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7月30日 Köln - Mannheim - Rüdesheim [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]

 雨の中、Köln Hbfに駆け込む。時計を確認すると15時30分であった。発車案内を見ると、私が乗車するICEがない。日程表を見ると、Köln Messe/Deutzとなっていた。確認を怠って、勘違いしていた。
 慌ててS-Bahnホームに上がる。次のS-Bahnの列車が到着するまでの間にソーセージを購入し、パクつく。15時36分発のS-Bahnに乗車し、先ほど歩道を走って渡ったホーエンツォレルン橋を通って、Köln Messe/Deutzに到着する。スーツケースを持って階段を急いで降りて地上ホームへ向かう。私と同様、女性客も慌てて階段を駆け下りている。
 地上ホーム11番線に着くと、ちょうど乗車するICE 723の入線が近いことを知らせる校内放送が流れていた。まもなく入ってきたDortmund Hbf発München Hbf行のICE 723はICE 3 (403形)を2編成併結した16両編成で、前方はTz 324編成 ”Fürth” )である。私は1等用レールパスを持っているが、この列車については2等車である31号車のラウンジ席17番を予約してある。幸いにも運転席との間の液晶ガラスは透明になっている、これなら前面展望が楽しめそうだ。

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 15時44分に発車、列車は左にカーブしながら勾配を上り、Düsseldorf方面の路線と分かれて右にカーブし、Köln Hbf・Köln Messe/Deutz高架ホームから本線と合流して南東に進路を向けて加速していく。この区間は改良新線区間、それぞれ複線のS-Bahnと貨物線に挟まれた列車線を200km/hで軽やかに走る。

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 対向式ホーム2面の間に通過線を有するSieburg/Bonn駅を通過すると、高速新線SFS Köln Rhein/Mainに入る。全長2502mのSiegauen-Tunnelを抜けると、最大40パーミルの勾配とカーブが連続する区間となる。速度計に設けられた信号現示が300km/hを指すが、上り勾配に入るとスピードが落ちてしまうため、300km/hに到達したのはKölnから51km、Sieburg/Bonnから25km走った地点であった。晴れ間も見える中で、ICE 3の快走を味わうのは楽しいもの、これを味わいたくて、いつもこの区間に乗るのである。

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 Montabaur・Limburg Südと通過線をスピードを緩めることなく通過する。スピードメーターは250~300km/hの間を行き来し、快調な走りが続く。

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 マイン川を渡る頃に減速を開始、Mainz方面からの短絡線が合流する。正面にタキシング中のLufthansaのA320を見ながら全長999mのKelsterbacher Tunnelを入る。トンネルを抜けると、フランクフルト空港長距離駅Frankfurt (M) Flughafen Fernbanhofである。4番線に到着、1分早着の16時33分である。ここで下車し、後続のICEの乗車する。

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 Frankfurt (M) Hbf・Nürnberg経由でMünchenへ向かうICE 723を見送り、隣のホームのICE 1を撮影する。

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 ここで3番線ホームに列車が近づいてきた。最初は乗車するICE 611かと思ったが、前照灯の雰囲気がICE 3とは異なる。よく見ると、試運転中の新型ICE、407形 (Velaro D)ではないか!突然のことで慌てたが、何とか撮影する。407形は格好良いとは言えないが、こうして実物を見ると何だか愛嬌があって、案外悪くない。2編成が併結され16両の407形は一旦停止し、すぐに発車していく。

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 程なくして、今度こそICE 611が入線してきた。こちらもICE 3 (403形)であるが、Tz 308 + Tz 359 ”Leverkusen”の16両編成である。ラウンジ席のある先頭車はDBとLufthansaによるAIRail Service用とされており、また前方のTz 308編成のもう1両の1等車のクーラーは故障中とのことで、後方のTz 359編成の1等車に乗り込む。1等車内は7割方の座席が埋まっている。

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 定刻より少し遅れて、16時55分に発車した列車はTunnel Frankfurter Kreuzを抜け、進行方向を東から南西へ変える。Zeppelinheim付近でFrankfurt (M) HbfとMannheimを結ぶRiedbahnに合流する。次のWalldorfの手前で先程の407形が待避していた。

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 Riedbahnは複線でS-Bahn S7系統と線路を共有しているが、線形はほぼ直線で最高200km/hである。MainzとDarmstadtを結ぶ路線とGroß Gerau-Dornbergの手前で交差する。S-Bahn区間はRiedstadt-Goddelauまでである。減速しBiblisを通過すると左にカーブし、Worms Hbfへの路線が右手へと離れていく。さらに南下し、Mannheim-WaldorfでMannheim Rbfへの短絡線が分かれていく。列車はネッカー川を渡り、ライン川沿いに広がる港湾に沿って走る。徐行し一旦停止したが、すぐに発車、Ludwigshafenからの路線が合流し、3分遅れの17時26分、Mannheim Hbfの5番線に到着する。

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 すぐに2番線ホームに移動する。それぞれFrankfurt (M) HbfとFrankfurt (M) Flughafen Fernbahnhofへ向かうICE 1とICE 3が接続を取っている。先発したICE 1を追いかけるようにICE 3が発車していくと、まもなく乗車する予定のIC 2316が入線してきた。先頭は赤い・・・・。所定では今日のIC 2316は103形牽引のはずだが、残念ながら今日は運用が変更されたようで、120 111が先頭に立っている。

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 Stiuttgart HbfとWiesbaden Hbfという短距離を結ぶIC 2316は1等車1両と2等車5両のみで、あり合わせの客車を集めたような簡単な編成である。使用されている客車も心なしか、みすぼらしい印象である。1等車の車内はせうう名の乗客はいるのみである。
 17時38分に発車すると左にカーブしてライン川を渡り、Ludwigshafen Mitteを通過する。次にNeustadt (Weinstrasse)からの路線に合流し北西へ向かい、Ludwigshafen Oggersheimの先で右にカーブして進路を真北に向けるとスピードが上がる。この区間は最高160km/hである。

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 Worms Hbfを通過し、さらに列車は北へと向かう。Oppenheim付近で右手にライン川が近づき、左手にはブドウ畑が広がる。Nackenheimで西側へ回ってライン川と離れるが、すぐに北に回ってMainz-Weisenau Gbf付近で再びライン川に沿うスペードを落とし、Frankfurt (M)方面からの路線が合流、Mainz Römisches Theaterを通過してTunnel Mainz Hbfを抜けると、Mainz Hbfに到着する。

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 ライン川左岸線へ向かうICE-Tと接続し、18時18分に発車する。まもなく右に大きくカーブしてKoblenz方面へ向かうライン川左岸線と分かれ、ライン川を再び渡る。徐行しながら左に再びカーブして北向きになったところでWiesbaden Ostを通過する。様々な路線が交差する中をゆっくりと進み、3分遅れの18時34分にWiesbahn Hbfに到着する。Wiesbaden Hbfは頭端式である。わずかな乗客が下車している間に、反対側の先頭部には101 055が連結され、回送を待つ。

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 朝Würzburgで別れた友人と再び会う。彼はWürzburgとWiesbadenを観光してきたそうだ。乗車する列車まで30分弱あったので、駅前のショッピングセンターの電器店SATURNに駆け込み、電器店で壊れたマウスと追加用のSDカードを購入する。
 Wiesbaden Hbfに戻ると、まもなく民間運行会社VIASの電車Stadler製Flirtが入線してきた。VIASはライン川右岸線経由でFrankfurt Hbf – Wiesbaden Hbf – Koblenz Hbf – Neuwiedのローカル輸送を担っている。我々は19時03分発Kaub行VIA 25080に乗車する。車内はガラガラ、真新しい車内でゆっくりと寛ぐ。
 定刻に発車した列車はライン川右岸線に入って西へと向かう。Niederwallufからはほぼライン川に沿って、こまめに停車しながら走る。まだ明るい中、ライン川の景色をゆっくりと眺めるうちに、19時35分Rüdesheim(Rhein)に到着する。

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 本日の宿、Brühl's Hotel Trappは市庁舎に近い町の中心にある。線路沿いに歩いていると、貨物列車がやってきた。ライン川右岸線は貨物列車天国なのである。観光客で賑わうDrosselgasseつぐみ横丁を眺め、VIASのローカル列車を撮影し、駅から15分程でホテルに到着する。

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 こぢんまりとした小さな個人経営のホテルで冷房もないが、とても快適そうだ。夕食もここで済ませる。お勧めという地元の白ワインは辛口、リーズナブルだがとても美味しい。料理にも大満足である。

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 まだ寝るには早い。友人とホテルを出て、線路沿いのレストランに入る。デッキに設けられた席に座り、赤ワインを楽しむ。日が沈んで涼しくなり、川風を浴びながら、行き交う列車を眺めると気分も盛り上がるというもの。すっかり満足してホテルに戻り、寝たのは22時であった。


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南那 轟

毎度楽しく拝見しています。
Frankfurt Flughafenで遭遇されたVelaro Dですが、この1月末、どうやら私も同じ列車に遭遇したようです。MRD BBSに画像を貼っておきますね。
by 南那 轟 (2014-02-12 01:22) 

HUH

南那さん、コメントを有難うございます。
Velar Dは12月21日に営業運転を開始したばかりで、私が見たのは試運転列車でした。車内も機器で一杯でした。というわけで、多分違う列車かと思います。
by HUH (2014-02-13 23:14) 

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