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7月29日 München - Nürnberg [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]

 München Hbfに戻ると、München Ostに向かうAZが停車していた。先頭は115 459、110形もDB Regioでは定期運用を失い、DB AutoZugに所属する機関車がわずかに残るのみである。似合っているとは言い難い110形のVerkehrsrot塗装だが、何だかユーモラスで愛嬌がある。

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 続いて、11番線にある模型店Gleis 11へ。店舗内は広く、品揃えも豊富であるが、特に購入はしなかった。朝から歩き回って疲れたので、隣のカフェに入り、ゆっくり座って冷たいスプライトを飲みながら、これからの行動予定を立てる。iPadで”DB Navigator”アプリを使って時刻検索し、München郊外へ撮影に出ることにする。
 地下ホームに下りて、S-Bahn S3系統に乗車する。München Hbfを出発するとすぐに地上に出る。各方面との路線が分かれていき、Augsburg方面の列車線との複々線を北西へ向かうと、Hbfから18分でMünchen-Lochhausenに到着する。この駅のホームでしばらく撮影する。

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403 054 / ICE 3 (ICE 513 Hamm – München)

 再び市内に戻るため、12時25分発のS3系統の列車に乗車する。Garmisch-Partenkirchen方面とBuchloe方面の路線が右から合流するとMünchen-Passingである。ここはS-Bahnの幾つかの系統の合流点でもあり、時間調整のため数分調整する。

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 次のMünchen Laimまでの間にIngolstadt・Regensburg方面からの路線も合流し、何本もの線路が並走する中を走る。私はMünchen Hbfの1個手前のMünchen Hackerbrückeで下車、この駅はその名の通り鉄道を超える橋Hackerbrückeにつながっており、橋の上から、Hbfを発着する列車を撮影することにしたのである。
 市街地の中心に近いこともあり、橋は思った以上に人通りが多く気を遣うが、それでもフラウエン教会の2つの塔をバックに、巨大なMünchen Hbfに次々と発着する列車を眺めるのは楽しい。親子連れもひっきりなしにやってきては、列車を眺めている。

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628形

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ÖBB 1116 272

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RE "München-Nürnberg-Express"

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ICE 3

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ICE 3

 30分程撮影を続けたところで撤収、再びMünchen HackerbrückeからS-Bahnに乗車する。地下に潜ってHBf、繁華街の中心にあたるKarlsplatzを過ぎ、市庁舎に近いMarienplatzで下車する。市庁舎横からバイエルン州立歌劇場前の広場へ歩き、ビアホールに入って昼食とする。ビール、そしてボリュームたっぷりのレバーケーゼに満足する。

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 食事を終えると、近くにガチョウが。どうやら飼い主が見せものにしてお金を取っているらしい。ユーモラスなガチョウの動きを眺めていたら、突然ポツリと雨粒が落ち、一気に土砂降りとなって、周りの歩行者と一緒に急いで近くの店舗の軒先に避難する。ガチョウはパニックになって逃げ回り、飼い主が慌てて捕まえている。傘など持っていないし、駅まで走っていくにはあまりに雨の勢いが強い。先ほど食事をしたビアホールのテントに移動するが、こちらも雨がテント内まで侵入して、いくつかの料理はもはや食べられない状態になっており、お客は店内に入り、ウエイターが片付けを始めている。

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 15分程テント内で待ったころでようやく雨の勢いが弱まってきた。テントを出て、誰も歩いていない通りを走り、Marienplatzの駅へ戻る。ここからS-BahnでMünchen Hbfに戻ると、15時を過ぎていた。少し撮影を楽しコインロッカーからスーツケースを取り出し、ビールと水を買う。

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Vogtlandbahn Desiro

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440 004 + 440 205

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Alex 183 005

 18番線ホームへ。これから乗車するNürnberg 行2206が120形に引かれて既に入線している。München Hbfは頭端式、ここから折り返して発車する。先頭に立つのは今朝撮影した103 245、今度は103形の牽引する列車の旅を楽しもうというわけである。103 245に続く客車はBpmbdzf 296.3 + Bpmz 294.2 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.3 + Bvmsz 186.2 + Avmz 109.3である。制御客車が103のすぐ後ろに連結されているのは、103は推進運転に対応していないためである。

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 MünchenからNürnbergへはIngolstadt経由のICEを利用すれば1時間強だが、Augsburgを経由するICEやICも少なくなく、IC 2206もその一つであるが、所要時間は1時間50分と長い。列車を撮影した後、最後部の1等車に乗り、誰もいないコンパートメントを占有する。15時39分定刻にIC 2206は発車、列車はいくつもの渡り線を超え、Hackerbrückeを潜って多彩な機関車や客車が集うヤードや工場を横目に、S-Bahnと並走しながら真西へ向かう。

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 朝からノイシュヴァンシュタイン城に向かった友人とはAugsburg Hbfで合流する予定だったが、連絡を取るとバスが遅れて、予定していた列車に乗れなさそうとのことで、とりあえず私だけNürnbergへ先行することにする。
Ingolstadt方面の路線と分かれ、Münchenの西の玄関München-Passingに停車する。乗客を乗せるとすぐに発車、Garmisch-Partenkirchen方面の路線と分かれると、列車はS-Bahn S3系統が左に並走する複々線区間となる。Olchingを通過すると、ここから44kmにわたって改良新線区間となり、スピードが上がる。
 München – Augsburg間は1965年にE03が200km/hのデモ走行を行った区間であるが、その区間を50年近い月日を経て103形が牽引する列車に揺られていると感慨深い。1968年には通常の営業列車で200km/h運転が開始されるなど、さらに複々線化・防音壁設置などが進められたことで、長距離列車は最高230km/hで走行可能である。
 IC 2206も200km/hで走っているようだ。古い機関車と客車の組み合わせとは言え、なかなか安定感のある乗り心地である。それにしても保存機のはずの103 245がほぼ毎日定期運用を持ち、通常の営業列車と同様に走るというのは、いわばその走りまで保存しているわけで、驚くほかない。S-Bahnの終点Mammendorfを通過すると、列車は進行方向を西から北西へと変えるが、直線的な軌道をスピードを落とすことなく快走する。

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 列車が減速するとAugsburg-Hochzollを通過、左に大きなヤードが広がると、まもなく16時10分にAugsburg Hbfに到着する。Augsburg HbfはUlm方面とNürnberg方面の幹線が分岐する他、Buchloeからのローカル線なども合流する拠点駅である。駅舎や構内はそれほど大きくはないが、数本のローカル列車が停車していた。

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 2分停車でAugsburg Hbfを発車すると、Augsburg-Oerhausenの先で西へと向かうUlm方面の路線をくぐり、北へほぼ直線的に向かう。ここも200km/h対応区間であり、120形などの高速試運転にも用いられてきた。田園風景の中、103形に牽引されたこのIC 2206も力強い走りを続ける、。Ingolstadtからのローカル線が合流し、ドナウ川を渡るとまもなくDonauwörthに到着、16時30分である。

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 Donauwörthを発車すると、Nördlingen方面のローカル線と分かれる。カーブが増えるがそれでも最高160km/hで走る。Ingolstadtからの路線が右から合流してくると、Treuchtlingenに到着する。徐行した区間があったためか、定刻より3分遅れの16時55分である。

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 16時57分に発車すると、Ansbach方面の路線と分かれ、北東へ向かう。席を立って、客車の最後部からの風景を眺める。在来線での160km/hはなかなかの迫力である。



 RothはS-Bahn NürnbergのS2系統の起点であり、ここからは複々線区間となる。到着後に機関車を撮影するため、スーツケースを持って編成の前方へと移動する。1等車だけで2等車も空いている、Nürnberg-Reicheisdorfの先で右側を走っていたS-Bahnが左側に移ると、まもなく減速する。Nürnberg RbfとFürthを結ぶ貨物列車のメインラインをアンダークロスし、まもなくAnsbach、さらにFürthからの路線が左側から次々と合流する。FürthからやってきたICE-TやS-Bahnと並走し、DB Museumの横を通り過ぎると、まもなく定刻の17時28分に Nürnberg Hbfに到着する。

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 ホームに降りて最前部に行くと、何人かの鉄道ファンが103形の姿を撮影している。平日だが、やはり人気があるのだ。103形が引き上げていくのを見送った後、少しだけ撮影する。

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 まずは駅を出て3分ほど歩き、本日宿泊するInterCityHotel Nürnbergにチェックインする。あてがわれた部屋に入ると、窓から駅が一望できる素晴らしいロケーション、ここでも撮影が楽しめそうだ。友人に電話すると、Augsburgから後続のICEに無事にのれたとのことで、まずは友人を迎えに戻る。

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 111形はNürnbergでもかなり見かけるが、電車の導入が増えれば、その姿は貴重なものとなるであろう。

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 友人と落ち合い、ホテルへ一旦戻る。友人の支度を待つ間に再び撮影、先ほどの103 245は正面に停められている。

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 Nürnbergはバイエルン州第2の都市、リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の舞台であり、またニュルンベルク裁判でも知られる。そんな、Nürnbergの名物といえば、ニュルンベルガーと呼ばれるソーセージである。
 駅から散歩しながら旧市街へ歩くこと15分、中央広場に着く。フラウエン教会の近くには回すと願い事が叶うという金の輪がある美しの泉があり、観光客が代わる代わる回している、

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 中央広場のすぐ近くにあるニュルンベルガーの名店Bratwursthäusleで夕食を摂ることにする。ブナの木で一気に焼き上げるソーセージは香り豊かで最高の味わい、いくらでも食べられそうだ。

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 まだ、明るい中、ホテルへ戻ると20時30分だった。少し休憩した後、寝る前の一杯を求めて中央駅構内のビストロに入り、ビールを一杯、続いて白ワインで気持ち良く酔い、早々に寝た。
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