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7月30日 Nürnberg - Köln [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]

 ベットでうとうとしていると、模型で何度も聞いた音が響いてきた。急いで外を見ると、暗い中を103 245を先頭にしてIC 2201が発車していくところだった。時間はまだ5時30分過ぎである。ホテルの窓から8時過ぎに朝日を浴びながらNürnberg HbfからMünchenへと発車していくICEを撮影して、朝食を済ませる。

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 8時45分過ぎにホテルを出て、まずはDB Museum Nürnbergへ向かう。入口前の5分程待ち、9時ちょうどの開館に合わせて、中に入る。DB Museumは6年ぶりの訪問である。平日の朝ということで館内は空いており、ゆっくりと展示車両を撮影して回る。

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Adler

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ICE 3 モックアップ

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E69 02

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ルートビッヒ2世専用客車

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ビスマルク専用客車

 館内の大レイアウトでは実車より早くVelaro Dがデビューしていた。

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 展示内容は前と大きく変わっていないが、ドイツの時代毎の世相と鉄道という視点で統一されて興味深い。日本の鉄道博物館はアトラクション重視の体験型でそれはそれで良いと思うが、ここは111形の運転シミュレーターは置かれているものの、如何にも博物館然として、展示重視である。

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休憩スペースはICEを模したものになっていた

 今回、楽しみにしていたのは博物館の別館と、本線の脇にある屋外展示である。E03 001をはじめ、様々な車両が撮影できる。

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05 001

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280 005

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E19 12

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38 2884

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SVT 877 "Fliegender Hamburger"

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S-Bahn制御客車

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E44 001

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110 002

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E03 001

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V36 108

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614 005

 最後にお土産を調達し、10時半前にホテルに戻り、すぐにチェックアウトする。Nürnberg Hbfへ行くと、まだ時間に余裕があったので、しばらく発着する列車を撮影する。

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111 216

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648 809

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442 267

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101 093

 10時56分、München Hbf発Essen Hbf行のICE 722が7番線に入線してきた。編成はICE 3 (403形Tz 353編成)である。私はこの列車でKöln Messe/Deutzへ向かう。最後尾の29号車(1等)に乗車する。1等も7割程度の席が埋まっている。

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 11時ちょうど、定刻にICE 722 はNürnberg Hbfを発車する。Fürth Hbfまでの7.6kmはBamberg方面の幹線と併走する複々線区間である。Fürth Hbfを通過すると、Bamberg方面の路線が右へと分かれていく。
森や田園などいかにもドイツらしい光景が広がる。時々、太陽光発電のパネルが並ぶのも、現代のドイツらしい光景である。一旦減速して、Neustadtを通過する。ここからIphofenまでは最高200km/h運転となり、スピードが上がる。Iphofenを過ぎ、マイン川を渡るとKitzingenを通過する。Dettelbachの先で左に大きくカーブし進行方向を北西から南西へ変えると、Banbergからの路線が右から合流してくる。まもなく減速、11時53分Würzburg Hbfに到着する。ここまで同行していた友人は観光のため下車していった。

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 11時55分に発車、左手にマイン川とマリエンブルク要塞をのぞみながら、列車は一気に加速していく。ここから約25km先のRohrbach付近まで高速新線SFS Hannover – Würzburgを最高250km/hで走る。この高速新線は貨物列車も通過できるように勾配が緩やかになるよう設計されており、その分トンネル区間が多い。在来線と分かれると、早速Steinberg-Tunnel (579m)、Rossberg-Tunnel (2164m)を抜け、在来線とマイン川をオーバークロスすると、今度はNeuberg-Tunnel (1946m)、Eichelberg-Tunnel (1869m)、Espenioh-Tunnel (2235m)と全長2000m程度のトンネルが立て続けに現れる。250km/hを維持しながら、Hohe Wart-Tunnel (872m)、Hanfgarten-Tunnel (400m)を抜けるとまもなく減速、高速新線走行区間を10分間で走り抜け、Rohrbach付近でポイントを在来線への連絡線へ出る。

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 Schönrainトンネル(3942m)の中で左に大きくカーブしながら、北へ向かう高速新線と交差し、こちらは西へと進路を向け、マイン川に沿って走る在来線Main-Spessart-Bahnと合流する。Lohr付近でマイン川は南へと離れていく。列車はカーブの多い区間を西へと向かう。最高でも160km/hとICEにしては遅いが、森林に囲まれた路線をゆっくり走るのもなかなか風情があって良いものである。在来線区間を42.5km走り、Aschaffenburg Hbfには12時34分に到着する。

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 Aschaffenburg Hbfを12時36分に発車すると北西へ向かう。Haunauまでの23.2kmはほぼ直線区間である。HaunauからFrankfurt (M)までの路線はマイン川を挟んで南側をOffenbach経由で走る路線と、北側をMainkur経由で走る路線があり、長距離列車は通常Offenbach経由を走るが、Haunau付近で並んだICE 1がOffanbach方面に走って行き、こちらは北側へ向かう。

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 Frankfurt (M) Makur付近で一瞬マイン川にそうと、まもなくFrankfurt (M) Ostの広大なヤードの脇を通過する。Frankfurt (M)の金融街の高層ビルを眺めながらマイン川を渡ると、Offenbach経由の路線と合流してFrankfurt Südを通過する。大きく右にカーブして再びマイン川を渡り、Frankfurt (M) Hbfや高層ビルを眺めながらさらに右へとカーブし、針路を北東に向けたところがFrankfurt (M) Hbfである。

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 Frankfurt (M) Hbfで列車は折り返す。私が乗る最後尾の車両にも運転手が乗り込んできたが、ラウンジ席の前の液晶ガラスはスモーク状態のままである。こうなると、ラウンジ席は窮屈に感じる。1等車は空いているので、テーブル付きの一般席に座ることにする。

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 13時10分に定刻にICE 722はFrankfurt (M) Hbfを発車する。ヤードには103 113が止まっている。整備が終わり、まもなく営業運転に付くとのことで、楽しみな存在である。マイン川を渡ってFrankfurt Stadionを通過し、13時22分にFrankfurt (M) Flughafen Fernbf.に着く。国際空港への接続駅だけにまとまった乗車があるが、それでも1等車内は空いている。
 13時25分に発車すると、高速新線SFS Köln-Rhein/Mainに入る。ここは現在のところ、ICE 3のみが走行可能な路線である。空港に直結し、1時間に2~3本と列車本数も多いこともさることながら、勾配とカーブが続く中を300km/hで駆け抜けるICE 3はファンには堪らない魅力である。マイン川を再度渡る頃にはスピードに乗っている。

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 青空の下、高速で流れていく田園風景を眺めるうちに列車はLimburg Süd・Montabaurを通過する。車掌が飲み物などの注文を取りに来たので、ミネラルウォーターをもらう。グラス付きなのが嬉しいところである。その間にも列車は滑らかに走る。デッキのスピード表示は最高301km/hを示した。

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 Sieburg/Bonnを通過すると最高200km/hの改良新線区間となる。3複線区間を走り、Köln Trimbornstrasseを通過すると転線して本線と分かれて地上を下り、14時14分定刻にKöln Messe.Deutzの11番線に到着する。

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 Essenへと向かうICE 722の発車を見送り、高架ホームに上がって、644形やAmsterdam発のICEを撮影を済ませ、駅の外へと出る。

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 線路伝いにライン川方面に歩き、KölnTriangleは高さ103.2mの29階建て高層ビルで2006年に完成した。このビルの建設過程では、Kölnの象徴である大聖堂の世界遺産指定取り消しが取り沙汰されたが、現在はKölnの新しいランドマークとなっている。屋上はPANORAMAと呼ばれるガラス張りの展望デッキになっており、ここに上ってみることにしたのである。
 1階にある受付でチケットを購入する。幸いにもスーツケースは預かってくれた。エレベータでデッキに上ると、何人かが展望に見入っていた。ガラスの反射が邪魔で条件は良くなかったが、30分程撮影を楽しむ。

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 15時過ぎまでいて地上に下りる。ここからはライン川を歩いて渡り、Köln Hbfへ向かう。Hohenzollernbrücke鉄道と歩行者用のホーエンツォレルン橋でライン川を渡り始めたところで、急に風が強くなり、すぐにポツッポツッと雨が降り出したかと思うと、すぐに強くなる。MünchenといいKölnといい、ドイツは突然雨が降り始めるから油断ができない。傘を用い合わせていないので、急いで橋を渡るが、こういう時のライン川の川幅は広い。いくら歩いても対岸になかなか着かない。大聖堂横のビルの軒下に駆け込んだ時にはかなり濡れてしまっていた。雨が止むのをしばらく待つが、列車の時間が迫っていたこともあり、小降りになったタイミングを見計らって、再び走り、Köln Hbfへ戻る。
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