールの名店Peters Brauhausへ。仕事やドイツの話をしながらケルシュビールとドイツ料理を堪能し、ドイツ旅行最後の夜を楽しく過ごした。明日はいよいよ帰国である。
ここで観光に向かう友人と別れ、スーツケースをコインロッカーに預けた後、S-Bahnに乗車する。ライン川を渡りKöln Messe/Deutzを経て、Köln Trimbornstraßeで一旦降りる。横を通過するICEの撮影を試みるが、Frankfurt (M)方面の列車は順光だが、ホームの屋根が入ってしまい、Köln方面の列車は完全に逆光である。
ICE 3
ICE 3M
再びS-Bahn S12系統Au行に乗車する。Köln/Bonn Flughafenへの支線が分岐し、Airport-Businessparkで降りる。ここはFrankfurt (M)方面のICEをきれいに撮影できそうだ。
442形
ICE 3
ICE 3
101形
AmsterdamからのICEにはフランス直通用に改造されたICE 3MF (Tz 4683)が使われていた。ICE 3MFはベルギーには直通できないが、オランダには直通可能である。ただし、ICE 3MFは慢性的に編成数が不足しているはずで、珍しいシーンかもしれない。
ICE 3MF
ICE 3
1時間程撮影したところで、再びS-Bahnに乗る。Köln Trimbornstraßeで一旦下車してICE 3を1本撮影し、さらにS-BahnでKöln Messe/Deutzに戻る。順光の中、テレビ塔Coloniusを背景に、ライン川を渡ってKöln Messe/Deutz駅を通過する列車をしばらく撮影する。
ICE 3 / 423形
146.0形
644形
146.0形
ICE 3
143形
IC
続いて、Eifel地方のGelorstein行RBに乗車する。ライン川を渡り、Köln Hbfを経て、次のKöln Westで下車する。ここは貨物列車が集中するポイント、ほんの30分程野の間に次々と列車がやってくる。
E186
189形
155形
101形
HGK DE82
261形
Köln Hbfに戻ると12時過ぎになっていた。駅前にある本日の宿、Best Western Grand City Hotel Kölnにチャックインし、スーツケースを部屋に置いて、再び出発する。本来は12時53分のICに乗るつもりだったが、駅構内の郵便局で一部の荷物を発送しているうちに、乗りそびれてしまった。
仕方がないので、その次の13時53分発Frankfurt (M) Hbf行ICE 1025に乗ることにする。Köln Hbfのホームの端で撮影しながら見ていると、少し遅れ気味にICE 1025が姿を現したが、ライン川鉄橋上で停止して、そのまま動かなくなった。München行のICEを先行させたところで、ようやく入線してくる。
423形 / ICE 3
425形
ICE 3
transregio 460形
ICE 1
ICE 3 / ICE 1
ICE1025はICE 1 (Tz 172 “Mülheim an der Ruhr”)による運転である。15分遅れで発車、ヤードを脇を左へ大きくカーブし、南西へと進路を向ける。Köln Westを通過、さらにKöln Südを通過すると、Südbrückeでライン川を渡ってライン川右岸線や高速新線SFS Köln-Rhein/Mainに合流する路線が左へと分かれていく。Köln Eifeltor Umschlagbfの巨大なヤードが広がり、Hürth-Kalscheurenを通過すると複線区間となって、列車は南からさらに南東へと進路を変える。Köln Hbfで買っておいた寿司のセットで昼食にし、車掌に声をかけて生ビールを一杯。減速するとまもなく旧都Bonn Hbfに到着、一部の区間で徐行したこともあり、20分遅れの14時32分である。
Bonn Hbfを発車してしばらくすると、左側の車窓にライン川が現われる。蛇行するライン川に比べれば線路は真っ直ぐに敷設されており、最高160km/hでの走行は可能である。対岸のライン川右岸線からの連絡線が合流する頃には減速、南東から南へと進路を向けると、左手に多くの貴重な鉄道車両が留置されているのが目に入る。ここはDB Museum Kobkentz-Lüzelで、Ep. IIIやIVの車両を非常に数多く保存している。モーゼル川を渡り、Trierからの路線が合流してきたところが、Koblentz Hbfである。結局、20分遅れのまま、15時06分の到着であった。
本来は14時53分発のローカル列車に乗り継ぐはずであったが、当然既に発車した後であった。後続の15時02分発Frankfurt (M) Hbf行RE 4291は30分遅れとのこと、この列車に乗ることにする。待ち時間を利用して、駅構内に留置中の181.2形や143形を撮影しておく。
181.2形
143形
15時20分に入線してきた当駅止まりのREは非常に混雑していた。この折り返しがRE 4291で、前後の143形の間に2階建て客車が4両連結された編成である。降車客と乗車客が入り混じり、ホームはひどい混雑となった。乗客も多く満員の混雑となったようだが、私の乗車した1等車は私一人であった。
Koblenz Hbfを出発すると、すぐにライン川に沿って走る。Rhensの先からは急カーブが続き、スピードが上がらない。Spayから180度カーブしたところで、Boppard Hbfに到着する。
Boppard Hbfを発車した後もライン川に沿って走る。St. Goarを通過するとまもなく左に、船頭を誘惑する少女の伝説で知られ、ハイネの詩でも有名なLoreleyの岩山が見られる。その先で左に90度大きくカーブするとOberweselに着く。16時過ぎの到着である。私はここで下車する。
145形
Oberweselはワイン川に沿って走る列車を撮ることの出来る有名撮影地、私もここで撮影を楽しむことにしたのである。駅からKöln方面に向かって歩く。カメラのSDカードの残りが少なくなったので、Wiesbadenの電器店で買っておいたものに代えようとするが、このSDカードの包装が異常にかたくて、いくらやっても開けられない。途中で開店準備をしているレストランがあったので、お願いしたら、親切にもハサミで開けてくれただけでなく、ゴミも預かってくれた。
事前に確認しておいた撮影地までは15分程歩いて到着する。ここは線路に沿った城壁の上にある。快晴の素晴らしい天気に恵まれたが、直射日光がまともに当たるので非常に暑い。これでは体力を消耗しそうである。城壁を挟んで線路と反対側に立つ家の姉妹がベランダで遊んでいるかと思ったら、こっちにもちょっかいを出してくる。”Hello! What’s your name?” “I love you!”と叫んできたので、”I love you, too!”と返したら、”I love you NOT!!”とのこと。ドイツでもどうやらふられたようだ。
ライン川左岸線を通過する列車は高速新線の開業でかなり減ったが、「ローカル線に転落した」という言い方は間違いであろう。Bonn・Koblentz・Mainzなど中規模都市が沿線に並んでいるだけに、1時間に最低1本はICEまたはICが設定されているし、これに1時間に1~2本のローカル列車がある。さらに、線路容量に余裕が生じたことを利用し、貨物列車も走るようになった。この時間はKöln方面の列車が順光である。長距離列車には遅延も発生しているようで、何本かのICを撮影することができた。
155形
423形
101形
185形
transregio 460形
143形
185形
101形
185形
101形
185形
さて、ここまで来たのは、ある列車をどうしても撮影したかったからである。その列車、Innsbruck Hbf発Münster(Westf)Hbf行は定刻通りであれば17時30分頃に通過するはずである。DBのホームページで調べると、どうやらMainzまでは定刻で走っているようだ。これなら時間通りに来るだろうと思うが、待てども待てどもやってこない。そのうち、年配の鉄道ファンが近くにやってきた。頑丈そうなカメラ台を据え付け、何と3台のカメラを用意して撮影準備をしている。何でも、今日は週末で、寄せ集めの客車による特別なICが走るから、それを撮影しにきっとのこと。そこへ観光船が通りかかる、このゲーテ号は今は改造されてしまったが、ライン川で最後まで残っていた蒸気船とのこと。そんな豆知識を聞きながらの撮影もなかなか楽しいものである。
143形
目的のIC 118は18時近くになってようやく近づいて来た。夢中になって写真を撮る、先頭に立つのは103 235。ライン川を背景に走る往年のTEE塗装の103形を間近に見ることができて、言うことは最早ない。よく見たらドイツは右側通行のはずなのに、何と左側をゆっくりと走っているではないか。何かトラブルでもあったのだろうか。103 235は故障から復帰して、2013年春からIC 118/119のMünster(Westf)Hbf – Stuttgart Hbfに使用されている。103 113もまもなく復活予定で、103形が元気で走る姿はしばらく楽しめそうだ。
103形
続いて走ってきた120 109牽引のICを撮影すると、18時20分を過ぎていた。年配の鉄道ファンにお礼を言い、Oberweselの駅へと急いで戻る。
120形
18時33分発MRB 25394に乗車する。再びライン川沿いに走って、19時08分にKoblenz Hbfに戻る。ここでICEに乗り換えるが、待ち時間を利用してしばらく撮影する。120形牽引のICは1時間以上遅延し、ここで運転打ち切りになった由、後続のICに乗り換えるべく多くの乗客が降りてきている。
111形
120形
185形
Wien Westbahnhofを10時52分に発車し、終点のHamburg Hbfには翌日の00:15に到着する超長距離列車ICE 26は5分程遅れて到着してきた。ICE –T (411形Tz 1159編成”Passau”)である。列車に乗り込むと、慌ただしく発車する。1等車に座る前にBordRestaurantの売店に向かう。ビールを買うのはもちろんだが、ついでにお子様用セットも購入する。このセットはチーズバーガー・ジュース・チョコレートのセット、といっても目的はおまけについてくる”Klein ICE”という玩具である。注文するのは非常に恥ずかしかったが、「お土産にしたいんだけど、購入できる?」と尋ねたらOKとのことであった。自分の子供でもいたら言いやすいのだが。
1等車に座って、チーズバーガーをつまみにビールを飲みながら、車窓風景をゆっくりと眺める。Remagenで遅延しているREを追い越し、Bonn Hbfのみに停車したのみでほぼ順調に走る。Köln Hbfには11分遅れの20時16分に到着する。
旅行に出ていた友人と合流し、夜はKölnに留学中の大学院時代の先輩と会って3人で駅から程近いケルシュビールの名店Peters Brauhausへ。仕事やドイツの話をしながらケルシュビールとドイツ料理を堪能し、ドイツ旅行最後の夜を楽しく過ごした。明日はいよいよ帰国である。
8月1日 Essen - Angermund - Köln - Düsseldorf [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]
Essen Hbfに戻り、コインロッカーからスーツケースを取り出して、ホームに上がる。DuisburgまではICEでもREでも殆ど所要時間は変わらないが、ちょうどホームに停車していたDortmund Hbf発München Hbf行ICE 721に乗車することができた。編成はICE 3 (403形、Tz 319 “Duisburg”)である。13時53分定刻に発車する。車内はすいており、適当に1等車に座る。Mülheim Hbfを通過し、Oberhausenからの路線が合流して、14時05分にDuisburg Hbfに到着する。観光に向かう友人と一旦ここで分かれ、別行動をとることとし、私はICE 721を降りる。
コインロッカーでスーツケースを預けて、昼食にケバブサンドを購入する。トルコ移民の多いドイツはケバブ屋の数も多く、味もボリュームも良い。続いて、14時25分発のS-Bahn S1系統Solingen行に乗車し、5駅目のAngermundで降りる。Angermundまでは所要時間12分である。ここはS-Bahnホームから複々線区間を走行する列車を撮影できる。貨物列車は殆ど通らず車両のバリエションは限られるが、ICEやICを手軽に撮影するには良く、昨年も訪れた場所である。暑いがしばらく撮影を楽しむことにする。
RE
ICE 3M
ICE 2
101 090
Eurobahn ET 7.05
422 575
218 837
ICE 3
ICE 3
146 014
101 129
RE
ICE 2
HEX
RE
111 156
ICE 3
ICE 3
146 001
101 134
422 545
撮影を切り上げて16時22分発のDortmund Hbf行S-BahnでDuisburg Hbfへ戻る。Duisburgはライン川とルール川が合流する地点にあり、世界有数の河港を持つ都市であり、貨物輸送の一大拠点で専用線も多いが、Duiburg Hbfと貨物ターミナルは離れた位置にあり、貨物列車の姿はほとんど見られない。
コインロッカーからスーツケースを取り出し、ホームに戻るとICE 548に間に合った。ICE 548はBerlin Hbf発Düssldof Hbf行でICE 2の2編成併結 (Tz 219 “Hagen” + Tz 224 “Saalfeld (Saale)”)で運転されている。ICE 2は全44編成のリニューアルが終了したばかり、内装はICE 1のリニューアル車と似ているが、座席が改良されている他、車両中央部にディスプレイが設置されている。食堂車BordRestaurantも健在なのは嬉しいところである。車内は終点が近いためガラガラ、せっかくなので車内の写真を撮って回る。
定刻の16時49分発に発車した列車は一路南へ走り、先程まで写真を撮っていたAngermundを通過して、16時57分に空港に接続するDüsseldorf Flughafenに到着する。停車している間に、Emden発Köln Hbf行IC 2336が脇を追い越していく。ICに抜かれるICEとは珍しいシチュエーションである。本来であれば、IC 2336は先行しているはずなのだが、10分程遅れているのであった。Düsseldorf Flughafenを発車すると、Düsseldorf Hbfまでは10分もかからない。17時06分にDüsseldorf Hbfに到着する。
混雑する中をかき分けてホームからコンコースに下り、駅を出て徒歩3分程のLeonardo Hotel Düsseldorf City Centerにチェックインする。スーツケースを置いて身軽になったところで、再びDüsseldorf Hbfに戻る。ルール地方の拠点駅の一つだけに、構内には次々に列車が発着している。
146 018
146 020
18時08分到着のBerlinからのICE 848 (ICE 2による運行)を撮影した後、追いかけるようにEssen Hbf発München 行ICE 929が入線してきた。ICE 929はICE 3 (Tz 354)による運行である。この列車に乗車して、空席に腰を下ろす。
ICE 2
ICE 3
ICE 3
18時13分に発車した列車は、夕暮れの中を最高200km/hで南へと向かう。揺れは少なく、車内も静かである。Bayer製薬の工場を横目にLeverkusenを過ぎ、減速してKöln Mulheimを通過、ここで右に転線し本線と離れ、メッセ会場のライン川寄りをゆっくり走り、Köln Messe/Deutz駅の地上ホーム11番線に18時33分に到着する。Köln Hbfは各方面からの列車が集中する一大拠点駅であるがホーム容量が限られており、Köln Messe/Deutz駅とKöln Hbfの間のライン川鉄橋Hohenzollernbrückeも3複線とはなっているもののドイツで最も列車密度の高い区間となっていて、しばしば遅延の原因となっている。そのため、高速新線経由でFrankfurt (M)方面へ向かうICEの多くはKöln Hbfを避け、対岸のKöln Messe/Deutz駅を経由している。Köln Messe/Deutz駅からHbfまではS-Bahnや近郊列車が頻繁に発車しており、所要時間もわずか3分である。私も適当な列車に乗って、Köln Hbfに移動し、ホーム端で少しだけ撮影する。
Aachen方面に行っていたという友人と合流する。ここからはICE 104に乗車する。ICE 104はBasel SBB発Amsterdam CS行という往年のラインゴルトを彷彿とさせる列車で、ICE 3M (Tz 4611 “Düsseldorf”)による運行である。定刻の19時17分より20分程遅れて発車するとHohenzollernbrückeを渡ってKöln Messe/Deutz駅を通過し、加速していく。次のDüsseldorf Hbfには20時前に到着する。
ホテルまで友人のチェックインに付き合った後、Düsseldorf HbfのU-Bahnに乗車し、Heinrich-Heine-Alleeへ。旧市街Altstadを散歩し、ビアレストランへBrauerei Schumacherへ。ビネガーに漬け込んだとのことで酸味の強いライン風ザワーブラーテン Rheinischer Sauerbratenとともに、名物のアルトビールを楽しむ。小ぶりなグラスだけに、次々とグラスが空になる。これだからドイツ旅行はやめられない。U-BahnでDüsseldorf Hbfに戻り、最後にピルスナーとアルトビールを1杯ずつ。酔いが回ったところで、ホテルに戻った。
コインロッカーでスーツケースを預けて、昼食にケバブサンドを購入する。トルコ移民の多いドイツはケバブ屋の数も多く、味もボリュームも良い。続いて、14時25分発のS-Bahn S1系統Solingen行に乗車し、5駅目のAngermundで降りる。Angermundまでは所要時間12分である。ここはS-Bahnホームから複々線区間を走行する列車を撮影できる。貨物列車は殆ど通らず車両のバリエションは限られるが、ICEやICを手軽に撮影するには良く、昨年も訪れた場所である。暑いがしばらく撮影を楽しむことにする。
RE
ICE 3M
ICE 2
101 090
Eurobahn ET 7.05
422 575
218 837
ICE 3
ICE 3
146 014
101 129
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ICE 2
HEX
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111 156
ICE 3
ICE 3
146 001
101 134
422 545
撮影を切り上げて16時22分発のDortmund Hbf行S-BahnでDuisburg Hbfへ戻る。Duisburgはライン川とルール川が合流する地点にあり、世界有数の河港を持つ都市であり、貨物輸送の一大拠点で専用線も多いが、Duiburg Hbfと貨物ターミナルは離れた位置にあり、貨物列車の姿はほとんど見られない。
コインロッカーからスーツケースを取り出し、ホームに戻るとICE 548に間に合った。ICE 548はBerlin Hbf発Düssldof Hbf行でICE 2の2編成併結 (Tz 219 “Hagen” + Tz 224 “Saalfeld (Saale)”)で運転されている。ICE 2は全44編成のリニューアルが終了したばかり、内装はICE 1のリニューアル車と似ているが、座席が改良されている他、車両中央部にディスプレイが設置されている。食堂車BordRestaurantも健在なのは嬉しいところである。車内は終点が近いためガラガラ、せっかくなので車内の写真を撮って回る。
定刻の16時49分発に発車した列車は一路南へ走り、先程まで写真を撮っていたAngermundを通過して、16時57分に空港に接続するDüsseldorf Flughafenに到着する。停車している間に、Emden発Köln Hbf行IC 2336が脇を追い越していく。ICに抜かれるICEとは珍しいシチュエーションである。本来であれば、IC 2336は先行しているはずなのだが、10分程遅れているのであった。Düsseldorf Flughafenを発車すると、Düsseldorf Hbfまでは10分もかからない。17時06分にDüsseldorf Hbfに到着する。
混雑する中をかき分けてホームからコンコースに下り、駅を出て徒歩3分程のLeonardo Hotel Düsseldorf City Centerにチェックインする。スーツケースを置いて身軽になったところで、再びDüsseldorf Hbfに戻る。ルール地方の拠点駅の一つだけに、構内には次々に列車が発着している。
146 018
146 020
18時08分到着のBerlinからのICE 848 (ICE 2による運行)を撮影した後、追いかけるようにEssen Hbf発München 行ICE 929が入線してきた。ICE 929はICE 3 (Tz 354)による運行である。この列車に乗車して、空席に腰を下ろす。
ICE 2
ICE 3
ICE 3
18時13分に発車した列車は、夕暮れの中を最高200km/hで南へと向かう。揺れは少なく、車内も静かである。Bayer製薬の工場を横目にLeverkusenを過ぎ、減速してKöln Mulheimを通過、ここで右に転線し本線と離れ、メッセ会場のライン川寄りをゆっくり走り、Köln Messe/Deutz駅の地上ホーム11番線に18時33分に到着する。Köln Hbfは各方面からの列車が集中する一大拠点駅であるがホーム容量が限られており、Köln Messe/Deutz駅とKöln Hbfの間のライン川鉄橋Hohenzollernbrückeも3複線とはなっているもののドイツで最も列車密度の高い区間となっていて、しばしば遅延の原因となっている。そのため、高速新線経由でFrankfurt (M)方面へ向かうICEの多くはKöln Hbfを避け、対岸のKöln Messe/Deutz駅を経由している。Köln Messe/Deutz駅からHbfまではS-Bahnや近郊列車が頻繁に発車しており、所要時間もわずか3分である。私も適当な列車に乗って、Köln Hbfに移動し、ホーム端で少しだけ撮影する。
Aachen方面に行っていたという友人と合流する。ここからはICE 104に乗車する。ICE 104はBasel SBB発Amsterdam CS行という往年のラインゴルトを彷彿とさせる列車で、ICE 3M (Tz 4611 “Düsseldorf”)による運行である。定刻の19時17分より20分程遅れて発車するとHohenzollernbrückeを渡ってKöln Messe/Deutz駅を通過し、加速していく。次のDüsseldorf Hbfには20時前に到着する。
ホテルまで友人のチェックインに付き合った後、Düsseldorf HbfのU-Bahnに乗車し、Heinrich-Heine-Alleeへ。旧市街Altstadを散歩し、ビアレストランへBrauerei Schumacherへ。ビネガーに漬け込んだとのことで酸味の強いライン風ザワーブラーテン Rheinischer Sauerbratenとともに、名物のアルトビールを楽しむ。小ぶりなグラスだけに、次々とグラスが空になる。これだからドイツ旅行はやめられない。U-BahnでDüsseldorf Hbfに戻り、最後にピルスナーとアルトビールを1杯ずつ。酔いが回ったところで、ホテルに戻った。
8月1日 Hamburg - Dortmund - Essen [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]
6時過ぎに起床、InterCityHotel Hamburg-Altonaを7時15分にチェックアウトする。ホテルの入口から直結するHamburg-Altona駅のホームに行く。10番線にはこれから乗車するFrankfurt (M) Hbf行のIC 2023が停車していた。牽引機は所定では101形のはずだが、今日は120形が先頭に立っている。120形も目立たないが、まだまだ健在である。編成は120 106 + Avmz 108.7 + Apmz 127.1 + Avmz 108.1 + WRmz 134.5 + Bvmsz 186.6 + Bpmbz 294.6 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.4 である。隣のホームには北方へと向かうNordOstBahnの列車が停車中、先頭は厳しいMaK DE 2700形である。
IC 2023の車内に入ると、最近リニューアルされたばかりの車両であった。座席は1等も2等も交換され、ICE 2のリニューアル車に近いイメージである。IC客車は登場後30年以上経過した車両も珍しくなく、今後ICxへの置き換えが予定されているが、2013年からリニューアル工事が開始されたということはまだ数年は現役で活躍しそうである。実際、車内に入ると古さを感じない。
車内はガラガラのまま、定刻の7時32分にHamburg-Altonaを発車する。北に向かって発車した列車はすぐに右にカーブしてS-Bahnと寄り添って東へゆっくりと向かう。やや小ぶりながらドーム式の駅舎で重厚な雰囲気を持つHamburg Dammtorに停車する。ここである程度の乗車がある。
Hamburg Dammtorを発車すると、昨日夕食を摂った市庁舎付近を右に眺めながら、ゆっくりとアルスター湖を渡る、まもなくHamburg Hbfに到着する。ドイツの北のターミナル駅らしい重厚な雰囲気を持つHamburg Hbfでは乗車が多いが、それでも車内は空席が目立つ。
7時46分にHamburg Hbfを発車すると、すぐにZollkanal ツォル運河を渡る。右手にはニュース週刊誌Der Spiegelの本社がそびえ立つ。一旦左にカーブし、S-Bahnと合流して右に曲がるとNordelbe北エルベ川を渡る。右手奥にはエルプフィルハーモニーも見られる。列車は南下する。貨物列車を追い抜き、Südelbe南エルベ川を渡ると、まもなくHamburg-Harburgである。
Altona・Dammtor・HbfとHamburgの各ターミナルで乗客を集めてきたが、それもこのHarburgが最後である。7時57分に発車すると、Lüneburg方面と分かれて右にカーブし南西へと向かう。Buchholzから貨物線が合流すると、Rotenburgまでは3複線区間となる。そろそろお腹も空いたので、ここで食堂車に移動する。この列車にはBordRestaurantが連結されている。食堂車は朝のコーヒーを飲みながら過ごす乗客が目立ったが、幸いにも空席があった。
SagehornでBremen市街をショートカットする短絡線と分かれ、左へと180度近く大きくカーブしながらBremerhaenからの路線と合流すると、まもなくBremen Hbfである。
8時44分にBremen Hbfを南東に向けて発車、Hannover方面と路線と分かれ、南西へ進路を向ける。先程分岐した短絡線と合流し、Weser川を渡る。Kirchweyhe駅構内には蒸気機関車50形が留置されている。
ここで朝食に注文していたコーヒーとシチューが運ばれてくる。軽い朝食のつもりだったが、案外ボリュームもあるし、なかなか美味しい。この区間は最高200km/h、ほぼ直線的に線形で、快調に飛ばす。
会計を済ませて、1等車に戻る。Bohmteを通過すると減速し、Mittellandkanalを渡る。ここからは細かいカーブが連続する。Osnabrück Hbfには9時35分に到着する。OsnabückはRheine・Bielefeld・Mindenなど各方面の路線が接続する拠点駅、ある程度まとまった乗降がある。
2分の停車時間でOsnabrück Hbfを発車するが、やはりカーブが続き、スピードは上がらないが、TWE (Teutoburger Wald-Eisenbahn AG)の専用線と並走し、Lengerichを通過すると、その後は直線が続き、最高200km/hでさらに南西へと向かう。ところがOstbevenの先で非常ブレーキがかかり一旦停止する。何かあったか心配になるが、何事もなかったように列車はすぐに発車、特に案内放送もない。Dortmund-Ems-Kanalを渡り、Rheineからの路線と合流すると、まもなくMünster Hbfに到着する。
10時03分にMünster Hbfを発車すると、Dülmen・Hamm方面の路線と分かれて南へと向かう。ここからLünenまでの54kmはMünster・Dortmundを短絡する目的で敷設され1928年に開業した区間である。ICが通る路線としては珍しく単線であるが最高160km/h運転が可能である、現在、複線化と最高200km/hへの引き上げが計画されている。
Dortmund-Ems-Kanalを渡ったところで、Münster-Amelsbürentという小駅に止まる。北へ向かうICの通過を待って発車すると快調に走る。Werneの先に右に大きくカーブして南西へ向かい、Lünen Hbfで再び南に進路を向ける。ここからは再び複線となる。Lippe川を渡ったところで、そろそろ下車の支度を始める。多くの路線が複雑に合流を繰り返すと、まもなくDortmund Hbfの11番線ホームに到着する。定刻より3分遅れた10時36分である。IC 2023はここからWuppertal、Köln、Koblenzを経由してFrankfurt (M)へ向かう。
本来ギリギリ乗り換えられるはずのICE 517は既に発車していたので、後続のAachen行RE 10120に乗車することとする。RE 10120は5分程遅れて到着、2階建て客車6両を146 014が押す編成である。
ルール地域のREはいつも混雑しているように思うが、この列車も2等車はデッキまで立客が多い状態である。そこで重いスーツケースをもって2階にある1等席に座る。1等席もある程度座席が埋まっていたが、無事に座ることができた。
Dortmund Hbfを発車すると、南のHagen、北西のGelsenkirchenに向かう路線が複雑に分岐するが、列車はほぼ西に向かう。特別料金不要のREといっても最高160km/hで快走し、Dortmund Hbfから10分でBochum Hbfに到着する。
DortmundからここまではS-Bahnと並行していたが、Bochum Hbfを発車するとS-Bahnは南側へ離れていく。Wattenscheid駅に停車した後、S-Bahnと再び不合流する。右に広大なヤードが広がり、Gelsenkirchenからの路線が合流すると、まもなくEssen Hbf、11時14分の到着である。人口ではEssenはルール地方最大の都市、乗降は多く、私たちもここで下車する。空は晴れ上がり、とても暑い。向かいのホームにはICE 3が停車している。
スーツケースをコインロッカーに預けて、Essen市内を巡ることにする。Essenの市内交通を担うEssener Verkehrs-AG (EVAG)の窓口で1日券を購入し、地下のU-Bahn・トラムのホームへ。106系統Helenenstr.行に乗車、車両は1976年に登場したDUEWAG製のM8C形である。
地上に出た列車はMoltkestr.までは105系統と線路を共有するが、そこから右に分かれる・・・・はずなのだが、そのまま直進してS-Bahnと接続するEssen Südを過ぎ、さらに3つめのZeche Ludwigに到着する。ここで運転手が何かを言っている。ここで降りろということらしい、確かに他の乗客も皆下車している。何故か運転経路が変更されているようだ。
そこで反対へ向かう列車に乗車する。今度は105系統の列車に乗車、車両はDWA/Adtranz製Flexity ClassicシリーズのM8DNF形、低床式の新型である。Moltkestr.で下車、暑い中、106系統が走るはずの方向に歩き出す。すると、しばらくして軌道工事の現場が現れた。どうやら、この工事の影響で運転経路が変更されているようだ。
そのまま10分程歩いて、繁華街にあるRüttenscheider Sternにたどり着くが、このまま歩いても、時間を浪費するだけである。この後も予定があるので、タクシーを利用することにする。初老の男性が運転するタクシーに乗り、英語で回った欲しいコースを頼んだら、”Sprechen Sie Deutsch!”と笑いながら言われたものの、どうやら通じたようだ。
幼い頃を過ごした幼稚園の脇を過ぎて、2年ほど家族で住んだアパートへ。無事に同じ佇まいで残ってるのは嬉しい。
再びタクシーに乗り込み、今度はEssenの世界遺産Zeche Zollvereinツォルフェライン炭鉱業遺産群に向かう。郊外へ向けて20分程走ったところで到着する。ルール地方は19世紀に炭鉱の開発が進み、石炭を利用した製鉄業でドイツ屈指の重工業地域へと発展した。このツォルフェライン炭鉱はルール地方の代表的な炭鉱であり、Essenの市街地のすぐ近くにあるというのに、周囲数kmはありそうな広大な敷地を有する。特に1932年に完成した第12採掘坑は、建設当時は世界最大にして最新の石炭採掘施設であった。バウハウス様式の建物は「世界で最も美しい炭鉱」とも呼ばれている。炭鉱は1986年に創業を停止されたが、鉱業の歴史や産業建築の発展に関する博物館として、また現代デザインの展示場として文化・芸術活動の発信地となっている。このことが評価され、2010年にはEssenは欧州文化首都ともなった。
巨大な第12採掘坑を見て回った後、売店に立ち寄って外に出ると"Glück auf!"の文字が。これは単純に訳すと、「達者で!」という意味になるが、常に死と向かい合わせの炭鉱労働者たちが交わした、祈りを込めた象徴的な挨拶なのだとか。
美しい第12採掘坑を撮影した後、”Kulturlinie (Culture Line)”との愛称を持つ” 107系統に乗る。Essen Hbfまでは15分程である。
IC 2023の車内に入ると、最近リニューアルされたばかりの車両であった。座席は1等も2等も交換され、ICE 2のリニューアル車に近いイメージである。IC客車は登場後30年以上経過した車両も珍しくなく、今後ICxへの置き換えが予定されているが、2013年からリニューアル工事が開始されたということはまだ数年は現役で活躍しそうである。実際、車内に入ると古さを感じない。
車内はガラガラのまま、定刻の7時32分にHamburg-Altonaを発車する。北に向かって発車した列車はすぐに右にカーブしてS-Bahnと寄り添って東へゆっくりと向かう。やや小ぶりながらドーム式の駅舎で重厚な雰囲気を持つHamburg Dammtorに停車する。ここである程度の乗車がある。
Hamburg Dammtorを発車すると、昨日夕食を摂った市庁舎付近を右に眺めながら、ゆっくりとアルスター湖を渡る、まもなくHamburg Hbfに到着する。ドイツの北のターミナル駅らしい重厚な雰囲気を持つHamburg Hbfでは乗車が多いが、それでも車内は空席が目立つ。
7時46分にHamburg Hbfを発車すると、すぐにZollkanal ツォル運河を渡る。右手にはニュース週刊誌Der Spiegelの本社がそびえ立つ。一旦左にカーブし、S-Bahnと合流して右に曲がるとNordelbe北エルベ川を渡る。右手奥にはエルプフィルハーモニーも見られる。列車は南下する。貨物列車を追い抜き、Südelbe南エルベ川を渡ると、まもなくHamburg-Harburgである。
Altona・Dammtor・HbfとHamburgの各ターミナルで乗客を集めてきたが、それもこのHarburgが最後である。7時57分に発車すると、Lüneburg方面と分かれて右にカーブし南西へと向かう。Buchholzから貨物線が合流すると、Rotenburgまでは3複線区間となる。そろそろお腹も空いたので、ここで食堂車に移動する。この列車にはBordRestaurantが連結されている。食堂車は朝のコーヒーを飲みながら過ごす乗客が目立ったが、幸いにも空席があった。
SagehornでBremen市街をショートカットする短絡線と分かれ、左へと180度近く大きくカーブしながらBremerhaenからの路線と合流すると、まもなくBremen Hbfである。
8時44分にBremen Hbfを南東に向けて発車、Hannover方面と路線と分かれ、南西へ進路を向ける。先程分岐した短絡線と合流し、Weser川を渡る。Kirchweyhe駅構内には蒸気機関車50形が留置されている。
ここで朝食に注文していたコーヒーとシチューが運ばれてくる。軽い朝食のつもりだったが、案外ボリュームもあるし、なかなか美味しい。この区間は最高200km/h、ほぼ直線的に線形で、快調に飛ばす。
会計を済ませて、1等車に戻る。Bohmteを通過すると減速し、Mittellandkanalを渡る。ここからは細かいカーブが連続する。Osnabrück Hbfには9時35分に到着する。OsnabückはRheine・Bielefeld・Mindenなど各方面の路線が接続する拠点駅、ある程度まとまった乗降がある。
2分の停車時間でOsnabrück Hbfを発車するが、やはりカーブが続き、スピードは上がらないが、TWE (Teutoburger Wald-Eisenbahn AG)の専用線と並走し、Lengerichを通過すると、その後は直線が続き、最高200km/hでさらに南西へと向かう。ところがOstbevenの先で非常ブレーキがかかり一旦停止する。何かあったか心配になるが、何事もなかったように列車はすぐに発車、特に案内放送もない。Dortmund-Ems-Kanalを渡り、Rheineからの路線と合流すると、まもなくMünster Hbfに到着する。
10時03分にMünster Hbfを発車すると、Dülmen・Hamm方面の路線と分かれて南へと向かう。ここからLünenまでの54kmはMünster・Dortmundを短絡する目的で敷設され1928年に開業した区間である。ICが通る路線としては珍しく単線であるが最高160km/h運転が可能である、現在、複線化と最高200km/hへの引き上げが計画されている。
Dortmund-Ems-Kanalを渡ったところで、Münster-Amelsbürentという小駅に止まる。北へ向かうICの通過を待って発車すると快調に走る。Werneの先に右に大きくカーブして南西へ向かい、Lünen Hbfで再び南に進路を向ける。ここからは再び複線となる。Lippe川を渡ったところで、そろそろ下車の支度を始める。多くの路線が複雑に合流を繰り返すと、まもなくDortmund Hbfの11番線ホームに到着する。定刻より3分遅れた10時36分である。IC 2023はここからWuppertal、Köln、Koblenzを経由してFrankfurt (M)へ向かう。
本来ギリギリ乗り換えられるはずのICE 517は既に発車していたので、後続のAachen行RE 10120に乗車することとする。RE 10120は5分程遅れて到着、2階建て客車6両を146 014が押す編成である。
ルール地域のREはいつも混雑しているように思うが、この列車も2等車はデッキまで立客が多い状態である。そこで重いスーツケースをもって2階にある1等席に座る。1等席もある程度座席が埋まっていたが、無事に座ることができた。
Dortmund Hbfを発車すると、南のHagen、北西のGelsenkirchenに向かう路線が複雑に分岐するが、列車はほぼ西に向かう。特別料金不要のREといっても最高160km/hで快走し、Dortmund Hbfから10分でBochum Hbfに到着する。
DortmundからここまではS-Bahnと並行していたが、Bochum Hbfを発車するとS-Bahnは南側へ離れていく。Wattenscheid駅に停車した後、S-Bahnと再び不合流する。右に広大なヤードが広がり、Gelsenkirchenからの路線が合流すると、まもなくEssen Hbf、11時14分の到着である。人口ではEssenはルール地方最大の都市、乗降は多く、私たちもここで下車する。空は晴れ上がり、とても暑い。向かいのホームにはICE 3が停車している。
スーツケースをコインロッカーに預けて、Essen市内を巡ることにする。Essenの市内交通を担うEssener Verkehrs-AG (EVAG)の窓口で1日券を購入し、地下のU-Bahn・トラムのホームへ。106系統Helenenstr.行に乗車、車両は1976年に登場したDUEWAG製のM8C形である。
地上に出た列車はMoltkestr.までは105系統と線路を共有するが、そこから右に分かれる・・・・はずなのだが、そのまま直進してS-Bahnと接続するEssen Südを過ぎ、さらに3つめのZeche Ludwigに到着する。ここで運転手が何かを言っている。ここで降りろということらしい、確かに他の乗客も皆下車している。何故か運転経路が変更されているようだ。
そこで反対へ向かう列車に乗車する。今度は105系統の列車に乗車、車両はDWA/Adtranz製Flexity ClassicシリーズのM8DNF形、低床式の新型である。Moltkestr.で下車、暑い中、106系統が走るはずの方向に歩き出す。すると、しばらくして軌道工事の現場が現れた。どうやら、この工事の影響で運転経路が変更されているようだ。
そのまま10分程歩いて、繁華街にあるRüttenscheider Sternにたどり着くが、このまま歩いても、時間を浪費するだけである。この後も予定があるので、タクシーを利用することにする。初老の男性が運転するタクシーに乗り、英語で回った欲しいコースを頼んだら、”Sprechen Sie Deutsch!”と笑いながら言われたものの、どうやら通じたようだ。
幼い頃を過ごした幼稚園の脇を過ぎて、2年ほど家族で住んだアパートへ。無事に同じ佇まいで残ってるのは嬉しい。
再びタクシーに乗り込み、今度はEssenの世界遺産Zeche Zollvereinツォルフェライン炭鉱業遺産群に向かう。郊外へ向けて20分程走ったところで到着する。ルール地方は19世紀に炭鉱の開発が進み、石炭を利用した製鉄業でドイツ屈指の重工業地域へと発展した。このツォルフェライン炭鉱はルール地方の代表的な炭鉱であり、Essenの市街地のすぐ近くにあるというのに、周囲数kmはありそうな広大な敷地を有する。特に1932年に完成した第12採掘坑は、建設当時は世界最大にして最新の石炭採掘施設であった。バウハウス様式の建物は「世界で最も美しい炭鉱」とも呼ばれている。炭鉱は1986年に創業を停止されたが、鉱業の歴史や産業建築の発展に関する博物館として、また現代デザインの展示場として文化・芸術活動の発信地となっている。このことが評価され、2010年にはEssenは欧州文化首都ともなった。
巨大な第12採掘坑を見て回った後、売店に立ち寄って外に出ると"Glück auf!"の文字が。これは単純に訳すと、「達者で!」という意味になるが、常に死と向かい合わせの炭鉱労働者たちが交わした、祈りを込めた象徴的な挨拶なのだとか。
美しい第12採掘坑を撮影した後、”Kulturlinie (Culture Line)”との愛称を持つ” 107系統に乗る。Essen Hbfまでは15分程である。
7月31日 Rüdesheim - Bingen - Frankfurt (M) - Hamburg [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]
5時30分に起床、冷房がない部屋であったが、よく眠ることができた。Brühl's Hotel Trappはとても快適なホテルで、こんな場所でゆっくり滞在するのも楽しいだろうが、欲張りな私はついついハードスケジュールを組んでしまう。7時から朝食を済ませ、7時40分にチェックアウトする。Rüdesheimの街中から線路沿いに出て行くと、貨物列車が次々に通過していく。
20分程でRuedesheimの船着場に到着、ここからは対岸へのフェリーに乗る。橋の少ないライン川だが、その代わりにフェリーが運航されている。簡素な造りのフェリーに乗り込むと乗員がまわってきて、チケットを購入する。一応時刻表はあるが、高頻度で運航されているためか、あまり気にしていないようだ。8時30分発のはずが、20分過ぎには岸を離れた。朝の日差しの中、ライン川の美しい光景を楽しむが、といっても対岸のBingenまでは10分もかからない。
船着場からは線路沿いに歩く。重いスーツケースを引きながら、15分程でBingen Stadtの駅に着く。Bingen StadtはBingen Hbfの隣駅で停車するのはローカル列車のみであるが、Bingenの市街地やバスターミナルに近く、利用客は多い。
ライン川左岸線のローカル列車は民間運行会社trans regio Deutsche Regionalbahn GmbHが担当しており、Mittelrheinbahn MRBの名で運行されている。運転系統はKöln – KoblentzとKoblentz – Bingen – Mainzに分けられ、後者についてはKoblent – Mainz間とBingen – Mainz間が交互に1時間間隔で運転されており、Bingen – Mainz間は30分間隔ということになる。
本来であれば9時27分に乗車する予定であったが、8時57分発Koblentz発Mainz行MRB 25319に乗車することができた。車両はSiemens製のDesiro MLと呼ばれる電車である。空いている車内で1等席に座る。黄色を基調とした車内は明るい雰囲気、椅子は硬めの座り心地であるが、なかなか快適である。
定刻に発車した列車は東へ向かう。Bingen-Gaulsheimの手前からはライン川とは少し離れた場所を走るため、車窓風景は平凡となる。こまめに停車し、Bingen Stadtから約30分、9時26分にMainz Hbfに到着する。
ここからはFrankfurt (M)へ向かう。待ち時間の間にS-Bahnの420形が到着する。まもなく430形の導入が開始される予定で、420形が置き換えられる日もそう遠くはない。その420形が発車した後、9時40分に3分遅れでDortmund発München行ICE 1521が4番線ホームに到着する。
車内は比較的混んでいたが、1等車のセミコンパートメントに空席があった。Mainz Hbfを発車するとTunnel Mainz Hbf、Tunnel Mainz Südを抜けて、昨夜乗車してきたWormsからの路線と分かれ、南東から東へと向きへ変えてライン川を渡る。ライン川右岸線が合流し、ゆっくりとMainz-Bischofsheimを通過すると、今度はDarmstadt方面と分かれ、さらに東へと進む、Rüsselsheim Opelwerkを通過する。名前の通り左にOpelの工場が広がっている。空を見ると、高度を上げていくLufthansaのA330の姿が。Raunheimの先で短絡線に入り、NBS Köln-Rhein/Mainに合流する。フランクフルト空港の新滑走路の真横を走り、まもなくFrankfurt (M) Flughafen Fernbahnhof に到着する。ヨーロッパを代表する大空港だけに、大きな荷物を抱えた乗客が次々と降りていく。
Frankfurt (M) Flughafen Fernbahnhofを発車すると、ライン川左岸線と合流し、Frankfurt (M) Stadionを通過する。その先でS-Bahnと並走しながら北へ大きくカーブして、Frankfurt (M) Niederradを通過しマイン川を渡り、右に大きくカーブすると広大なヤードに中をゆっくりと走り、昨日も見た103 113を横目に5分遅れの10時23分、Frankfurt (M) Hbfに到着する。
発車案内を確認すると、Berlin・Hamburg方面の列車は軒並み大きく遅れている。Frankfurt (M)とBerlin・Hamburg方面を結ぶ列車はいつも大きく遅れるように感じるが、私の運が悪いだけなのか、実際列車が遅れやすいのか。元々の予定では11時58分発ICE 76でHamburgに向かう予定であったが、その1時間前の10時58分発IC 770に乗車することにする。といっても、こちらも40分遅れの由。構内放送を聞く限りでは、妨害行為で運転に支障が出ているようだ。しばらく時間があるので、トイレを済ませ、お土産を用意したり、発着する列車を撮影したりして時間をつぶす。Frankfurt (M) Hbfはあと17日で125周年を迎える予定で、現在改装工事が行われており、大々的にPRされていた。
143形
ICE 3
ICE 3
ICE 3
111形
146.1形
ICE 3MF
146.2形
11時30分、定刻より30分以上遅れて、Stuttgart Hbf発Hamburg-Altona行ICE 770が入線してきた。ICE 1のTz 160編成が充当されている。
車内はかなりの座席が埋まっていたが、幸いにも1等車に席を確保することができた。11時35分に慌ただしく発車、列車はすぐに左に大きくカーブしてマイン川を渡り、さらに左にカーブして東に進路を向け、Frankfurt (M) Südを通過する。遅れのためか、徐行運転が続く。昨日乗ったICEはFrankfurt (M) Südからマイン川の北側をMainkur経由で走ったが、この列車はマイン川の南側を通る。何度か撮影に訪れたOberrad付近を通り、Offenbach Hbfを通過し、まもなくMainkur経由の路線と合流するとHaunau Hbfを通過する。
ここから列車は北東へ向かい、スピードが上がる。HaunauからFuldaまでの80.6kmはKinzigtalbahnと呼ばれ、在来線区間ではあるが、最高200km/hの高規格路線である。車窓にはのどかな田園風景が広がるが、Frankfurt (M)とHamburgやBerlin、Dresdenなどを結ぶ列車が通過するだけに、列車本数も非常に多い。GelnhausenでREを追い越す。このあたりからKinzig川に沿って走る。Schlüchtern付近でKinzig川が離れていくと、まもなくWürzburgからの在来線と合流する。さらに北東へ進むと、今度は高速新線SFS Hannover – Würzburgを一旦くぐり、回り込むようにFulda-Bronnzell付近でその高速新線に合流する。この区間では見かける機会が少ないICE 3がWürzburg方面へ向かうのを見たところで、さらに加速していく。
多くのICEが停車するFuldaを通過する。ちょうどBerlin行のICEは停車しているところを追い抜き、北へと向かう。最も早い時期に完成した高速新線の一つであるSFS Hannover – Würzburgは貨物列車も通過できるよう、最急勾配が25パーミルに抑えられたため、トンネルが多い。Fuldaの先のDietershan-Tunnel (7375m)をはじめトンネルが続く区間で、車窓風景はあまる望めない。BaunatalからBebra経由で走ってきた在来線と並走すると、スピードが落ち、まもなくKassel-Wilhelmshöheに到着する。
お腹が空いたので食堂車BordRestaurantをのぞくが、残念ながら満席。ちょうどお昼時とはいえ、なかなか盛況である。Kassel-Wilhelmshöheを発車した列車は北東へ向かって走るが、やはりトンネルが多い。次のGöttingenまでは20分強で到着する。
Göttingenからは北へと向かう。食堂車をのぞくと、今度は空席があるので、友人とともに昼食を摂ることにする。木目調の壁に赤い座席はいつもながら良い雰囲気である。まずは生ビールを一杯、もちろん「大」である。売り切れの品が多かったが、メイン料理のGerollter Schweinnebauche mit Kohlrabigemüse und Kartoffel-Senf-Püree (Rolled belly of pork with kohlrabi and mustard mashed potatoes、和訳したら豚バラ肉巻き、コールラビとマスタード・マッシュポテト添えといったところか)を注文できた。その間にも列車は北へと浸はする、Hildesheimの近くでBerlin方面の列車が通る短絡線が分かれていく、まもなく在来線と並走すると、最高280km/hの高速走行を終え減速していく。2000年に万博が開催されたHannover Messe Laatzenを通過するとWolfsburg・Lehrteからの路線が合流し、Hannover Hbfに到着する。ホームの反対側には同じくHamburgに向かう101形牽引のICが停車中、そちらが最初に発車していく。続いて14時02分にIC 770も発車、定刻より42分の遅れである。
料理が運ばれてきた。追加で頼んだ白ワインと一緒に楽しむ。なかなかのボリュームだし美味しい。さらに赤ワインももらうと、昼から酔いも回り最高の気分である。さらに赤ワインと進むと、酔いも良い具合にまわる。それにしても、外を見ると少し様子がおかしい。本来であれば、HannoverかHamburgまでは北東へ向かってCelle、Uelzenを経由するはずなのですが、真西に向いWunstorfから北に向かっている。列車の遅延でICと重なったためか、どうやらこの列車はHamburgまで迂回ルートを走るようだ。この柔軟性はドイツ鉄道の得意とするところである。もっとも、遅れが多いには困ったものだが。
会計を終え、1等席へ戻る。Hannoverを過ぎ、車内はかなり空席が目立つ。S-Bahn Hannover S2系統の終点であるNienburgを通過し、さらに列車は北へと向かう。Verdenの先でさらに北西のBremenへと向かう路線と分かれ、列車は北東へ向かう。この区間は何と単線、途中でWalleでICEと交換する。さらにHoltumではAutoZugと思われる列車と交換し、RotenburgでBremenからの路線と合流する。ここからしばらくは3複線区間となる。BuchholzでMaschen Rbfへ向かう路線が離れる。Uelzenからの路線が合流し、Hamburg-Harburgを通過、Stade方面の路線と分かれ、北へと進むと、エルベ川沿いに広がるHamburgの港湾地区となり、まもなく、Hamburg Hbfに到着する。
ここで大半の乗客が下車するが、我々は終点まで乗車する。わずかな乗客とともに発車した列車はアルスター湖を渡り次のHamburg-Dammorにも停車する。ここからS-Bahnと併走しながらゆっくりと西へと向かい、Neumünster方面との路線と分かれて左に大きくカーブし南に進路を向ける。ヤードが広がる中を減速していき、まもなく終点Hamburg-Altonaに到着する、定刻より40分遅れの15時30分である。
駅に隣接したInterCityHotel Hamburg-Altonaにチェックインし、16時に出発する。地下ホームからS-Bahnに乗車し、3駅目のLandungsbrüchenで下車する。歩いてすぐのSt.Pauli- Landungsbrüchen ザンクトパウリ桟橋に行くと、ちょうど16時30分発のHamburg港巡りの遊覧船に間に合った。乗船したらすぐに船が動き出す。
案内はドイツ語のみだが、日差しを浴び、ビールを飲みながらドイツ最大の貿易港の迫力ある設備を見てまわるのは楽しい。よく見ると中国行と思われるコンテナが目立つ。
ツアーの最後に登場するのは、帆船の形をしたコンサートホール、エルプ・フィルハーモニーである。本来の予定から完成が遅れに遅れ、コストはうなぎ上り。ベルリン新空港、シュツットガルト新中央駅と並んで、大規模建設工事を予定通り完成できないドイツの象徴的な存在に成り果てているが、外観は美しく完成が楽しみである。1時間の遊覧を終え、船は元の桟橋に戻る。
ここから10分程歩いてたどり着いたのは、ハンブルクの歓楽街として有名なReeperbahnレーパーバーンである。実際に行ってみると確かにナイトクラブやキャバレーに混じっていかがわしいお店もあるが、普通にレストランやファーストフード店もあり、家族連れも歩いていて、思ったほどではなかった。勢いに乗って、飾り窓で有名なヘルベルト通りHerbertstr.をのぞくと、こちらは明るいだけに人気が殆どなかったが、ゲートが設けられ、さすがに近寄り難い雰囲気であった。
品行方正な友人と私はレーパーバーンを離れ、タクシーに乗って港沿いに広がる倉庫街へ。向かうのは言うまでもなくMiniatur Wunderlandである。18時に予約してあったので、すぐに入場できた。館内は相変わらずの混雑である。入り口付近には模型でドイツの歴史シーンが再現されている。どのレイアウトも素晴らしいが、最も混んでいるのは空港セクション。トラフィックの面白さは圧倒的だし、夜景も実に美しい。さして乗り物好きでもない友人もすっかり夢中になっている。様々な飛行機が発着するが、一番人気はやはりLufthansaのA380であった。館内には飲食コーナーも設けられているが、ここには更新によって不要となったICE 2の座席が設置されていた。
1時間半程Miniatur Wunderlandを楽しんだ後、BaumwallからU-Bahn U3系統に乗車し、次のRatthausで下車する。バッキンガム宮殿より部屋数が多いという重厚な市庁舎を外から見て、アルスター湖へ出る。噴水の向こうで列車が走るのが見える。
そろそろ夕食時、運河沿いにあるレストランFriesen Kellerに入る。テラス席では市庁舎を見上げながら食事を楽しむことができる。Hamburgのビールといえば、苦味の効いたJever。友人と港名物のラプスカウスをシェア、初めて食べたが、生暖かくて何とも変わった味わい。一方、ヒラメとエビの料理は文句なく美味しい。
満足して食事を終え、店の目の前にあるJungfernstiegからS-Bahnに乗り、5駅でHamburg-Altonaに戻ると、ちょうどAutoZugへの車とバイクの積載の真っ最中である。バイクが係員の指示で、次々と車運車に進んでいく様子はなかなか面白い。それが終わったところで、ホテルに戻る。21時過ぎだが、旅も中盤が過ぎ、長距離移動で疲れたので、早々に寝た。
20分程でRuedesheimの船着場に到着、ここからは対岸へのフェリーに乗る。橋の少ないライン川だが、その代わりにフェリーが運航されている。簡素な造りのフェリーに乗り込むと乗員がまわってきて、チケットを購入する。一応時刻表はあるが、高頻度で運航されているためか、あまり気にしていないようだ。8時30分発のはずが、20分過ぎには岸を離れた。朝の日差しの中、ライン川の美しい光景を楽しむが、といっても対岸のBingenまでは10分もかからない。
船着場からは線路沿いに歩く。重いスーツケースを引きながら、15分程でBingen Stadtの駅に着く。Bingen StadtはBingen Hbfの隣駅で停車するのはローカル列車のみであるが、Bingenの市街地やバスターミナルに近く、利用客は多い。
ライン川左岸線のローカル列車は民間運行会社trans regio Deutsche Regionalbahn GmbHが担当しており、Mittelrheinbahn MRBの名で運行されている。運転系統はKöln – KoblentzとKoblentz – Bingen – Mainzに分けられ、後者についてはKoblent – Mainz間とBingen – Mainz間が交互に1時間間隔で運転されており、Bingen – Mainz間は30分間隔ということになる。
本来であれば9時27分に乗車する予定であったが、8時57分発Koblentz発Mainz行MRB 25319に乗車することができた。車両はSiemens製のDesiro MLと呼ばれる電車である。空いている車内で1等席に座る。黄色を基調とした車内は明るい雰囲気、椅子は硬めの座り心地であるが、なかなか快適である。
定刻に発車した列車は東へ向かう。Bingen-Gaulsheimの手前からはライン川とは少し離れた場所を走るため、車窓風景は平凡となる。こまめに停車し、Bingen Stadtから約30分、9時26分にMainz Hbfに到着する。
ここからはFrankfurt (M)へ向かう。待ち時間の間にS-Bahnの420形が到着する。まもなく430形の導入が開始される予定で、420形が置き換えられる日もそう遠くはない。その420形が発車した後、9時40分に3分遅れでDortmund発München行ICE 1521が4番線ホームに到着する。
車内は比較的混んでいたが、1等車のセミコンパートメントに空席があった。Mainz Hbfを発車するとTunnel Mainz Hbf、Tunnel Mainz Südを抜けて、昨夜乗車してきたWormsからの路線と分かれ、南東から東へと向きへ変えてライン川を渡る。ライン川右岸線が合流し、ゆっくりとMainz-Bischofsheimを通過すると、今度はDarmstadt方面と分かれ、さらに東へと進む、Rüsselsheim Opelwerkを通過する。名前の通り左にOpelの工場が広がっている。空を見ると、高度を上げていくLufthansaのA330の姿が。Raunheimの先で短絡線に入り、NBS Köln-Rhein/Mainに合流する。フランクフルト空港の新滑走路の真横を走り、まもなくFrankfurt (M) Flughafen Fernbahnhof に到着する。ヨーロッパを代表する大空港だけに、大きな荷物を抱えた乗客が次々と降りていく。
Frankfurt (M) Flughafen Fernbahnhofを発車すると、ライン川左岸線と合流し、Frankfurt (M) Stadionを通過する。その先でS-Bahnと並走しながら北へ大きくカーブして、Frankfurt (M) Niederradを通過しマイン川を渡り、右に大きくカーブすると広大なヤードに中をゆっくりと走り、昨日も見た103 113を横目に5分遅れの10時23分、Frankfurt (M) Hbfに到着する。
発車案内を確認すると、Berlin・Hamburg方面の列車は軒並み大きく遅れている。Frankfurt (M)とBerlin・Hamburg方面を結ぶ列車はいつも大きく遅れるように感じるが、私の運が悪いだけなのか、実際列車が遅れやすいのか。元々の予定では11時58分発ICE 76でHamburgに向かう予定であったが、その1時間前の10時58分発IC 770に乗車することにする。といっても、こちらも40分遅れの由。構内放送を聞く限りでは、妨害行為で運転に支障が出ているようだ。しばらく時間があるので、トイレを済ませ、お土産を用意したり、発着する列車を撮影したりして時間をつぶす。Frankfurt (M) Hbfはあと17日で125周年を迎える予定で、現在改装工事が行われており、大々的にPRされていた。
143形
ICE 3
ICE 3
ICE 3
111形
146.1形
ICE 3MF
146.2形
11時30分、定刻より30分以上遅れて、Stuttgart Hbf発Hamburg-Altona行ICE 770が入線してきた。ICE 1のTz 160編成が充当されている。
車内はかなりの座席が埋まっていたが、幸いにも1等車に席を確保することができた。11時35分に慌ただしく発車、列車はすぐに左に大きくカーブしてマイン川を渡り、さらに左にカーブして東に進路を向け、Frankfurt (M) Südを通過する。遅れのためか、徐行運転が続く。昨日乗ったICEはFrankfurt (M) Südからマイン川の北側をMainkur経由で走ったが、この列車はマイン川の南側を通る。何度か撮影に訪れたOberrad付近を通り、Offenbach Hbfを通過し、まもなくMainkur経由の路線と合流するとHaunau Hbfを通過する。
ここから列車は北東へ向かい、スピードが上がる。HaunauからFuldaまでの80.6kmはKinzigtalbahnと呼ばれ、在来線区間ではあるが、最高200km/hの高規格路線である。車窓にはのどかな田園風景が広がるが、Frankfurt (M)とHamburgやBerlin、Dresdenなどを結ぶ列車が通過するだけに、列車本数も非常に多い。GelnhausenでREを追い越す。このあたりからKinzig川に沿って走る。Schlüchtern付近でKinzig川が離れていくと、まもなくWürzburgからの在来線と合流する。さらに北東へ進むと、今度は高速新線SFS Hannover – Würzburgを一旦くぐり、回り込むようにFulda-Bronnzell付近でその高速新線に合流する。この区間では見かける機会が少ないICE 3がWürzburg方面へ向かうのを見たところで、さらに加速していく。
多くのICEが停車するFuldaを通過する。ちょうどBerlin行のICEは停車しているところを追い抜き、北へと向かう。最も早い時期に完成した高速新線の一つであるSFS Hannover – Würzburgは貨物列車も通過できるよう、最急勾配が25パーミルに抑えられたため、トンネルが多い。Fuldaの先のDietershan-Tunnel (7375m)をはじめトンネルが続く区間で、車窓風景はあまる望めない。BaunatalからBebra経由で走ってきた在来線と並走すると、スピードが落ち、まもなくKassel-Wilhelmshöheに到着する。
お腹が空いたので食堂車BordRestaurantをのぞくが、残念ながら満席。ちょうどお昼時とはいえ、なかなか盛況である。Kassel-Wilhelmshöheを発車した列車は北東へ向かって走るが、やはりトンネルが多い。次のGöttingenまでは20分強で到着する。
Göttingenからは北へと向かう。食堂車をのぞくと、今度は空席があるので、友人とともに昼食を摂ることにする。木目調の壁に赤い座席はいつもながら良い雰囲気である。まずは生ビールを一杯、もちろん「大」である。売り切れの品が多かったが、メイン料理のGerollter Schweinnebauche mit Kohlrabigemüse und Kartoffel-Senf-Püree (Rolled belly of pork with kohlrabi and mustard mashed potatoes、和訳したら豚バラ肉巻き、コールラビとマスタード・マッシュポテト添えといったところか)を注文できた。その間にも列車は北へと浸はする、Hildesheimの近くでBerlin方面の列車が通る短絡線が分かれていく、まもなく在来線と並走すると、最高280km/hの高速走行を終え減速していく。2000年に万博が開催されたHannover Messe Laatzenを通過するとWolfsburg・Lehrteからの路線が合流し、Hannover Hbfに到着する。ホームの反対側には同じくHamburgに向かう101形牽引のICが停車中、そちらが最初に発車していく。続いて14時02分にIC 770も発車、定刻より42分の遅れである。
料理が運ばれてきた。追加で頼んだ白ワインと一緒に楽しむ。なかなかのボリュームだし美味しい。さらに赤ワインももらうと、昼から酔いも回り最高の気分である。さらに赤ワインと進むと、酔いも良い具合にまわる。それにしても、外を見ると少し様子がおかしい。本来であれば、HannoverかHamburgまでは北東へ向かってCelle、Uelzenを経由するはずなのですが、真西に向いWunstorfから北に向かっている。列車の遅延でICと重なったためか、どうやらこの列車はHamburgまで迂回ルートを走るようだ。この柔軟性はドイツ鉄道の得意とするところである。もっとも、遅れが多いには困ったものだが。
会計を終え、1等席へ戻る。Hannoverを過ぎ、車内はかなり空席が目立つ。S-Bahn Hannover S2系統の終点であるNienburgを通過し、さらに列車は北へと向かう。Verdenの先でさらに北西のBremenへと向かう路線と分かれ、列車は北東へ向かう。この区間は何と単線、途中でWalleでICEと交換する。さらにHoltumではAutoZugと思われる列車と交換し、RotenburgでBremenからの路線と合流する。ここからしばらくは3複線区間となる。BuchholzでMaschen Rbfへ向かう路線が離れる。Uelzenからの路線が合流し、Hamburg-Harburgを通過、Stade方面の路線と分かれ、北へと進むと、エルベ川沿いに広がるHamburgの港湾地区となり、まもなく、Hamburg Hbfに到着する。
ここで大半の乗客が下車するが、我々は終点まで乗車する。わずかな乗客とともに発車した列車はアルスター湖を渡り次のHamburg-Dammorにも停車する。ここからS-Bahnと併走しながらゆっくりと西へと向かい、Neumünster方面との路線と分かれて左に大きくカーブし南に進路を向ける。ヤードが広がる中を減速していき、まもなく終点Hamburg-Altonaに到着する、定刻より40分遅れの15時30分である。
駅に隣接したInterCityHotel Hamburg-Altonaにチェックインし、16時に出発する。地下ホームからS-Bahnに乗車し、3駅目のLandungsbrüchenで下車する。歩いてすぐのSt.Pauli- Landungsbrüchen ザンクトパウリ桟橋に行くと、ちょうど16時30分発のHamburg港巡りの遊覧船に間に合った。乗船したらすぐに船が動き出す。
案内はドイツ語のみだが、日差しを浴び、ビールを飲みながらドイツ最大の貿易港の迫力ある設備を見てまわるのは楽しい。よく見ると中国行と思われるコンテナが目立つ。
ツアーの最後に登場するのは、帆船の形をしたコンサートホール、エルプ・フィルハーモニーである。本来の予定から完成が遅れに遅れ、コストはうなぎ上り。ベルリン新空港、シュツットガルト新中央駅と並んで、大規模建設工事を予定通り完成できないドイツの象徴的な存在に成り果てているが、外観は美しく完成が楽しみである。1時間の遊覧を終え、船は元の桟橋に戻る。
ここから10分程歩いてたどり着いたのは、ハンブルクの歓楽街として有名なReeperbahnレーパーバーンである。実際に行ってみると確かにナイトクラブやキャバレーに混じっていかがわしいお店もあるが、普通にレストランやファーストフード店もあり、家族連れも歩いていて、思ったほどではなかった。勢いに乗って、飾り窓で有名なヘルベルト通りHerbertstr.をのぞくと、こちらは明るいだけに人気が殆どなかったが、ゲートが設けられ、さすがに近寄り難い雰囲気であった。
品行方正な友人と私はレーパーバーンを離れ、タクシーに乗って港沿いに広がる倉庫街へ。向かうのは言うまでもなくMiniatur Wunderlandである。18時に予約してあったので、すぐに入場できた。館内は相変わらずの混雑である。入り口付近には模型でドイツの歴史シーンが再現されている。どのレイアウトも素晴らしいが、最も混んでいるのは空港セクション。トラフィックの面白さは圧倒的だし、夜景も実に美しい。さして乗り物好きでもない友人もすっかり夢中になっている。様々な飛行機が発着するが、一番人気はやはりLufthansaのA380であった。館内には飲食コーナーも設けられているが、ここには更新によって不要となったICE 2の座席が設置されていた。
1時間半程Miniatur Wunderlandを楽しんだ後、BaumwallからU-Bahn U3系統に乗車し、次のRatthausで下車する。バッキンガム宮殿より部屋数が多いという重厚な市庁舎を外から見て、アルスター湖へ出る。噴水の向こうで列車が走るのが見える。
そろそろ夕食時、運河沿いにあるレストランFriesen Kellerに入る。テラス席では市庁舎を見上げながら食事を楽しむことができる。Hamburgのビールといえば、苦味の効いたJever。友人と港名物のラプスカウスをシェア、初めて食べたが、生暖かくて何とも変わった味わい。一方、ヒラメとエビの料理は文句なく美味しい。
満足して食事を終え、店の目の前にあるJungfernstiegからS-Bahnに乗り、5駅でHamburg-Altonaに戻ると、ちょうどAutoZugへの車とバイクの積載の真っ最中である。バイクが係員の指示で、次々と車運車に進んでいく様子はなかなか面白い。それが終わったところで、ホテルに戻る。21時過ぎだが、旅も中盤が過ぎ、長距離移動で疲れたので、早々に寝た。
7月30日 Köln - Mannheim - Rüdesheim [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]
雨の中、Köln Hbfに駆け込む。時計を確認すると15時30分であった。発車案内を見ると、私が乗車するICEがない。日程表を見ると、Köln Messe/Deutzとなっていた。確認を怠って、勘違いしていた。
慌ててS-Bahnホームに上がる。次のS-Bahnの列車が到着するまでの間にソーセージを購入し、パクつく。15時36分発のS-Bahnに乗車し、先ほど歩道を走って渡ったホーエンツォレルン橋を通って、Köln Messe/Deutzに到着する。スーツケースを持って階段を急いで降りて地上ホームへ向かう。私と同様、女性客も慌てて階段を駆け下りている。
地上ホーム11番線に着くと、ちょうど乗車するICE 723の入線が近いことを知らせる校内放送が流れていた。まもなく入ってきたDortmund Hbf発München Hbf行のICE 723はICE 3 (403形)を2編成併結した16両編成で、前方はTz 324編成 ”Fürth” )である。私は1等用レールパスを持っているが、この列車については2等車である31号車のラウンジ席17番を予約してある。幸いにも運転席との間の液晶ガラスは透明になっている、これなら前面展望が楽しめそうだ。
15時44分に発車、列車は左にカーブしながら勾配を上り、Düsseldorf方面の路線と分かれて右にカーブし、Köln Hbf・Köln Messe/Deutz高架ホームから本線と合流して南東に進路を向けて加速していく。この区間は改良新線区間、それぞれ複線のS-Bahnと貨物線に挟まれた列車線を200km/hで軽やかに走る。
対向式ホーム2面の間に通過線を有するSieburg/Bonn駅を通過すると、高速新線SFS Köln Rhein/Mainに入る。全長2502mのSiegauen-Tunnelを抜けると、最大40パーミルの勾配とカーブが連続する区間となる。速度計に設けられた信号現示が300km/hを指すが、上り勾配に入るとスピードが落ちてしまうため、300km/hに到達したのはKölnから51km、Sieburg/Bonnから25km走った地点であった。晴れ間も見える中で、ICE 3の快走を味わうのは楽しいもの、これを味わいたくて、いつもこの区間に乗るのである。
Montabaur・Limburg Südと通過線をスピードを緩めることなく通過する。スピードメーターは250~300km/hの間を行き来し、快調な走りが続く。
マイン川を渡る頃に減速を開始、Mainz方面からの短絡線が合流する。正面にタキシング中のLufthansaのA320を見ながら全長999mのKelsterbacher Tunnelを入る。トンネルを抜けると、フランクフルト空港長距離駅Frankfurt (M) Flughafen Fernbanhofである。4番線に到着、1分早着の16時33分である。ここで下車し、後続のICEの乗車する。
Frankfurt (M) Hbf・Nürnberg経由でMünchenへ向かうICE 723を見送り、隣のホームのICE 1を撮影する。
ここで3番線ホームに列車が近づいてきた。最初は乗車するICE 611かと思ったが、前照灯の雰囲気がICE 3とは異なる。よく見ると、試運転中の新型ICE、407形 (Velaro D)ではないか!突然のことで慌てたが、何とか撮影する。407形は格好良いとは言えないが、こうして実物を見ると何だか愛嬌があって、案外悪くない。2編成が併結され16両の407形は一旦停止し、すぐに発車していく。
程なくして、今度こそICE 611が入線してきた。こちらもICE 3 (403形)であるが、Tz 308 + Tz 359 ”Leverkusen”の16両編成である。ラウンジ席のある先頭車はDBとLufthansaによるAIRail Service用とされており、また前方のTz 308編成のもう1両の1等車のクーラーは故障中とのことで、後方のTz 359編成の1等車に乗り込む。1等車内は7割方の座席が埋まっている。
定刻より少し遅れて、16時55分に発車した列車はTunnel Frankfurter Kreuzを抜け、進行方向を東から南西へ変える。Zeppelinheim付近でFrankfurt (M) HbfとMannheimを結ぶRiedbahnに合流する。次のWalldorfの手前で先程の407形が待避していた。
Riedbahnは複線でS-Bahn S7系統と線路を共有しているが、線形はほぼ直線で最高200km/hである。MainzとDarmstadtを結ぶ路線とGroß Gerau-Dornbergの手前で交差する。S-Bahn区間はRiedstadt-Goddelauまでである。減速しBiblisを通過すると左にカーブし、Worms Hbfへの路線が右手へと離れていく。さらに南下し、Mannheim-WaldorfでMannheim Rbfへの短絡線が分かれていく。列車はネッカー川を渡り、ライン川沿いに広がる港湾に沿って走る。徐行し一旦停止したが、すぐに発車、Ludwigshafenからの路線が合流し、3分遅れの17時26分、Mannheim Hbfの5番線に到着する。
すぐに2番線ホームに移動する。それぞれFrankfurt (M) HbfとFrankfurt (M) Flughafen Fernbahnhofへ向かうICE 1とICE 3が接続を取っている。先発したICE 1を追いかけるようにICE 3が発車していくと、まもなく乗車する予定のIC 2316が入線してきた。先頭は赤い・・・・。所定では今日のIC 2316は103形牽引のはずだが、残念ながら今日は運用が変更されたようで、120 111が先頭に立っている。
Stiuttgart HbfとWiesbaden Hbfという短距離を結ぶIC 2316は1等車1両と2等車5両のみで、あり合わせの客車を集めたような簡単な編成である。使用されている客車も心なしか、みすぼらしい印象である。1等車の車内はせうう名の乗客はいるのみである。
17時38分に発車すると左にカーブしてライン川を渡り、Ludwigshafen Mitteを通過する。次にNeustadt (Weinstrasse)からの路線に合流し北西へ向かい、Ludwigshafen Oggersheimの先で右にカーブして進路を真北に向けるとスピードが上がる。この区間は最高160km/hである。
Worms Hbfを通過し、さらに列車は北へと向かう。Oppenheim付近で右手にライン川が近づき、左手にはブドウ畑が広がる。Nackenheimで西側へ回ってライン川と離れるが、すぐに北に回ってMainz-Weisenau Gbf付近で再びライン川に沿うスペードを落とし、Frankfurt (M)方面からの路線が合流、Mainz Römisches Theaterを通過してTunnel Mainz Hbfを抜けると、Mainz Hbfに到着する。
ライン川左岸線へ向かうICE-Tと接続し、18時18分に発車する。まもなく右に大きくカーブしてKoblenz方面へ向かうライン川左岸線と分かれ、ライン川を再び渡る。徐行しながら左に再びカーブして北向きになったところでWiesbaden Ostを通過する。様々な路線が交差する中をゆっくりと進み、3分遅れの18時34分にWiesbahn Hbfに到着する。Wiesbaden Hbfは頭端式である。わずかな乗客が下車している間に、反対側の先頭部には101 055が連結され、回送を待つ。
朝Würzburgで別れた友人と再び会う。彼はWürzburgとWiesbadenを観光してきたそうだ。乗車する列車まで30分弱あったので、駅前のショッピングセンターの電器店SATURNに駆け込み、電器店で壊れたマウスと追加用のSDカードを購入する。
Wiesbaden Hbfに戻ると、まもなく民間運行会社VIASの電車Stadler製Flirtが入線してきた。VIASはライン川右岸線経由でFrankfurt Hbf – Wiesbaden Hbf – Koblenz Hbf – Neuwiedのローカル輸送を担っている。我々は19時03分発Kaub行VIA 25080に乗車する。車内はガラガラ、真新しい車内でゆっくりと寛ぐ。
定刻に発車した列車はライン川右岸線に入って西へと向かう。Niederwallufからはほぼライン川に沿って、こまめに停車しながら走る。まだ明るい中、ライン川の景色をゆっくりと眺めるうちに、19時35分Rüdesheim(Rhein)に到着する。
本日の宿、Brühl's Hotel Trappは市庁舎に近い町の中心にある。線路沿いに歩いていると、貨物列車がやってきた。ライン川右岸線は貨物列車天国なのである。観光客で賑わうDrosselgasseつぐみ横丁を眺め、VIASのローカル列車を撮影し、駅から15分程でホテルに到着する。
こぢんまりとした小さな個人経営のホテルで冷房もないが、とても快適そうだ。夕食もここで済ませる。お勧めという地元の白ワインは辛口、リーズナブルだがとても美味しい。料理にも大満足である。
まだ寝るには早い。友人とホテルを出て、線路沿いのレストランに入る。デッキに設けられた席に座り、赤ワインを楽しむ。日が沈んで涼しくなり、川風を浴びながら、行き交う列車を眺めると気分も盛り上がるというもの。すっかり満足してホテルに戻り、寝たのは22時であった。
慌ててS-Bahnホームに上がる。次のS-Bahnの列車が到着するまでの間にソーセージを購入し、パクつく。15時36分発のS-Bahnに乗車し、先ほど歩道を走って渡ったホーエンツォレルン橋を通って、Köln Messe/Deutzに到着する。スーツケースを持って階段を急いで降りて地上ホームへ向かう。私と同様、女性客も慌てて階段を駆け下りている。
地上ホーム11番線に着くと、ちょうど乗車するICE 723の入線が近いことを知らせる校内放送が流れていた。まもなく入ってきたDortmund Hbf発München Hbf行のICE 723はICE 3 (403形)を2編成併結した16両編成で、前方はTz 324編成 ”Fürth” )である。私は1等用レールパスを持っているが、この列車については2等車である31号車のラウンジ席17番を予約してある。幸いにも運転席との間の液晶ガラスは透明になっている、これなら前面展望が楽しめそうだ。
15時44分に発車、列車は左にカーブしながら勾配を上り、Düsseldorf方面の路線と分かれて右にカーブし、Köln Hbf・Köln Messe/Deutz高架ホームから本線と合流して南東に進路を向けて加速していく。この区間は改良新線区間、それぞれ複線のS-Bahnと貨物線に挟まれた列車線を200km/hで軽やかに走る。
対向式ホーム2面の間に通過線を有するSieburg/Bonn駅を通過すると、高速新線SFS Köln Rhein/Mainに入る。全長2502mのSiegauen-Tunnelを抜けると、最大40パーミルの勾配とカーブが連続する区間となる。速度計に設けられた信号現示が300km/hを指すが、上り勾配に入るとスピードが落ちてしまうため、300km/hに到達したのはKölnから51km、Sieburg/Bonnから25km走った地点であった。晴れ間も見える中で、ICE 3の快走を味わうのは楽しいもの、これを味わいたくて、いつもこの区間に乗るのである。
Montabaur・Limburg Südと通過線をスピードを緩めることなく通過する。スピードメーターは250~300km/hの間を行き来し、快調な走りが続く。
マイン川を渡る頃に減速を開始、Mainz方面からの短絡線が合流する。正面にタキシング中のLufthansaのA320を見ながら全長999mのKelsterbacher Tunnelを入る。トンネルを抜けると、フランクフルト空港長距離駅Frankfurt (M) Flughafen Fernbanhofである。4番線に到着、1分早着の16時33分である。ここで下車し、後続のICEの乗車する。
Frankfurt (M) Hbf・Nürnberg経由でMünchenへ向かうICE 723を見送り、隣のホームのICE 1を撮影する。
ここで3番線ホームに列車が近づいてきた。最初は乗車するICE 611かと思ったが、前照灯の雰囲気がICE 3とは異なる。よく見ると、試運転中の新型ICE、407形 (Velaro D)ではないか!突然のことで慌てたが、何とか撮影する。407形は格好良いとは言えないが、こうして実物を見ると何だか愛嬌があって、案外悪くない。2編成が併結され16両の407形は一旦停止し、すぐに発車していく。
程なくして、今度こそICE 611が入線してきた。こちらもICE 3 (403形)であるが、Tz 308 + Tz 359 ”Leverkusen”の16両編成である。ラウンジ席のある先頭車はDBとLufthansaによるAIRail Service用とされており、また前方のTz 308編成のもう1両の1等車のクーラーは故障中とのことで、後方のTz 359編成の1等車に乗り込む。1等車内は7割方の座席が埋まっている。
定刻より少し遅れて、16時55分に発車した列車はTunnel Frankfurter Kreuzを抜け、進行方向を東から南西へ変える。Zeppelinheim付近でFrankfurt (M) HbfとMannheimを結ぶRiedbahnに合流する。次のWalldorfの手前で先程の407形が待避していた。
Riedbahnは複線でS-Bahn S7系統と線路を共有しているが、線形はほぼ直線で最高200km/hである。MainzとDarmstadtを結ぶ路線とGroß Gerau-Dornbergの手前で交差する。S-Bahn区間はRiedstadt-Goddelauまでである。減速しBiblisを通過すると左にカーブし、Worms Hbfへの路線が右手へと離れていく。さらに南下し、Mannheim-WaldorfでMannheim Rbfへの短絡線が分かれていく。列車はネッカー川を渡り、ライン川沿いに広がる港湾に沿って走る。徐行し一旦停止したが、すぐに発車、Ludwigshafenからの路線が合流し、3分遅れの17時26分、Mannheim Hbfの5番線に到着する。
すぐに2番線ホームに移動する。それぞれFrankfurt (M) HbfとFrankfurt (M) Flughafen Fernbahnhofへ向かうICE 1とICE 3が接続を取っている。先発したICE 1を追いかけるようにICE 3が発車していくと、まもなく乗車する予定のIC 2316が入線してきた。先頭は赤い・・・・。所定では今日のIC 2316は103形牽引のはずだが、残念ながら今日は運用が変更されたようで、120 111が先頭に立っている。
Stiuttgart HbfとWiesbaden Hbfという短距離を結ぶIC 2316は1等車1両と2等車5両のみで、あり合わせの客車を集めたような簡単な編成である。使用されている客車も心なしか、みすぼらしい印象である。1等車の車内はせうう名の乗客はいるのみである。
17時38分に発車すると左にカーブしてライン川を渡り、Ludwigshafen Mitteを通過する。次にNeustadt (Weinstrasse)からの路線に合流し北西へ向かい、Ludwigshafen Oggersheimの先で右にカーブして進路を真北に向けるとスピードが上がる。この区間は最高160km/hである。
Worms Hbfを通過し、さらに列車は北へと向かう。Oppenheim付近で右手にライン川が近づき、左手にはブドウ畑が広がる。Nackenheimで西側へ回ってライン川と離れるが、すぐに北に回ってMainz-Weisenau Gbf付近で再びライン川に沿うスペードを落とし、Frankfurt (M)方面からの路線が合流、Mainz Römisches Theaterを通過してTunnel Mainz Hbfを抜けると、Mainz Hbfに到着する。
ライン川左岸線へ向かうICE-Tと接続し、18時18分に発車する。まもなく右に大きくカーブしてKoblenz方面へ向かうライン川左岸線と分かれ、ライン川を再び渡る。徐行しながら左に再びカーブして北向きになったところでWiesbaden Ostを通過する。様々な路線が交差する中をゆっくりと進み、3分遅れの18時34分にWiesbahn Hbfに到着する。Wiesbaden Hbfは頭端式である。わずかな乗客が下車している間に、反対側の先頭部には101 055が連結され、回送を待つ。
朝Würzburgで別れた友人と再び会う。彼はWürzburgとWiesbadenを観光してきたそうだ。乗車する列車まで30分弱あったので、駅前のショッピングセンターの電器店SATURNに駆け込み、電器店で壊れたマウスと追加用のSDカードを購入する。
Wiesbaden Hbfに戻ると、まもなく民間運行会社VIASの電車Stadler製Flirtが入線してきた。VIASはライン川右岸線経由でFrankfurt Hbf – Wiesbaden Hbf – Koblenz Hbf – Neuwiedのローカル輸送を担っている。我々は19時03分発Kaub行VIA 25080に乗車する。車内はガラガラ、真新しい車内でゆっくりと寛ぐ。
定刻に発車した列車はライン川右岸線に入って西へと向かう。Niederwallufからはほぼライン川に沿って、こまめに停車しながら走る。まだ明るい中、ライン川の景色をゆっくりと眺めるうちに、19時35分Rüdesheim(Rhein)に到着する。
本日の宿、Brühl's Hotel Trappは市庁舎に近い町の中心にある。線路沿いに歩いていると、貨物列車がやってきた。ライン川右岸線は貨物列車天国なのである。観光客で賑わうDrosselgasseつぐみ横丁を眺め、VIASのローカル列車を撮影し、駅から15分程でホテルに到着する。
こぢんまりとした小さな個人経営のホテルで冷房もないが、とても快適そうだ。夕食もここで済ませる。お勧めという地元の白ワインは辛口、リーズナブルだがとても美味しい。料理にも大満足である。
まだ寝るには早い。友人とホテルを出て、線路沿いのレストランに入る。デッキに設けられた席に座り、赤ワインを楽しむ。日が沈んで涼しくなり、川風を浴びながら、行き交う列車を眺めると気分も盛り上がるというもの。すっかり満足してホテルに戻り、寝たのは22時であった。
7月30日 Nürnberg - Köln [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]
ベットでうとうとしていると、模型で何度も聞いた音が響いてきた。急いで外を見ると、暗い中を103 245を先頭にしてIC 2201が発車していくところだった。時間はまだ5時30分過ぎである。ホテルの窓から8時過ぎに朝日を浴びながらNürnberg HbfからMünchenへと発車していくICEを撮影して、朝食を済ませる。
8時45分過ぎにホテルを出て、まずはDB Museum Nürnbergへ向かう。入口前の5分程待ち、9時ちょうどの開館に合わせて、中に入る。DB Museumは6年ぶりの訪問である。平日の朝ということで館内は空いており、ゆっくりと展示車両を撮影して回る。
Adler
ICE 3 モックアップ
E69 02
ルートビッヒ2世専用客車
ビスマルク専用客車
館内の大レイアウトでは実車より早くVelaro Dがデビューしていた。
展示内容は前と大きく変わっていないが、ドイツの時代毎の世相と鉄道という視点で統一されて興味深い。日本の鉄道博物館はアトラクション重視の体験型でそれはそれで良いと思うが、ここは111形の運転シミュレーターは置かれているものの、如何にも博物館然として、展示重視である。
休憩スペースはICEを模したものになっていた
今回、楽しみにしていたのは博物館の別館と、本線の脇にある屋外展示である。E03 001をはじめ、様々な車両が撮影できる。
05 001
280 005
50 622
E19 12
38 2884
SVT 877 "Fliegender Hamburger"
S-Bahn制御客車
E44 001
110 002
E03 001
V36 108
614 005
最後にお土産を調達し、10時半前にホテルに戻り、すぐにチェックアウトする。Nürnberg Hbfへ行くと、まだ時間に余裕があったので、しばらく発着する列車を撮影する。
111 216
648 809
612 132
442 267
101 093
10時56分、München Hbf発Essen Hbf行のICE 722が7番線に入線してきた。編成はICE 3 (403形Tz 353編成)である。私はこの列車でKöln Messe/Deutzへ向かう。最後尾の29号車(1等)に乗車する。1等も7割程度の席が埋まっている。
11時ちょうど、定刻にICE 722 はNürnberg Hbfを発車する。Fürth Hbfまでの7.6kmはBamberg方面の幹線と併走する複々線区間である。Fürth Hbfを通過すると、Bamberg方面の路線が右へと分かれていく。
森や田園などいかにもドイツらしい光景が広がる。時々、太陽光発電のパネルが並ぶのも、現代のドイツらしい光景である。一旦減速して、Neustadtを通過する。ここからIphofenまでは最高200km/h運転となり、スピードが上がる。Iphofenを過ぎ、マイン川を渡るとKitzingenを通過する。Dettelbachの先で左に大きくカーブし進行方向を北西から南西へ変えると、Banbergからの路線が右から合流してくる。まもなく減速、11時53分Würzburg Hbfに到着する。ここまで同行していた友人は観光のため下車していった。
11時55分に発車、左手にマイン川とマリエンブルク要塞をのぞみながら、列車は一気に加速していく。ここから約25km先のRohrbach付近まで高速新線SFS Hannover – Würzburgを最高250km/hで走る。この高速新線は貨物列車も通過できるように勾配が緩やかになるよう設計されており、その分トンネル区間が多い。在来線と分かれると、早速Steinberg-Tunnel (579m)、Rossberg-Tunnel (2164m)を抜け、在来線とマイン川をオーバークロスすると、今度はNeuberg-Tunnel (1946m)、Eichelberg-Tunnel (1869m)、Espenioh-Tunnel (2235m)と全長2000m程度のトンネルが立て続けに現れる。250km/hを維持しながら、Hohe Wart-Tunnel (872m)、Hanfgarten-Tunnel (400m)を抜けるとまもなく減速、高速新線走行区間を10分間で走り抜け、Rohrbach付近でポイントを在来線への連絡線へ出る。
Schönrainトンネル(3942m)の中で左に大きくカーブしながら、北へ向かう高速新線と交差し、こちらは西へと進路を向け、マイン川に沿って走る在来線Main-Spessart-Bahnと合流する。Lohr付近でマイン川は南へと離れていく。列車はカーブの多い区間を西へと向かう。最高でも160km/hとICEにしては遅いが、森林に囲まれた路線をゆっくり走るのもなかなか風情があって良いものである。在来線区間を42.5km走り、Aschaffenburg Hbfには12時34分に到着する。
Aschaffenburg Hbfを12時36分に発車すると北西へ向かう。Haunauまでの23.2kmはほぼ直線区間である。HaunauからFrankfurt (M)までの路線はマイン川を挟んで南側をOffenbach経由で走る路線と、北側をMainkur経由で走る路線があり、長距離列車は通常Offenbach経由を走るが、Haunau付近で並んだICE 1がOffanbach方面に走って行き、こちらは北側へ向かう。
Frankfurt (M) Makur付近で一瞬マイン川にそうと、まもなくFrankfurt (M) Ostの広大なヤードの脇を通過する。Frankfurt (M)の金融街の高層ビルを眺めながらマイン川を渡ると、Offenbach経由の路線と合流してFrankfurt Südを通過する。大きく右にカーブして再びマイン川を渡り、Frankfurt (M) Hbfや高層ビルを眺めながらさらに右へとカーブし、針路を北東に向けたところがFrankfurt (M) Hbfである。
Frankfurt (M) Hbfで列車は折り返す。私が乗る最後尾の車両にも運転手が乗り込んできたが、ラウンジ席の前の液晶ガラスはスモーク状態のままである。こうなると、ラウンジ席は窮屈に感じる。1等車は空いているので、テーブル付きの一般席に座ることにする。
13時10分に定刻にICE 722はFrankfurt (M) Hbfを発車する。ヤードには103 113が止まっている。整備が終わり、まもなく営業運転に付くとのことで、楽しみな存在である。マイン川を渡ってFrankfurt Stadionを通過し、13時22分にFrankfurt (M) Flughafen Fernbf.に着く。国際空港への接続駅だけにまとまった乗車があるが、それでも1等車内は空いている。
13時25分に発車すると、高速新線SFS Köln-Rhein/Mainに入る。ここは現在のところ、ICE 3のみが走行可能な路線である。空港に直結し、1時間に2~3本と列車本数も多いこともさることながら、勾配とカーブが続く中を300km/hで駆け抜けるICE 3はファンには堪らない魅力である。マイン川を再度渡る頃にはスピードに乗っている。
青空の下、高速で流れていく田園風景を眺めるうちに列車はLimburg Süd・Montabaurを通過する。車掌が飲み物などの注文を取りに来たので、ミネラルウォーターをもらう。グラス付きなのが嬉しいところである。その間にも列車は滑らかに走る。デッキのスピード表示は最高301km/hを示した。
Sieburg/Bonnを通過すると最高200km/hの改良新線区間となる。3複線区間を走り、Köln Trimbornstrasseを通過すると転線して本線と分かれて地上を下り、14時14分定刻にKöln Messe.Deutzの11番線に到着する。
Essenへと向かうICE 722の発車を見送り、高架ホームに上がって、644形やAmsterdam発のICEを撮影を済ませ、駅の外へと出る。
線路伝いにライン川方面に歩き、KölnTriangleは高さ103.2mの29階建て高層ビルで2006年に完成した。このビルの建設過程では、Kölnの象徴である大聖堂の世界遺産指定取り消しが取り沙汰されたが、現在はKölnの新しいランドマークとなっている。屋上はPANORAMAと呼ばれるガラス張りの展望デッキになっており、ここに上ってみることにしたのである。
1階にある受付でチケットを購入する。幸いにもスーツケースは預かってくれた。エレベータでデッキに上ると、何人かが展望に見入っていた。ガラスの反射が邪魔で条件は良くなかったが、30分程撮影を楽しむ。
15時過ぎまでいて地上に下りる。ここからはライン川を歩いて渡り、Köln Hbfへ向かう。Hohenzollernbrücke鉄道と歩行者用のホーエンツォレルン橋でライン川を渡り始めたところで、急に風が強くなり、すぐにポツッポツッと雨が降り出したかと思うと、すぐに強くなる。MünchenといいKölnといい、ドイツは突然雨が降り始めるから油断ができない。傘を用い合わせていないので、急いで橋を渡るが、こういう時のライン川の川幅は広い。いくら歩いても対岸になかなか着かない。大聖堂横のビルの軒下に駆け込んだ時にはかなり濡れてしまっていた。雨が止むのをしばらく待つが、列車の時間が迫っていたこともあり、小降りになったタイミングを見計らって、再び走り、Köln Hbfへ戻る。
8時45分過ぎにホテルを出て、まずはDB Museum Nürnbergへ向かう。入口前の5分程待ち、9時ちょうどの開館に合わせて、中に入る。DB Museumは6年ぶりの訪問である。平日の朝ということで館内は空いており、ゆっくりと展示車両を撮影して回る。
Adler
ICE 3 モックアップ
E69 02
ルートビッヒ2世専用客車
ビスマルク専用客車
館内の大レイアウトでは実車より早くVelaro Dがデビューしていた。
展示内容は前と大きく変わっていないが、ドイツの時代毎の世相と鉄道という視点で統一されて興味深い。日本の鉄道博物館はアトラクション重視の体験型でそれはそれで良いと思うが、ここは111形の運転シミュレーターは置かれているものの、如何にも博物館然として、展示重視である。
休憩スペースはICEを模したものになっていた
今回、楽しみにしていたのは博物館の別館と、本線の脇にある屋外展示である。E03 001をはじめ、様々な車両が撮影できる。
05 001
280 005
50 622
E19 12
38 2884
SVT 877 "Fliegender Hamburger"
S-Bahn制御客車
E44 001
110 002
E03 001
V36 108
614 005
最後にお土産を調達し、10時半前にホテルに戻り、すぐにチェックアウトする。Nürnberg Hbfへ行くと、まだ時間に余裕があったので、しばらく発着する列車を撮影する。
111 216
648 809
612 132
442 267
101 093
10時56分、München Hbf発Essen Hbf行のICE 722が7番線に入線してきた。編成はICE 3 (403形Tz 353編成)である。私はこの列車でKöln Messe/Deutzへ向かう。最後尾の29号車(1等)に乗車する。1等も7割程度の席が埋まっている。
11時ちょうど、定刻にICE 722 はNürnberg Hbfを発車する。Fürth Hbfまでの7.6kmはBamberg方面の幹線と併走する複々線区間である。Fürth Hbfを通過すると、Bamberg方面の路線が右へと分かれていく。
森や田園などいかにもドイツらしい光景が広がる。時々、太陽光発電のパネルが並ぶのも、現代のドイツらしい光景である。一旦減速して、Neustadtを通過する。ここからIphofenまでは最高200km/h運転となり、スピードが上がる。Iphofenを過ぎ、マイン川を渡るとKitzingenを通過する。Dettelbachの先で左に大きくカーブし進行方向を北西から南西へ変えると、Banbergからの路線が右から合流してくる。まもなく減速、11時53分Würzburg Hbfに到着する。ここまで同行していた友人は観光のため下車していった。
11時55分に発車、左手にマイン川とマリエンブルク要塞をのぞみながら、列車は一気に加速していく。ここから約25km先のRohrbach付近まで高速新線SFS Hannover – Würzburgを最高250km/hで走る。この高速新線は貨物列車も通過できるように勾配が緩やかになるよう設計されており、その分トンネル区間が多い。在来線と分かれると、早速Steinberg-Tunnel (579m)、Rossberg-Tunnel (2164m)を抜け、在来線とマイン川をオーバークロスすると、今度はNeuberg-Tunnel (1946m)、Eichelberg-Tunnel (1869m)、Espenioh-Tunnel (2235m)と全長2000m程度のトンネルが立て続けに現れる。250km/hを維持しながら、Hohe Wart-Tunnel (872m)、Hanfgarten-Tunnel (400m)を抜けるとまもなく減速、高速新線走行区間を10分間で走り抜け、Rohrbach付近でポイントを在来線への連絡線へ出る。
Schönrainトンネル(3942m)の中で左に大きくカーブしながら、北へ向かう高速新線と交差し、こちらは西へと進路を向け、マイン川に沿って走る在来線Main-Spessart-Bahnと合流する。Lohr付近でマイン川は南へと離れていく。列車はカーブの多い区間を西へと向かう。最高でも160km/hとICEにしては遅いが、森林に囲まれた路線をゆっくり走るのもなかなか風情があって良いものである。在来線区間を42.5km走り、Aschaffenburg Hbfには12時34分に到着する。
Aschaffenburg Hbfを12時36分に発車すると北西へ向かう。Haunauまでの23.2kmはほぼ直線区間である。HaunauからFrankfurt (M)までの路線はマイン川を挟んで南側をOffenbach経由で走る路線と、北側をMainkur経由で走る路線があり、長距離列車は通常Offenbach経由を走るが、Haunau付近で並んだICE 1がOffanbach方面に走って行き、こちらは北側へ向かう。
Frankfurt (M) Makur付近で一瞬マイン川にそうと、まもなくFrankfurt (M) Ostの広大なヤードの脇を通過する。Frankfurt (M)の金融街の高層ビルを眺めながらマイン川を渡ると、Offenbach経由の路線と合流してFrankfurt Südを通過する。大きく右にカーブして再びマイン川を渡り、Frankfurt (M) Hbfや高層ビルを眺めながらさらに右へとカーブし、針路を北東に向けたところがFrankfurt (M) Hbfである。
Frankfurt (M) Hbfで列車は折り返す。私が乗る最後尾の車両にも運転手が乗り込んできたが、ラウンジ席の前の液晶ガラスはスモーク状態のままである。こうなると、ラウンジ席は窮屈に感じる。1等車は空いているので、テーブル付きの一般席に座ることにする。
13時10分に定刻にICE 722はFrankfurt (M) Hbfを発車する。ヤードには103 113が止まっている。整備が終わり、まもなく営業運転に付くとのことで、楽しみな存在である。マイン川を渡ってFrankfurt Stadionを通過し、13時22分にFrankfurt (M) Flughafen Fernbf.に着く。国際空港への接続駅だけにまとまった乗車があるが、それでも1等車内は空いている。
13時25分に発車すると、高速新線SFS Köln-Rhein/Mainに入る。ここは現在のところ、ICE 3のみが走行可能な路線である。空港に直結し、1時間に2~3本と列車本数も多いこともさることながら、勾配とカーブが続く中を300km/hで駆け抜けるICE 3はファンには堪らない魅力である。マイン川を再度渡る頃にはスピードに乗っている。
青空の下、高速で流れていく田園風景を眺めるうちに列車はLimburg Süd・Montabaurを通過する。車掌が飲み物などの注文を取りに来たので、ミネラルウォーターをもらう。グラス付きなのが嬉しいところである。その間にも列車は滑らかに走る。デッキのスピード表示は最高301km/hを示した。
Sieburg/Bonnを通過すると最高200km/hの改良新線区間となる。3複線区間を走り、Köln Trimbornstrasseを通過すると転線して本線と分かれて地上を下り、14時14分定刻にKöln Messe.Deutzの11番線に到着する。
Essenへと向かうICE 722の発車を見送り、高架ホームに上がって、644形やAmsterdam発のICEを撮影を済ませ、駅の外へと出る。
線路伝いにライン川方面に歩き、KölnTriangleは高さ103.2mの29階建て高層ビルで2006年に完成した。このビルの建設過程では、Kölnの象徴である大聖堂の世界遺産指定取り消しが取り沙汰されたが、現在はKölnの新しいランドマークとなっている。屋上はPANORAMAと呼ばれるガラス張りの展望デッキになっており、ここに上ってみることにしたのである。
1階にある受付でチケットを購入する。幸いにもスーツケースは預かってくれた。エレベータでデッキに上ると、何人かが展望に見入っていた。ガラスの反射が邪魔で条件は良くなかったが、30分程撮影を楽しむ。
15時過ぎまでいて地上に下りる。ここからはライン川を歩いて渡り、Köln Hbfへ向かう。Hohenzollernbrücke鉄道と歩行者用のホーエンツォレルン橋でライン川を渡り始めたところで、急に風が強くなり、すぐにポツッポツッと雨が降り出したかと思うと、すぐに強くなる。MünchenといいKölnといい、ドイツは突然雨が降り始めるから油断ができない。傘を用い合わせていないので、急いで橋を渡るが、こういう時のライン川の川幅は広い。いくら歩いても対岸になかなか着かない。大聖堂横のビルの軒下に駆け込んだ時にはかなり濡れてしまっていた。雨が止むのをしばらく待つが、列車の時間が迫っていたこともあり、小降りになったタイミングを見計らって、再び走り、Köln Hbfへ戻る。
7月29日 München - Nürnberg [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]
München Hbfに戻ると、München Ostに向かうAZが停車していた。先頭は115 459、110形もDB Regioでは定期運用を失い、DB AutoZugに所属する機関車がわずかに残るのみである。似合っているとは言い難い110形のVerkehrsrot塗装だが、何だかユーモラスで愛嬌がある。
続いて、11番線にある模型店Gleis 11へ。店舗内は広く、品揃えも豊富であるが、特に購入はしなかった。朝から歩き回って疲れたので、隣のカフェに入り、ゆっくり座って冷たいスプライトを飲みながら、これからの行動予定を立てる。iPadで”DB Navigator”アプリを使って時刻検索し、München郊外へ撮影に出ることにする。
地下ホームに下りて、S-Bahn S3系統に乗車する。München Hbfを出発するとすぐに地上に出る。各方面との路線が分かれていき、Augsburg方面の列車線との複々線を北西へ向かうと、Hbfから18分でMünchen-Lochhausenに到着する。この駅のホームでしばらく撮影する。
423 230
440 534
403 054 / ICE 3 (ICE 513 Hamm – München)
再び市内に戻るため、12時25分発のS3系統の列車に乗車する。Garmisch-Partenkirchen方面とBuchloe方面の路線が右から合流するとMünchen-Passingである。ここはS-Bahnの幾つかの系統の合流点でもあり、時間調整のため数分調整する。
次のMünchen Laimまでの間にIngolstadt・Regensburg方面からの路線も合流し、何本もの線路が並走する中を走る。私はMünchen Hbfの1個手前のMünchen Hackerbrückeで下車、この駅はその名の通り鉄道を超える橋Hackerbrückeにつながっており、橋の上から、Hbfを発着する列車を撮影することにしたのである。
市街地の中心に近いこともあり、橋は思った以上に人通りが多く気を遣うが、それでもフラウエン教会の2つの塔をバックに、巨大なMünchen Hbfに次々と発着する列車を眺めるのは楽しい。親子連れもひっきりなしにやってきては、列車を眺めている。
628形
ÖBB 1116 272
RE "München-Nürnberg-Express"
ICE 3
101 108
ICE 3
30分程撮影を続けたところで撤収、再びMünchen HackerbrückeからS-Bahnに乗車する。地下に潜ってHBf、繁華街の中心にあたるKarlsplatzを過ぎ、市庁舎に近いMarienplatzで下車する。市庁舎横からバイエルン州立歌劇場前の広場へ歩き、ビアホールに入って昼食とする。ビール、そしてボリュームたっぷりのレバーケーゼに満足する。
食事を終えると、近くにガチョウが。どうやら飼い主が見せものにしてお金を取っているらしい。ユーモラスなガチョウの動きを眺めていたら、突然ポツリと雨粒が落ち、一気に土砂降りとなって、周りの歩行者と一緒に急いで近くの店舗の軒先に避難する。ガチョウはパニックになって逃げ回り、飼い主が慌てて捕まえている。傘など持っていないし、駅まで走っていくにはあまりに雨の勢いが強い。先ほど食事をしたビアホールのテントに移動するが、こちらも雨がテント内まで侵入して、いくつかの料理はもはや食べられない状態になっており、お客は店内に入り、ウエイターが片付けを始めている。
15分程テント内で待ったころでようやく雨の勢いが弱まってきた。テントを出て、誰も歩いていない通りを走り、Marienplatzの駅へ戻る。ここからS-BahnでMünchen Hbfに戻ると、15時を過ぎていた。少し撮影を楽しコインロッカーからスーツケースを取り出し、ビールと水を買う。
218 465
Vogtlandbahn Desiro
440 004 + 440 205
Alex 183 005
18番線ホームへ。これから乗車するNürnberg 行2206が120形に引かれて既に入線している。München Hbfは頭端式、ここから折り返して発車する。先頭に立つのは今朝撮影した103 245、今度は103形の牽引する列車の旅を楽しもうというわけである。103 245に続く客車はBpmbdzf 296.3 + Bpmz 294.2 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.3 + Bvmsz 186.2 + Avmz 109.3である。制御客車が103のすぐ後ろに連結されているのは、103は推進運転に対応していないためである。
MünchenからNürnbergへはIngolstadt経由のICEを利用すれば1時間強だが、Augsburgを経由するICEやICも少なくなく、IC 2206もその一つであるが、所要時間は1時間50分と長い。列車を撮影した後、最後部の1等車に乗り、誰もいないコンパートメントを占有する。15時39分定刻にIC 2206は発車、列車はいくつもの渡り線を超え、Hackerbrückeを潜って多彩な機関車や客車が集うヤードや工場を横目に、S-Bahnと並走しながら真西へ向かう。
朝からノイシュヴァンシュタイン城に向かった友人とはAugsburg Hbfで合流する予定だったが、連絡を取るとバスが遅れて、予定していた列車に乗れなさそうとのことで、とりあえず私だけNürnbergへ先行することにする。
Ingolstadt方面の路線と分かれ、Münchenの西の玄関München-Passingに停車する。乗客を乗せるとすぐに発車、Garmisch-Partenkirchen方面の路線と分かれると、列車はS-Bahn S3系統が左に並走する複々線区間となる。Olchingを通過すると、ここから44kmにわたって改良新線区間となり、スピードが上がる。
München – Augsburg間は1965年にE03が200km/hのデモ走行を行った区間であるが、その区間を50年近い月日を経て103形が牽引する列車に揺られていると感慨深い。1968年には通常の営業列車で200km/h運転が開始されるなど、さらに複々線化・防音壁設置などが進められたことで、長距離列車は最高230km/hで走行可能である。
IC 2206も200km/hで走っているようだ。古い機関車と客車の組み合わせとは言え、なかなか安定感のある乗り心地である。それにしても保存機のはずの103 245がほぼ毎日定期運用を持ち、通常の営業列車と同様に走るというのは、いわばその走りまで保存しているわけで、驚くほかない。S-Bahnの終点Mammendorfを通過すると、列車は進行方向を西から北西へと変えるが、直線的な軌道をスピードを落とすことなく快走する。
列車が減速するとAugsburg-Hochzollを通過、左に大きなヤードが広がると、まもなく16時10分にAugsburg Hbfに到着する。Augsburg HbfはUlm方面とNürnberg方面の幹線が分岐する他、Buchloeからのローカル線なども合流する拠点駅である。駅舎や構内はそれほど大きくはないが、数本のローカル列車が停車していた。
2分停車でAugsburg Hbfを発車すると、Augsburg-Oerhausenの先で西へと向かうUlm方面の路線をくぐり、北へほぼ直線的に向かう。ここも200km/h対応区間であり、120形などの高速試運転にも用いられてきた。田園風景の中、103形に牽引されたこのIC 2206も力強い走りを続ける、。Ingolstadtからのローカル線が合流し、ドナウ川を渡るとまもなくDonauwörthに到着、16時30分である。
Donauwörthを発車すると、Nördlingen方面のローカル線と分かれる。カーブが増えるがそれでも最高160km/hで走る。Ingolstadtからの路線が右から合流してくると、Treuchtlingenに到着する。徐行した区間があったためか、定刻より3分遅れの16時55分である。
16時57分に発車すると、Ansbach方面の路線と分かれ、北東へ向かう。席を立って、客車の最後部からの風景を眺める。在来線での160km/hはなかなかの迫力である。
RothはS-Bahn NürnbergのS2系統の起点であり、ここからは複々線区間となる。到着後に機関車を撮影するため、スーツケースを持って編成の前方へと移動する。1等車だけで2等車も空いている、Nürnberg-Reicheisdorfの先で右側を走っていたS-Bahnが左側に移ると、まもなく減速する。Nürnberg RbfとFürthを結ぶ貨物列車のメインラインをアンダークロスし、まもなくAnsbach、さらにFürthからの路線が左側から次々と合流する。FürthからやってきたICE-TやS-Bahnと並走し、DB Museumの横を通り過ぎると、まもなく定刻の17時28分に Nürnberg Hbfに到着する。
ホームに降りて最前部に行くと、何人かの鉄道ファンが103形の姿を撮影している。平日だが、やはり人気があるのだ。103形が引き上げていくのを見送った後、少しだけ撮影する。
111 056
111 208
まずは駅を出て3分ほど歩き、本日宿泊するInterCityHotel Nürnbergにチェックインする。あてがわれた部屋に入ると、窓から駅が一望できる素晴らしいロケーション、ここでも撮影が楽しめそうだ。友人に電話すると、Augsburgから後続のICEに無事にのれたとのことで、まずは友人を迎えに戻る。
111形はNürnbergでもかなり見かけるが、電車の導入が増えれば、その姿は貴重なものとなるであろう。
111 052
友人と落ち合い、ホテルへ一旦戻る。友人の支度を待つ間に再び撮影、先ほどの103 245は正面に停められている。
Nürnbergはバイエルン州第2の都市、リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の舞台であり、またニュルンベルク裁判でも知られる。そんな、Nürnbergの名物といえば、ニュルンベルガーと呼ばれるソーセージである。
駅から散歩しながら旧市街へ歩くこと15分、中央広場に着く。フラウエン教会の近くには回すと願い事が叶うという金の輪がある美しの泉があり、観光客が代わる代わる回している、
中央広場のすぐ近くにあるニュルンベルガーの名店Bratwursthäusleで夕食を摂ることにする。ブナの木で一気に焼き上げるソーセージは香り豊かで最高の味わい、いくらでも食べられそうだ。
まだ、明るい中、ホテルへ戻ると20時30分だった。少し休憩した後、寝る前の一杯を求めて中央駅構内のビストロに入り、ビールを一杯、続いて白ワインで気持ち良く酔い、早々に寝た。
続いて、11番線にある模型店Gleis 11へ。店舗内は広く、品揃えも豊富であるが、特に購入はしなかった。朝から歩き回って疲れたので、隣のカフェに入り、ゆっくり座って冷たいスプライトを飲みながら、これからの行動予定を立てる。iPadで”DB Navigator”アプリを使って時刻検索し、München郊外へ撮影に出ることにする。
地下ホームに下りて、S-Bahn S3系統に乗車する。München Hbfを出発するとすぐに地上に出る。各方面との路線が分かれていき、Augsburg方面の列車線との複々線を北西へ向かうと、Hbfから18分でMünchen-Lochhausenに到着する。この駅のホームでしばらく撮影する。
423 230
440 534
403 054 / ICE 3 (ICE 513 Hamm – München)
再び市内に戻るため、12時25分発のS3系統の列車に乗車する。Garmisch-Partenkirchen方面とBuchloe方面の路線が右から合流するとMünchen-Passingである。ここはS-Bahnの幾つかの系統の合流点でもあり、時間調整のため数分調整する。
次のMünchen Laimまでの間にIngolstadt・Regensburg方面からの路線も合流し、何本もの線路が並走する中を走る。私はMünchen Hbfの1個手前のMünchen Hackerbrückeで下車、この駅はその名の通り鉄道を超える橋Hackerbrückeにつながっており、橋の上から、Hbfを発着する列車を撮影することにしたのである。
市街地の中心に近いこともあり、橋は思った以上に人通りが多く気を遣うが、それでもフラウエン教会の2つの塔をバックに、巨大なMünchen Hbfに次々と発着する列車を眺めるのは楽しい。親子連れもひっきりなしにやってきては、列車を眺めている。
628形
ÖBB 1116 272
RE "München-Nürnberg-Express"
ICE 3
101 108
ICE 3
30分程撮影を続けたところで撤収、再びMünchen HackerbrückeからS-Bahnに乗車する。地下に潜ってHBf、繁華街の中心にあたるKarlsplatzを過ぎ、市庁舎に近いMarienplatzで下車する。市庁舎横からバイエルン州立歌劇場前の広場へ歩き、ビアホールに入って昼食とする。ビール、そしてボリュームたっぷりのレバーケーゼに満足する。
食事を終えると、近くにガチョウが。どうやら飼い主が見せものにしてお金を取っているらしい。ユーモラスなガチョウの動きを眺めていたら、突然ポツリと雨粒が落ち、一気に土砂降りとなって、周りの歩行者と一緒に急いで近くの店舗の軒先に避難する。ガチョウはパニックになって逃げ回り、飼い主が慌てて捕まえている。傘など持っていないし、駅まで走っていくにはあまりに雨の勢いが強い。先ほど食事をしたビアホールのテントに移動するが、こちらも雨がテント内まで侵入して、いくつかの料理はもはや食べられない状態になっており、お客は店内に入り、ウエイターが片付けを始めている。
15分程テント内で待ったころでようやく雨の勢いが弱まってきた。テントを出て、誰も歩いていない通りを走り、Marienplatzの駅へ戻る。ここからS-BahnでMünchen Hbfに戻ると、15時を過ぎていた。少し撮影を楽しコインロッカーからスーツケースを取り出し、ビールと水を買う。
218 465
Vogtlandbahn Desiro
440 004 + 440 205
Alex 183 005
18番線ホームへ。これから乗車するNürnberg 行2206が120形に引かれて既に入線している。München Hbfは頭端式、ここから折り返して発車する。先頭に立つのは今朝撮影した103 245、今度は103形の牽引する列車の旅を楽しもうというわけである。103 245に続く客車はBpmbdzf 296.3 + Bpmz 294.2 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.3 + Bvmsz 186.2 + Avmz 109.3である。制御客車が103のすぐ後ろに連結されているのは、103は推進運転に対応していないためである。
MünchenからNürnbergへはIngolstadt経由のICEを利用すれば1時間強だが、Augsburgを経由するICEやICも少なくなく、IC 2206もその一つであるが、所要時間は1時間50分と長い。列車を撮影した後、最後部の1等車に乗り、誰もいないコンパートメントを占有する。15時39分定刻にIC 2206は発車、列車はいくつもの渡り線を超え、Hackerbrückeを潜って多彩な機関車や客車が集うヤードや工場を横目に、S-Bahnと並走しながら真西へ向かう。
朝からノイシュヴァンシュタイン城に向かった友人とはAugsburg Hbfで合流する予定だったが、連絡を取るとバスが遅れて、予定していた列車に乗れなさそうとのことで、とりあえず私だけNürnbergへ先行することにする。
Ingolstadt方面の路線と分かれ、Münchenの西の玄関München-Passingに停車する。乗客を乗せるとすぐに発車、Garmisch-Partenkirchen方面の路線と分かれると、列車はS-Bahn S3系統が左に並走する複々線区間となる。Olchingを通過すると、ここから44kmにわたって改良新線区間となり、スピードが上がる。
München – Augsburg間は1965年にE03が200km/hのデモ走行を行った区間であるが、その区間を50年近い月日を経て103形が牽引する列車に揺られていると感慨深い。1968年には通常の営業列車で200km/h運転が開始されるなど、さらに複々線化・防音壁設置などが進められたことで、長距離列車は最高230km/hで走行可能である。
IC 2206も200km/hで走っているようだ。古い機関車と客車の組み合わせとは言え、なかなか安定感のある乗り心地である。それにしても保存機のはずの103 245がほぼ毎日定期運用を持ち、通常の営業列車と同様に走るというのは、いわばその走りまで保存しているわけで、驚くほかない。S-Bahnの終点Mammendorfを通過すると、列車は進行方向を西から北西へと変えるが、直線的な軌道をスピードを落とすことなく快走する。
列車が減速するとAugsburg-Hochzollを通過、左に大きなヤードが広がると、まもなく16時10分にAugsburg Hbfに到着する。Augsburg HbfはUlm方面とNürnberg方面の幹線が分岐する他、Buchloeからのローカル線なども合流する拠点駅である。駅舎や構内はそれほど大きくはないが、数本のローカル列車が停車していた。
2分停車でAugsburg Hbfを発車すると、Augsburg-Oerhausenの先で西へと向かうUlm方面の路線をくぐり、北へほぼ直線的に向かう。ここも200km/h対応区間であり、120形などの高速試運転にも用いられてきた。田園風景の中、103形に牽引されたこのIC 2206も力強い走りを続ける、。Ingolstadtからのローカル線が合流し、ドナウ川を渡るとまもなくDonauwörthに到着、16時30分である。
Donauwörthを発車すると、Nördlingen方面のローカル線と分かれる。カーブが増えるがそれでも最高160km/hで走る。Ingolstadtからの路線が右から合流してくると、Treuchtlingenに到着する。徐行した区間があったためか、定刻より3分遅れの16時55分である。
16時57分に発車すると、Ansbach方面の路線と分かれ、北東へ向かう。席を立って、客車の最後部からの風景を眺める。在来線での160km/hはなかなかの迫力である。
RothはS-Bahn NürnbergのS2系統の起点であり、ここからは複々線区間となる。到着後に機関車を撮影するため、スーツケースを持って編成の前方へと移動する。1等車だけで2等車も空いている、Nürnberg-Reicheisdorfの先で右側を走っていたS-Bahnが左側に移ると、まもなく減速する。Nürnberg RbfとFürthを結ぶ貨物列車のメインラインをアンダークロスし、まもなくAnsbach、さらにFürthからの路線が左側から次々と合流する。FürthからやってきたICE-TやS-Bahnと並走し、DB Museumの横を通り過ぎると、まもなく定刻の17時28分に Nürnberg Hbfに到着する。
ホームに降りて最前部に行くと、何人かの鉄道ファンが103形の姿を撮影している。平日だが、やはり人気があるのだ。103形が引き上げていくのを見送った後、少しだけ撮影する。
111 056
111 208
まずは駅を出て3分ほど歩き、本日宿泊するInterCityHotel Nürnbergにチェックインする。あてがわれた部屋に入ると、窓から駅が一望できる素晴らしいロケーション、ここでも撮影が楽しめそうだ。友人に電話すると、Augsburgから後続のICEに無事にのれたとのことで、まずは友人を迎えに戻る。
111形はNürnbergでもかなり見かけるが、電車の導入が増えれば、その姿は貴重なものとなるであろう。
111 052
友人と落ち合い、ホテルへ一旦戻る。友人の支度を待つ間に再び撮影、先ほどの103 245は正面に停められている。
Nürnbergはバイエルン州第2の都市、リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の舞台であり、またニュルンベルク裁判でも知られる。そんな、Nürnbergの名物といえば、ニュルンベルガーと呼ばれるソーセージである。
駅から散歩しながら旧市街へ歩くこと15分、中央広場に着く。フラウエン教会の近くには回すと願い事が叶うという金の輪がある美しの泉があり、観光客が代わる代わる回している、
中央広場のすぐ近くにあるニュルンベルガーの名店Bratwursthäusleで夕食を摂ることにする。ブナの木で一気に焼き上げるソーセージは香り豊かで最高の味わい、いくらでも食べられそうだ。
まだ、明るい中、ホテルへ戻ると20時30分だった。少し休憩した後、寝る前の一杯を求めて中央駅構内のビストロに入り、ビールを一杯、続いて白ワインで気持ち良く酔い、早々に寝た。
7月29日 Salzburg → München [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]
予定通り4時30分に起床、5時15分にホテルをチェックアウトし、Salzburg Hbfへ歩く。まだ日の出前だが、空はかなり明るくなってきている。さすがにこの時間は涼しくて、気持ちが良い。15分程で駅に到着、そのまま1番線ホームに上がると、すぐに101 044を先頭に乗車するIC 1296 Frankfurt Main Hbf行が入線してきた。
IC 1296はSalzburgからMünchen、Stuttgart、Heidelbergを経由し、Frankfurt Mainへ向かう。Salzburg出発時の編成は制御客車を先頭に、Bpmbdzf 296.1 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.3 + Bpmz 294.4 + Bvmz 186.5 + Bvmsz 186.2 + ARkimbz 266.4 + Avmz 108.1 + Apmz 125.3 + 101 044-6である。
我々は後ろから2両目、1等コンパートメント(Avmz)の372号車に乗車する。乗降扉に空調が故障中との張り紙があったが、乗車するときちんと冷房が効いている。DBではIC客車の更新工事を進めているが、この車両も既に工事が済んでおり、ICEと同様の座席に交換され、内装も一新されている。
編成を見て回ると、更新工事の施行済の車両と未施行の車両が混在しており、驚くほど雰囲気が異なる。この時点では車内は空いており、大半の1等コンパートメントは無人だった。
5時45分定刻にIC 1296はSalzburg Hbfを発車する。ザルツァッハ川を渡り、オーストリアから国境を越えてドイツへ入る。ゆっくり走る間に室内灯や空調が消えたり点いたりする。電源の調子でも悪いのか心配になるが、Freilassingに停車する頃には室内灯も空調が安定して動くようになった。
わずかな乗車客を乗せ、5時55分にFreilassingを発車、この辺りは時々カーブは混じるが線形は良く、列車は牧草地の中を最高160km/hで西へと向かう。Rulpoldinngなどへの支線が分岐する拠点駅Traunsteinには6時11分に到着する。ここでも若干の乗車がある。
Traunsteinでもある程度の乗車があるが、それでも車内は空いている。Traunsteinからは南西へ向かいながらしばらく細かいカーブが続くが、Berganを通過すると西へほぼ直前が続き、再びスピードが上がる。Bayerisches Meer「バイエルンの海」という相性があるキーム湖Chiemseeに沿って、西から北へと針路を変え、6時30分にキーム湖観光の拠点、Prien a Chiemseeに到着する。
Prien a Chiemseeを右手にわずかにキーム湖がのぞめる。左にカーブし再び西へ向かうと、まもなくBad Endorfに停車する。停車するたびに乗客が少しづつ増えていく。4分遅れの6時38分にBad Endorfを出発すると列車は南西へと向かう。Siemseeに沿って走った後、イン川を渡ると、Innsbruck方面への短絡線が分かれていく。マングファル川を渡るとまもなく6時54分にRosenheimに到着する。Rosenheimのプラットホームには通勤・通学客が多いが、このICに乗り込む乗客はごく一部である、Münchenまでそれほど遠くはないので、追加料金のかからないREを利用するのであろう。
Rosenheimを出発すると北西へほぼ直線的に向かう。線形が良いため、この区間の最高速度である160km/hを維持する。Grafingを通過からはS-Bahn S4系統が並走し、複々線となる。列車は相変わらず快調な走りっぷりをみせる。Gronsdorfを通過すると減速、右にMühldorfからの路線が合流、218形重連と2階建て客車によるREが並走する。München Ost Rbfの広大な貨物ターミナルが広がり、7時22分にMünchen Ostに到着する。
München Ostを発車するとイザール川を渡る。Holzkirchenからの路線が左から合流したところで、右に大きくカーブし、北西から東へとゆっくりと進路を変え、Augsburg・Nürnbergからの路線と合流する。左右にはICEから近郊用車両まで多くの車両が留置されている。広大なMünchen Hbfにゆっくりと進入していく。遅れを取り戻して定刻の7時33分の到着である。
友人とはここから別行動、ノンシュヴァインシュタイン城を見に行くという友人を27番線ホームまで案内した後、16番線ホームへ。ここで7時42分15番線到着予定の列車を待つ。この列車を撮るために、わざわざ朝一番のICに乗ったのだ。定刻を3分過ぎて入線してきた列車はÖBBのTaurusの牽引するハンガリーからのEN。到着後、入れ換え用の110形が接近・・・・あれれ、私の撮りたいのはこの列車ではない。急な番線変更でもあったのか。
急いでコンコースに戻り、左右を見渡すと、22番線に求めていた姿が。それは今も現役で走る103 245である。Nürnberg Hbf発のIC 2201を牽引し、到着したところなのである。急いで103形に走り寄り、撮影する。幸いにも23番線に停車していたICE 3が発車していき撮影しやすくなった。
103 245はパンタグラフを下ろし、しばらくして客車との連結が外される。反対側に連結された機関車に牽引されて客車が発車したのに続き、103 245も発車する。しかし、ホームの端で一旦停止する。最後にゆっくりと撮影したところ、信号が青に変わり、103 245がホームを離れていった。これから夕方までヤードで休むのであろう。夢中にあって103 245の写真を何十枚も撮った。
まずは朝食を摂ることにする。コンコースのフードコートの奥にあるレストランに座る。Münchenの朝食と言えば、Weissburst白ソーセージ。Brezelブレッツェルと共に食べる、美味い!まだ朝が早いのでビールは我慢して紅茶にしておく。
しばらくゆっくりと休憩していたら9時近くなった。そろそろ出発しよう。まずはU-Bahnに乗車し2駅目のSchwanthalerhöheで下車、歩いて3分程でDeutsches Museum Verkehrszentrumドイツ博物館交通館に到着する。ドイツ博物館が手狭になったため、交通関連の展示を独立した開館したのが、この博物館である。
館内は3つのホールに分かれている。都市輸送がテーマのホール1ではMünchenやBerlinのS-BahnやU-Bahn、路面電車などが展示されている。
420形オリンピック電車
420形車内
S-Bahn Berlin 475形
475形車内
S-Bahn Berlin 485形
München U-Bahn MVG-Baureihe A
Baureihe Aの車内
München U-Bahn MVG-Baureihe Cのモックアップ
モックアップの車内
Rheinischen Bahngesellschaft AG 378号
Münchenトラム Type M 2443号
長距離輸送がテーマのホール2に行く。このホールの目玉はBayern S3/6、そしてICE-Vの先頭車である。小学生の頃、日本の鉄道雑誌で見たICE-Vの先頭車。ICE 2開発の関係で前頭部に大きな連結器が装備された関係で顔つきはかなり変わったが、それでも念願のこの車両に出会うことが出来て嬉しい。
Bayern S3/6
ICE-V 410 002
Ge 6/6 Rhätisches Krokdil 411
博物館での撮影を40分程で終え、München HbfにU-Bahn戻る。
IC 1296はSalzburgからMünchen、Stuttgart、Heidelbergを経由し、Frankfurt Mainへ向かう。Salzburg出発時の編成は制御客車を先頭に、Bpmbdzf 296.1 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.3 + Bpmz 294.4 + Bvmz 186.5 + Bvmsz 186.2 + ARkimbz 266.4 + Avmz 108.1 + Apmz 125.3 + 101 044-6である。
我々は後ろから2両目、1等コンパートメント(Avmz)の372号車に乗車する。乗降扉に空調が故障中との張り紙があったが、乗車するときちんと冷房が効いている。DBではIC客車の更新工事を進めているが、この車両も既に工事が済んでおり、ICEと同様の座席に交換され、内装も一新されている。
編成を見て回ると、更新工事の施行済の車両と未施行の車両が混在しており、驚くほど雰囲気が異なる。この時点では車内は空いており、大半の1等コンパートメントは無人だった。
5時45分定刻にIC 1296はSalzburg Hbfを発車する。ザルツァッハ川を渡り、オーストリアから国境を越えてドイツへ入る。ゆっくり走る間に室内灯や空調が消えたり点いたりする。電源の調子でも悪いのか心配になるが、Freilassingに停車する頃には室内灯も空調が安定して動くようになった。
わずかな乗車客を乗せ、5時55分にFreilassingを発車、この辺りは時々カーブは混じるが線形は良く、列車は牧草地の中を最高160km/hで西へと向かう。Rulpoldinngなどへの支線が分岐する拠点駅Traunsteinには6時11分に到着する。ここでも若干の乗車がある。
Traunsteinでもある程度の乗車があるが、それでも車内は空いている。Traunsteinからは南西へ向かいながらしばらく細かいカーブが続くが、Berganを通過すると西へほぼ直前が続き、再びスピードが上がる。Bayerisches Meer「バイエルンの海」という相性があるキーム湖Chiemseeに沿って、西から北へと針路を変え、6時30分にキーム湖観光の拠点、Prien a Chiemseeに到着する。
Prien a Chiemseeを右手にわずかにキーム湖がのぞめる。左にカーブし再び西へ向かうと、まもなくBad Endorfに停車する。停車するたびに乗客が少しづつ増えていく。4分遅れの6時38分にBad Endorfを出発すると列車は南西へと向かう。Siemseeに沿って走った後、イン川を渡ると、Innsbruck方面への短絡線が分かれていく。マングファル川を渡るとまもなく6時54分にRosenheimに到着する。Rosenheimのプラットホームには通勤・通学客が多いが、このICに乗り込む乗客はごく一部である、Münchenまでそれほど遠くはないので、追加料金のかからないREを利用するのであろう。
Rosenheimを出発すると北西へほぼ直線的に向かう。線形が良いため、この区間の最高速度である160km/hを維持する。Grafingを通過からはS-Bahn S4系統が並走し、複々線となる。列車は相変わらず快調な走りっぷりをみせる。Gronsdorfを通過すると減速、右にMühldorfからの路線が合流、218形重連と2階建て客車によるREが並走する。München Ost Rbfの広大な貨物ターミナルが広がり、7時22分にMünchen Ostに到着する。
München Ostを発車するとイザール川を渡る。Holzkirchenからの路線が左から合流したところで、右に大きくカーブし、北西から東へとゆっくりと進路を変え、Augsburg・Nürnbergからの路線と合流する。左右にはICEから近郊用車両まで多くの車両が留置されている。広大なMünchen Hbfにゆっくりと進入していく。遅れを取り戻して定刻の7時33分の到着である。
友人とはここから別行動、ノンシュヴァインシュタイン城を見に行くという友人を27番線ホームまで案内した後、16番線ホームへ。ここで7時42分15番線到着予定の列車を待つ。この列車を撮るために、わざわざ朝一番のICに乗ったのだ。定刻を3分過ぎて入線してきた列車はÖBBのTaurusの牽引するハンガリーからのEN。到着後、入れ換え用の110形が接近・・・・あれれ、私の撮りたいのはこの列車ではない。急な番線変更でもあったのか。
急いでコンコースに戻り、左右を見渡すと、22番線に求めていた姿が。それは今も現役で走る103 245である。Nürnberg Hbf発のIC 2201を牽引し、到着したところなのである。急いで103形に走り寄り、撮影する。幸いにも23番線に停車していたICE 3が発車していき撮影しやすくなった。
103 245はパンタグラフを下ろし、しばらくして客車との連結が外される。反対側に連結された機関車に牽引されて客車が発車したのに続き、103 245も発車する。しかし、ホームの端で一旦停止する。最後にゆっくりと撮影したところ、信号が青に変わり、103 245がホームを離れていった。これから夕方までヤードで休むのであろう。夢中にあって103 245の写真を何十枚も撮った。
まずは朝食を摂ることにする。コンコースのフードコートの奥にあるレストランに座る。Münchenの朝食と言えば、Weissburst白ソーセージ。Brezelブレッツェルと共に食べる、美味い!まだ朝が早いのでビールは我慢して紅茶にしておく。
しばらくゆっくりと休憩していたら9時近くなった。そろそろ出発しよう。まずはU-Bahnに乗車し2駅目のSchwanthalerhöheで下車、歩いて3分程でDeutsches Museum Verkehrszentrumドイツ博物館交通館に到着する。ドイツ博物館が手狭になったため、交通関連の展示を独立した開館したのが、この博物館である。
館内は3つのホールに分かれている。都市輸送がテーマのホール1ではMünchenやBerlinのS-BahnやU-Bahn、路面電車などが展示されている。
420形オリンピック電車
420形車内
S-Bahn Berlin 475形
475形車内
S-Bahn Berlin 485形
München U-Bahn MVG-Baureihe A
Baureihe Aの車内
München U-Bahn MVG-Baureihe Cのモックアップ
モックアップの車内
Rheinischen Bahngesellschaft AG 378号
Münchenトラム Type M 2443号
長距離輸送がテーマのホール2に行く。このホールの目玉はBayern S3/6、そしてICE-Vの先頭車である。小学生の頃、日本の鉄道雑誌で見たICE-Vの先頭車。ICE 2開発の関係で前頭部に大きな連結器が装備された関係で顔つきはかなり変わったが、それでも念願のこの車両に出会うことが出来て嬉しい。
Bayern S3/6
ICE-V 410 002
Ge 6/6 Rhätisches Krokdil 411
博物館での撮影を40分程で終え、München HbfにU-Bahn戻る。
7月28日 Wien → Salzburg [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]
睡眠不足と東京からの長旅の疲れか、たっぷりと寝て、朝6時30分に起床する。朝食を済ませ、7時50分にホテルをチェックアウトする。スーツケースをフロントに預けて、ウィーン市内観光に出発する。
WesbahnhofからU6系統Siebenhirten行に乗り、二駅目のLängenfeldgasseでU4系統Hütteldorf行に乗り換えると、二駅目がSchönbrunnである。今日のウィーンは雲一つない快晴、しかも予想最高気温は38℃。外に出て直射日光を浴びると、すぐに汗が噴き出してくる。日本と違って湿気が少ないとはいえ、ここまで気温が上がると辛い。それでも我慢して5分あまりを歩き、Schloß Schönbrunnシェーンブルン宮殿へ。シェーンブルン宮殿と言えばウィーンで最も観光客の集まる場所である。夏休みシーズンの真っただ中、今日も混雑していると予想していたが、中はともかく庭園くらいは散歩しようか、とやって来たのだった。しかし、まだ8時を過ぎたばかりということもあってか、観光バスが到着し始めているものの、チケット売り場は誰も並んでいなかったので、幾つかあるツアーのうち、主要箇所だけを巡るインペリアルツアーのチケットを購入する。日本語によるオーディオガイドを聴きながら巡ると、思った以上に面白い。豪華な装飾はともかく、その中にあっても、ハプスブルク家の生き様や思い、そんな歴史の息吹を感じられるのである。
宮殿内部を見学した後、宮殿の南に広がる庭園を抜け、丘を登って戦勝記念碑であるグロリエッテヘ向かう。私一人ではこんな暑さの中では絶対に足を向けないが、同行の友人が行ってみたいということで付いて行ったのである。できるだけ日陰を選んで歩くが、それでも太陽を遮るものは殆どない、15分程かけて丘を登りきると、シェーンブルン宮殿とその背後に広がるウィーン市街という光景を目にすることができ、登っただけのことはあった。
再び丘を下り、麓のネプチューンの泉を見た後、庭園を散歩し、シェーンブルン宮殿へ戻る。
シェーンブルン宮殿観光は思った以上に楽しめたが、暑くてたまらない。外に出るともう9時30分を過ぎてしまったので友人と相談して、止まっていたタクシーに乗車し、市中心部に向かう。次に向かうのはKunsthistorisches Museum 美術史博物館である。9時50分過ぎに到着すると、チケット売り場には行列ができている。待つことしばし、10時の開館時間と共にチケットが発売になり、10分程で無事に入館する。館内の展示は古代エジプト・ギリシャ・ローマの遺物から絵画、貨幣まで多岐にわたるが、やはり絵画の展示が興味深い。全てを見て回る暇は到底ないので、博物館で配布されているパンフレットを元に主要な展示物を眺めることにする。以前から見たかったデューラー「皇帝マキシミリアン1世肖像画」、フェルメール「キャビネット17」、ブリューゲル「バベルの塔」が見られて満足。
駆け足で見て回り、11時15分に外に出る。時間があれば、向かいのNaturhistosches Museum 自然史博物館も見たいものだが、今回は断念、美術史博物館から程近いBurgringからトラムに乗る。環状道路リンクを走って、次のOperで下車する。
少し写真を撮った後、ここで別のトラムに乗り換え、さらにリンクを回ってリングの東側Stubentorで下車する。ウィーンのトラムは1960年代から70年代にかけて製作された旧型と、Siemens製の低床電車ULFが混在している。旧型電車もウィーンの街によく溶け込んでいるが、ポルシェデザインによるULFもまたよく似合っている。
リングを走るトラムを撮影した後、Wollzeileを歩いてStepahsdomシュテンファン寺院に向かう。それにしても暑いので、途中でジェラートを購入、果物の味が活きて美味しい。
シュテファン寺院を偉容を眺めた後、SchtephansplatzからU1 Leopoldau行に乗り、次のSchwedenplatzでU4 Heiligenstadt行に乗り換えて一駅目のSchottentingで下車する。
地上に出て、待つこと5分、やって来たトラムに乗車する。
ウィーンを出発する前に、リンクを走るトラムの車窓からウィーンの街の風景を楽しもうというわけである。証券取引所、ウィーン大学、ブルク劇場と眺め、国会議事堂を過ぎたDr-Karl-Renner-Ringで下車する。
これでウィーンのトラムとお別れ、U3 Ottakring行に乗り、Westbahnhofに戻る。
ホテルに立ち寄って預けていたスーツケースを引き取り、駅へ向かう。時間はちょうど12時半を過ぎたところだ。これからSalzburgへ向かう。
WienからSalzburgへは日中はRailJetとÖICが交互に運転されている。旅行前に12時56分過ぎのÖIC 642を予約してあったが、友人からせっかくの機会なので、RJのビジネスクラスに乗ってみたいというリクエストがあり、前日Wien Mitte駅で13時36分発のRJ 566を改めて予約したのであった。ところが、何故か勘違いして12時56分発と思い込んでいたので、早く着き過ぎてしまった。そこで駅構内のフードコートに入り、白身魚料理・サラダをおつまみに、ビールで一休み。この後、列車内で昼食を食べるつもりだったので、食事はごく軽くしておく。
ここでまた勘違い、今度は13時56分発と思い込み、ゆっくりしていたら、13時30分過ぎに友人に行かなくて良いの?と声をかけられる。完全に確認不足である。焦ってフードコートを出てホームに向かう。停車中のWestbahnとICE-Tを撮った後、RJ 566 Bregenz行に無事に乗車する。
我々の座席に着くとまもなく、RJ 566は13時36分定刻にWien Westbahnhofを出発する。2008年12月に営業運転を開始したRailJet RJはオーストリア連邦鉄道ÖBBの長距離輸送における主力列車として、(Frankfurt Main -) München - Wien - Budapest、Wien - Salzburg - Innsbruck - Zürich/Bregenz、Wien - Graz、Wien - Klagenfurt - Villachとネットワークを拡大させている。編成は電気機関車 (Siemens製Taurus、1116形または1216形)と7両の専用固定客車からなる。機関車の反対側はTaurusのデザインと揃えられた制御客車とされ推進運転が可能であり、また、しばしば2編成の併結も行われている。
RJのサービスで特徴的なのは通常の1等・2等に加え、最上級のビジネスクラスが設定されている点である。登場当初はプレミアムクラスという呼称で軽食や飲み物サービスも行われていたが、追加料金25 EURが高額だったためか乗車率が悪く、2002年初頭よりビジネスクラスと名称が変更され、軽食サービスが廃止された代わりに追加料金は15 EURに値下げされた。
RJ 566は電気機関車を先頭にしており、我々の乗車したビジネスクラスは最後部の制御客車にある。ビジネスクラスは仕切りのあるセミコンパートメント式になっており、我々も座席もある区画には4席設けられている。2席づつ互い違いに座席が設置され、乗客同士の脚があたらないよう配慮されている。大柄な座席はクッションが堅めだが、座り心地は良い。
Wien – Salzburgを結ぶ西部鉄道Westbahnはオーストリアの最重要幹線の一つである。Wien Westbahnhofを発車し、Wien Hütteldorfを通過すると、列車はLainz Tunnelに入り、Hardesdorfジャンクションに至る。ここはWien Hbf方面からの結節点である。そのまま全長13.35kmのWienerwald Tunnelウィーンの森トンネルへ。ここからは2012年12月に開業したばかりの高速新線区間となる。高速新線は250km/h運転に対応し、保安装置にはETCSである。
RJは最高230m/hその最高速度で走っているが揺れは少なく、また客車ということで走行音も静かで快適である。ただ、トンネルを出ても、掘割区間が多く、車窓はあまり楽しめない。
乗務員が飲み物の注文を取りに来る。RJのビジネスクラスではワンドリンクはアルコール類も含めて無料である。ここはビールを注文、チェコのブドバーである。
Tullnerfeldを通過すると細かいトンネルが再び連続し、減速するとまもなく在来線に合流する。5km程在来線を走り、14時ちょうどに最初の停車駅であるSt. Pölten Hbfに到着する。ここまで約60kmで所要時間は24分、高速新線の開業前は41分を要したことを考えると、高速新線の効果は大きい。
St. Pölten Hbfを発車し、再び加速する。Eisbergtunnelを抜け加速する。Rohrジャンクションからは旧線と新線に分かれる。新線は最高200km/hでの走行が可能である。一方、旧線はLoosdorfやMelkなどの駅は通る。Melkの巨大な修道院は世界的に有名で、旧線は修道院の目の前を通るが、RJは残念ながら新線経由である。Pöchlarnで一旦旧線と近づき、再び離れてSittenberg Tunnelを抜ける。Ybbs an der Donauで旧線と合流し、スピードも落ちる。
Ybbs an der DonauからAmstettenの17kmは複線区間だが、2016年には複々線化が予定されている。Amstettenからは複々線区間に戻りスピードが上がる。St. Peter-Seitenstettenの手前までは新線と旧線は並走するが、そこから近づいたり離れたりを繰り返す。Asten-St. Florianの手前で再び複線区間に戻り、程なくして減速、ウィーンから188kmの交通の要衝Linz Hbfに到着、定刻の14時51分である。
Linz Hbfを16時53分に発車する。ここからも複線区間が続く。路線改良が進んでいないためか、100km/h程度でゆっくり走る区間が多い。24km走ったWels Hbfの先でPassau経由ドイツ方面の路線が分かれていく。
ビジネスクラス・1等席では食堂車のメニューを注文すると、自席まで運んでくれるサービスがある。Linzの手前で係員にチキン・シュニッツェルと白ワインを注文していたが、ようやく戻ってきた係員によるとシュニッツェルは売り切れとのこと。代わりの注文を尋ねられたが、下車するSalzburgが近づいてきていることから今回は断念。白ワインのみを楽しむ。食事にありつけなかったのは残念だが、車窓を眺めながらの一杯は最高だ。
Gunskirchenから7kmの区間は複々線区間だが、再び複線に戻る。Steindorf付近からしばらく徐行運転となる。ここまで定時運転をしていたが、じわじわと遅れていっているようだ。左手の車窓にWallerseeヴァラー湖の光景が広がると程なくして加速する。
再び減速するとSalzburgの市街地である。ウィーンから312km、Salzburg Hbfには定刻より14分遅れの16時12分に到着する。
国際列車が数多く通る駅だけに、駅構内にはDBの車両の他、MAVのタウルスの姿もある。
少しだけ撮影を楽しんだのち、駅構内のスーパーマーケットへ。今日は夕食をゆっくり摂る暇がなさそうなので、適当にお総菜やビール、ワインを買っておく。
本日の宿であるBest Western Hotel StieglBräuまでは駅から歩いて10分程。それにしてもSalzburgは昨年来た時には肌寒いくらいだったのだが、今日は非常に暑い。歩きはじめるとすぐに汗が噴き出る。ホテルにチェックインする。部屋に入ると、Salzburg Hbfを発着する列車が眺められる素晴らしいロケーション、ちょうどRJが入線していく。
カメラを持って、Salzburgの旧市街へ向かう。Makartplatzまで10分程歩き、カラヤン生家跡に経つカラヤン像をを眺めた後、Makartsteige マカルト橋でSakzach川を渡ると旧市街である。
まずは旧市街の入り口に近いMozart Geburtshausモーツァルトの生家へ。それ程の混雑でもなく、すぐに入ることができ、さっと展示を見て回る。
インビスでカリーヴルストを食べお腹を満たすと18時である。まだ時間があるので、ケーブルカーに乗ってFestung Hohensalzburg ホーエンザルツブルク城へ。あまり時間もないので、ガイドツアーには参加せず、要塞を一周歩く。ザルツブルク周囲の眺望がまことに良い。夕方になって涼しくなり、風も心地良い。
18時30分こと、ケーブルカーに再び乗る。ケーブルカーはなかなかの混雑、空調がないので蒸し暑い。ところがドアが閉まるものの、閉扉表示が出ないのか、なかなか発車できない。係員が何度か調整を試みて、5分でようやく発車する。麓に戻って、旧市街をもう少し散歩する。大聖堂で一休みした後、モーツァルト像を眺める。
Salzburgは夏の音楽祭が開催中、私もコンサートのチケットを買ってある。夕暮れ迫る中、会場となるFestspielhaus 祝祭劇場へ歩く。会場前は多くのクラシックファンで賑わっている。演目はフランツ・ヨーゼフ・ハイドンのオラトリオ「四季」、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、合唱はウィーン国立歌劇場合唱団、指揮はニコラウス・アーノンクールで、前日の演奏会と同じプログラムである。
開演前にライト・コーラを一杯。あとは大ホールに入り、席でゆっくり開演を待つ。今回は前から7列目中央付近の良席である。19時30分に開演、もう83歳のアーノンクールには腰掛が用意されていたが、実際には殆ど利用せず元気そのもの。オーケストラは比較的小規模な編成であったが絹の流れるような響き、独唱の3人の声もとても魅力的であった。途中に休憩があり、3時間弱かかる長いプログラムだが、それを感じさせない幸せなひと時であった。
盛大の拍手の後、外に出ると22時30分を過ぎていた。ザルツブルクの夜景を眺めながら帰路につき、ホテルに着いたのは23時であった。
シャワーを浴びて、23時30分に友人の部屋で、夕方買っておいたお酒と惣菜で遅い夕食を摂りつつ明日の予定を相談し、0時過ぎに寝た。
WesbahnhofからU6系統Siebenhirten行に乗り、二駅目のLängenfeldgasseでU4系統Hütteldorf行に乗り換えると、二駅目がSchönbrunnである。今日のウィーンは雲一つない快晴、しかも予想最高気温は38℃。外に出て直射日光を浴びると、すぐに汗が噴き出してくる。日本と違って湿気が少ないとはいえ、ここまで気温が上がると辛い。それでも我慢して5分あまりを歩き、Schloß Schönbrunnシェーンブルン宮殿へ。シェーンブルン宮殿と言えばウィーンで最も観光客の集まる場所である。夏休みシーズンの真っただ中、今日も混雑していると予想していたが、中はともかく庭園くらいは散歩しようか、とやって来たのだった。しかし、まだ8時を過ぎたばかりということもあってか、観光バスが到着し始めているものの、チケット売り場は誰も並んでいなかったので、幾つかあるツアーのうち、主要箇所だけを巡るインペリアルツアーのチケットを購入する。日本語によるオーディオガイドを聴きながら巡ると、思った以上に面白い。豪華な装飾はともかく、その中にあっても、ハプスブルク家の生き様や思い、そんな歴史の息吹を感じられるのである。
宮殿内部を見学した後、宮殿の南に広がる庭園を抜け、丘を登って戦勝記念碑であるグロリエッテヘ向かう。私一人ではこんな暑さの中では絶対に足を向けないが、同行の友人が行ってみたいということで付いて行ったのである。できるだけ日陰を選んで歩くが、それでも太陽を遮るものは殆どない、15分程かけて丘を登りきると、シェーンブルン宮殿とその背後に広がるウィーン市街という光景を目にすることができ、登っただけのことはあった。
再び丘を下り、麓のネプチューンの泉を見た後、庭園を散歩し、シェーンブルン宮殿へ戻る。
シェーンブルン宮殿観光は思った以上に楽しめたが、暑くてたまらない。外に出るともう9時30分を過ぎてしまったので友人と相談して、止まっていたタクシーに乗車し、市中心部に向かう。次に向かうのはKunsthistorisches Museum 美術史博物館である。9時50分過ぎに到着すると、チケット売り場には行列ができている。待つことしばし、10時の開館時間と共にチケットが発売になり、10分程で無事に入館する。館内の展示は古代エジプト・ギリシャ・ローマの遺物から絵画、貨幣まで多岐にわたるが、やはり絵画の展示が興味深い。全てを見て回る暇は到底ないので、博物館で配布されているパンフレットを元に主要な展示物を眺めることにする。以前から見たかったデューラー「皇帝マキシミリアン1世肖像画」、フェルメール「キャビネット17」、ブリューゲル「バベルの塔」が見られて満足。
駆け足で見て回り、11時15分に外に出る。時間があれば、向かいのNaturhistosches Museum 自然史博物館も見たいものだが、今回は断念、美術史博物館から程近いBurgringからトラムに乗る。環状道路リンクを走って、次のOperで下車する。
少し写真を撮った後、ここで別のトラムに乗り換え、さらにリンクを回ってリングの東側Stubentorで下車する。ウィーンのトラムは1960年代から70年代にかけて製作された旧型と、Siemens製の低床電車ULFが混在している。旧型電車もウィーンの街によく溶け込んでいるが、ポルシェデザインによるULFもまたよく似合っている。
リングを走るトラムを撮影した後、Wollzeileを歩いてStepahsdomシュテンファン寺院に向かう。それにしても暑いので、途中でジェラートを購入、果物の味が活きて美味しい。
シュテファン寺院を偉容を眺めた後、SchtephansplatzからU1 Leopoldau行に乗り、次のSchwedenplatzでU4 Heiligenstadt行に乗り換えて一駅目のSchottentingで下車する。
地上に出て、待つこと5分、やって来たトラムに乗車する。
ウィーンを出発する前に、リンクを走るトラムの車窓からウィーンの街の風景を楽しもうというわけである。証券取引所、ウィーン大学、ブルク劇場と眺め、国会議事堂を過ぎたDr-Karl-Renner-Ringで下車する。
これでウィーンのトラムとお別れ、U3 Ottakring行に乗り、Westbahnhofに戻る。
ホテルに立ち寄って預けていたスーツケースを引き取り、駅へ向かう。時間はちょうど12時半を過ぎたところだ。これからSalzburgへ向かう。
WienからSalzburgへは日中はRailJetとÖICが交互に運転されている。旅行前に12時56分過ぎのÖIC 642を予約してあったが、友人からせっかくの機会なので、RJのビジネスクラスに乗ってみたいというリクエストがあり、前日Wien Mitte駅で13時36分発のRJ 566を改めて予約したのであった。ところが、何故か勘違いして12時56分発と思い込んでいたので、早く着き過ぎてしまった。そこで駅構内のフードコートに入り、白身魚料理・サラダをおつまみに、ビールで一休み。この後、列車内で昼食を食べるつもりだったので、食事はごく軽くしておく。
ここでまた勘違い、今度は13時56分発と思い込み、ゆっくりしていたら、13時30分過ぎに友人に行かなくて良いの?と声をかけられる。完全に確認不足である。焦ってフードコートを出てホームに向かう。停車中のWestbahnとICE-Tを撮った後、RJ 566 Bregenz行に無事に乗車する。
我々の座席に着くとまもなく、RJ 566は13時36分定刻にWien Westbahnhofを出発する。2008年12月に営業運転を開始したRailJet RJはオーストリア連邦鉄道ÖBBの長距離輸送における主力列車として、(Frankfurt Main -) München - Wien - Budapest、Wien - Salzburg - Innsbruck - Zürich/Bregenz、Wien - Graz、Wien - Klagenfurt - Villachとネットワークを拡大させている。編成は電気機関車 (Siemens製Taurus、1116形または1216形)と7両の専用固定客車からなる。機関車の反対側はTaurusのデザインと揃えられた制御客車とされ推進運転が可能であり、また、しばしば2編成の併結も行われている。
RJのサービスで特徴的なのは通常の1等・2等に加え、最上級のビジネスクラスが設定されている点である。登場当初はプレミアムクラスという呼称で軽食や飲み物サービスも行われていたが、追加料金25 EURが高額だったためか乗車率が悪く、2002年初頭よりビジネスクラスと名称が変更され、軽食サービスが廃止された代わりに追加料金は15 EURに値下げされた。
RJ 566は電気機関車を先頭にしており、我々の乗車したビジネスクラスは最後部の制御客車にある。ビジネスクラスは仕切りのあるセミコンパートメント式になっており、我々も座席もある区画には4席設けられている。2席づつ互い違いに座席が設置され、乗客同士の脚があたらないよう配慮されている。大柄な座席はクッションが堅めだが、座り心地は良い。
Wien – Salzburgを結ぶ西部鉄道Westbahnはオーストリアの最重要幹線の一つである。Wien Westbahnhofを発車し、Wien Hütteldorfを通過すると、列車はLainz Tunnelに入り、Hardesdorfジャンクションに至る。ここはWien Hbf方面からの結節点である。そのまま全長13.35kmのWienerwald Tunnelウィーンの森トンネルへ。ここからは2012年12月に開業したばかりの高速新線区間となる。高速新線は250km/h運転に対応し、保安装置にはETCSである。
RJは最高230m/hその最高速度で走っているが揺れは少なく、また客車ということで走行音も静かで快適である。ただ、トンネルを出ても、掘割区間が多く、車窓はあまり楽しめない。
乗務員が飲み物の注文を取りに来る。RJのビジネスクラスではワンドリンクはアルコール類も含めて無料である。ここはビールを注文、チェコのブドバーである。
Tullnerfeldを通過すると細かいトンネルが再び連続し、減速するとまもなく在来線に合流する。5km程在来線を走り、14時ちょうどに最初の停車駅であるSt. Pölten Hbfに到着する。ここまで約60kmで所要時間は24分、高速新線の開業前は41分を要したことを考えると、高速新線の効果は大きい。
St. Pölten Hbfを発車し、再び加速する。Eisbergtunnelを抜け加速する。Rohrジャンクションからは旧線と新線に分かれる。新線は最高200km/hでの走行が可能である。一方、旧線はLoosdorfやMelkなどの駅は通る。Melkの巨大な修道院は世界的に有名で、旧線は修道院の目の前を通るが、RJは残念ながら新線経由である。Pöchlarnで一旦旧線と近づき、再び離れてSittenberg Tunnelを抜ける。Ybbs an der Donauで旧線と合流し、スピードも落ちる。
Ybbs an der DonauからAmstettenの17kmは複線区間だが、2016年には複々線化が予定されている。Amstettenからは複々線区間に戻りスピードが上がる。St. Peter-Seitenstettenの手前までは新線と旧線は並走するが、そこから近づいたり離れたりを繰り返す。Asten-St. Florianの手前で再び複線区間に戻り、程なくして減速、ウィーンから188kmの交通の要衝Linz Hbfに到着、定刻の14時51分である。
Linz Hbfを16時53分に発車する。ここからも複線区間が続く。路線改良が進んでいないためか、100km/h程度でゆっくり走る区間が多い。24km走ったWels Hbfの先でPassau経由ドイツ方面の路線が分かれていく。
ビジネスクラス・1等席では食堂車のメニューを注文すると、自席まで運んでくれるサービスがある。Linzの手前で係員にチキン・シュニッツェルと白ワインを注文していたが、ようやく戻ってきた係員によるとシュニッツェルは売り切れとのこと。代わりの注文を尋ねられたが、下車するSalzburgが近づいてきていることから今回は断念。白ワインのみを楽しむ。食事にありつけなかったのは残念だが、車窓を眺めながらの一杯は最高だ。
Gunskirchenから7kmの区間は複々線区間だが、再び複線に戻る。Steindorf付近からしばらく徐行運転となる。ここまで定時運転をしていたが、じわじわと遅れていっているようだ。左手の車窓にWallerseeヴァラー湖の光景が広がると程なくして加速する。
再び減速するとSalzburgの市街地である。ウィーンから312km、Salzburg Hbfには定刻より14分遅れの16時12分に到着する。
国際列車が数多く通る駅だけに、駅構内にはDBの車両の他、MAVのタウルスの姿もある。
少しだけ撮影を楽しんだのち、駅構内のスーパーマーケットへ。今日は夕食をゆっくり摂る暇がなさそうなので、適当にお総菜やビール、ワインを買っておく。
本日の宿であるBest Western Hotel StieglBräuまでは駅から歩いて10分程。それにしてもSalzburgは昨年来た時には肌寒いくらいだったのだが、今日は非常に暑い。歩きはじめるとすぐに汗が噴き出る。ホテルにチェックインする。部屋に入ると、Salzburg Hbfを発着する列車が眺められる素晴らしいロケーション、ちょうどRJが入線していく。
カメラを持って、Salzburgの旧市街へ向かう。Makartplatzまで10分程歩き、カラヤン生家跡に経つカラヤン像をを眺めた後、Makartsteige マカルト橋でSakzach川を渡ると旧市街である。
まずは旧市街の入り口に近いMozart Geburtshausモーツァルトの生家へ。それ程の混雑でもなく、すぐに入ることができ、さっと展示を見て回る。
インビスでカリーヴルストを食べお腹を満たすと18時である。まだ時間があるので、ケーブルカーに乗ってFestung Hohensalzburg ホーエンザルツブルク城へ。あまり時間もないので、ガイドツアーには参加せず、要塞を一周歩く。ザルツブルク周囲の眺望がまことに良い。夕方になって涼しくなり、風も心地良い。
18時30分こと、ケーブルカーに再び乗る。ケーブルカーはなかなかの混雑、空調がないので蒸し暑い。ところがドアが閉まるものの、閉扉表示が出ないのか、なかなか発車できない。係員が何度か調整を試みて、5分でようやく発車する。麓に戻って、旧市街をもう少し散歩する。大聖堂で一休みした後、モーツァルト像を眺める。
Salzburgは夏の音楽祭が開催中、私もコンサートのチケットを買ってある。夕暮れ迫る中、会場となるFestspielhaus 祝祭劇場へ歩く。会場前は多くのクラシックファンで賑わっている。演目はフランツ・ヨーゼフ・ハイドンのオラトリオ「四季」、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、合唱はウィーン国立歌劇場合唱団、指揮はニコラウス・アーノンクールで、前日の演奏会と同じプログラムである。
開演前にライト・コーラを一杯。あとは大ホールに入り、席でゆっくり開演を待つ。今回は前から7列目中央付近の良席である。19時30分に開演、もう83歳のアーノンクールには腰掛が用意されていたが、実際には殆ど利用せず元気そのもの。オーケストラは比較的小規模な編成であったが絹の流れるような響き、独唱の3人の声もとても魅力的であった。途中に休憩があり、3時間弱かかる長いプログラムだが、それを感じさせない幸せなひと時であった。
盛大の拍手の後、外に出ると22時30分を過ぎていた。ザルツブルクの夜景を眺めながら帰路につき、ホテルに着いたのは23時であった。
シャワーを浴びて、23時30分に友人の部屋で、夕方買っておいたお酒と惣菜で遅い夕食を摂りつつ明日の予定を相談し、0時過ぎに寝た。