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8月1日 Hamburg - Dortmund - Essen [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2013]

 6時過ぎに起床、InterCityHotel Hamburg-Altonaを7時15分にチェックアウトする。ホテルの入口から直結するHamburg-Altona駅のホームに行く。10番線にはこれから乗車するFrankfurt (M) Hbf行のIC 2023が停車していた。牽引機は所定では101形のはずだが、今日は120形が先頭に立っている。120形も目立たないが、まだまだ健在である。編成は120 106 + Avmz 108.7 + Apmz 127.1 + Avmz 108.1 + WRmz 134.5 + Bvmsz 186.6 + Bpmbz 294.6 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.4 + Bpmz 294.4 である。隣のホームには北方へと向かうNordOstBahnの列車が停車中、先頭は厳しいMaK DE 2700形である。

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 IC 2023の車内に入ると、最近リニューアルされたばかりの車両であった。座席は1等も2等も交換され、ICE 2のリニューアル車に近いイメージである。IC客車は登場後30年以上経過した車両も珍しくなく、今後ICxへの置き換えが予定されているが、2013年からリニューアル工事が開始されたということはまだ数年は現役で活躍しそうである。実際、車内に入ると古さを感じない。

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 車内はガラガラのまま、定刻の7時32分にHamburg-Altonaを発車する。北に向かって発車した列車はすぐに右にカーブしてS-Bahnと寄り添って東へゆっくりと向かう。やや小ぶりながらドーム式の駅舎で重厚な雰囲気を持つHamburg Dammtorに停車する。ここである程度の乗車がある。

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 Hamburg Dammtorを発車すると、昨日夕食を摂った市庁舎付近を右に眺めながら、ゆっくりとアルスター湖を渡る、まもなくHamburg Hbfに到着する。ドイツの北のターミナル駅らしい重厚な雰囲気を持つHamburg Hbfでは乗車が多いが、それでも車内は空席が目立つ。

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 7時46分にHamburg Hbfを発車すると、すぐにZollkanal ツォル運河を渡る。右手にはニュース週刊誌Der Spiegelの本社がそびえ立つ。一旦左にカーブし、S-Bahnと合流して右に曲がるとNordelbe北エルベ川を渡る。右手奥にはエルプフィルハーモニーも見られる。列車は南下する。貨物列車を追い抜き、Südelbe南エルベ川を渡ると、まもなくHamburg-Harburgである。

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 Altona・Dammtor・HbfとHamburgの各ターミナルで乗客を集めてきたが、それもこのHarburgが最後である。7時57分に発車すると、Lüneburg方面と分かれて右にカーブし南西へと向かう。Buchholzから貨物線が合流すると、Rotenburgまでは3複線区間となる。そろそろお腹も空いたので、ここで食堂車に移動する。この列車にはBordRestaurantが連結されている。食堂車は朝のコーヒーを飲みながら過ごす乗客が目立ったが、幸いにも空席があった。
 SagehornでBremen市街をショートカットする短絡線と分かれ、左へと180度近く大きくカーブしながらBremerhaenからの路線と合流すると、まもなくBremen Hbfである。

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 8時44分にBremen Hbfを南東に向けて発車、Hannover方面と路線と分かれ、南西へ進路を向ける。先程分岐した短絡線と合流し、Weser川を渡る。Kirchweyhe駅構内には蒸気機関車50形が留置されている。
ここで朝食に注文していたコーヒーとシチューが運ばれてくる。軽い朝食のつもりだったが、案外ボリュームもあるし、なかなか美味しい。この区間は最高200km/h、ほぼ直線的に線形で、快調に飛ばす。
 会計を済ませて、1等車に戻る。Bohmteを通過すると減速し、Mittellandkanalを渡る。ここからは細かいカーブが連続する。Osnabrück Hbfには9時35分に到着する。OsnabückはRheine・Bielefeld・Mindenなど各方面の路線が接続する拠点駅、ある程度まとまった乗降がある。

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 2分の停車時間でOsnabrück Hbfを発車するが、やはりカーブが続き、スピードは上がらないが、TWE (Teutoburger Wald-Eisenbahn AG)の専用線と並走し、Lengerichを通過すると、その後は直線が続き、最高200km/hでさらに南西へと向かう。ところがOstbevenの先で非常ブレーキがかかり一旦停止する。何かあったか心配になるが、何事もなかったように列車はすぐに発車、特に案内放送もない。Dortmund-Ems-Kanalを渡り、Rheineからの路線と合流すると、まもなくMünster Hbfに到着する。

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 10時03分にMünster Hbfを発車すると、Dülmen・Hamm方面の路線と分かれて南へと向かう。ここからLünenまでの54kmはMünster・Dortmundを短絡する目的で敷設され1928年に開業した区間である。ICが通る路線としては珍しく単線であるが最高160km/h運転が可能である、現在、複線化と最高200km/hへの引き上げが計画されている。
 Dortmund-Ems-Kanalを渡ったところで、Münster-Amelsbürentという小駅に止まる。北へ向かうICの通過を待って発車すると快調に走る。Werneの先に右に大きくカーブして南西へ向かい、Lünen Hbfで再び南に進路を向ける。ここからは再び複線となる。Lippe川を渡ったところで、そろそろ下車の支度を始める。多くの路線が複雑に合流を繰り返すと、まもなくDortmund Hbfの11番線ホームに到着する。定刻より3分遅れた10時36分である。IC 2023はここからWuppertal、Köln、Koblenzを経由してFrankfurt (M)へ向かう。

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 本来ギリギリ乗り換えられるはずのICE 517は既に発車していたので、後続のAachen行RE 10120に乗車することとする。RE 10120は5分程遅れて到着、2階建て客車6両を146 014が押す編成である。

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 ルール地域のREはいつも混雑しているように思うが、この列車も2等車はデッキまで立客が多い状態である。そこで重いスーツケースをもって2階にある1等席に座る。1等席もある程度座席が埋まっていたが、無事に座ることができた。
 Dortmund Hbfを発車すると、南のHagen、北西のGelsenkirchenに向かう路線が複雑に分岐するが、列車はほぼ西に向かう。特別料金不要のREといっても最高160km/hで快走し、Dortmund Hbfから10分でBochum Hbfに到着する。
 DortmundからここまではS-Bahnと並行していたが、Bochum Hbfを発車するとS-Bahnは南側へ離れていく。Wattenscheid駅に停車した後、S-Bahnと再び不合流する。右に広大なヤードが広がり、Gelsenkirchenからの路線が合流すると、まもなくEssen Hbf、11時14分の到着である。人口ではEssenはルール地方最大の都市、乗降は多く、私たちもここで下車する。空は晴れ上がり、とても暑い。向かいのホームにはICE 3が停車している。

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 スーツケースをコインロッカーに預けて、Essen市内を巡ることにする。Essenの市内交通を担うEssener Verkehrs-AG (EVAG)の窓口で1日券を購入し、地下のU-Bahn・トラムのホームへ。106系統Helenenstr.行に乗車、車両は1976年に登場したDUEWAG製のM8C形である。

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 地上に出た列車はMoltkestr.までは105系統と線路を共有するが、そこから右に分かれる・・・・はずなのだが、そのまま直進してS-Bahnと接続するEssen Südを過ぎ、さらに3つめのZeche Ludwigに到着する。ここで運転手が何かを言っている。ここで降りろということらしい、確かに他の乗客も皆下車している。何故か運転経路が変更されているようだ。
 そこで反対へ向かう列車に乗車する。今度は105系統の列車に乗車、車両はDWA/Adtranz製Flexity ClassicシリーズのM8DNF形、低床式の新型である。Moltkestr.で下車、暑い中、106系統が走るはずの方向に歩き出す。すると、しばらくして軌道工事の現場が現れた。どうやら、この工事の影響で運転経路が変更されているようだ。

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 そのまま10分程歩いて、繁華街にあるRüttenscheider Sternにたどり着くが、このまま歩いても、時間を浪費するだけである。この後も予定があるので、タクシーを利用することにする。初老の男性が運転するタクシーに乗り、英語で回った欲しいコースを頼んだら、”Sprechen Sie Deutsch!”と笑いながら言われたものの、どうやら通じたようだ。
 幼い頃を過ごした幼稚園の脇を過ぎて、2年ほど家族で住んだアパートへ。無事に同じ佇まいで残ってるのは嬉しい。

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 再びタクシーに乗り込み、今度はEssenの世界遺産Zeche Zollvereinツォルフェライン炭鉱業遺産群に向かう。郊外へ向けて20分程走ったところで到着する。ルール地方は19世紀に炭鉱の開発が進み、石炭を利用した製鉄業でドイツ屈指の重工業地域へと発展した。このツォルフェライン炭鉱はルール地方の代表的な炭鉱であり、Essenの市街地のすぐ近くにあるというのに、周囲数kmはありそうな広大な敷地を有する。特に1932年に完成した第12採掘坑は、建設当時は世界最大にして最新の石炭採掘施設であった。バウハウス様式の建物は「世界で最も美しい炭鉱」とも呼ばれている。炭鉱は1986年に創業を停止されたが、鉱業の歴史や産業建築の発展に関する博物館として、また現代デザインの展示場として文化・芸術活動の発信地となっている。このことが評価され、2010年にはEssenは欧州文化首都ともなった。
 巨大な第12採掘坑を見て回った後、売店に立ち寄って外に出ると"Glück auf!"の文字が。これは単純に訳すと、「達者で!」という意味になるが、常に死と向かい合わせの炭鉱労働者たちが交わした、祈りを込めた象徴的な挨拶なのだとか。
 美しい第12採掘坑を撮影した後、”Kulturlinie (Culture Line)”との愛称を持つ” 107系統に乗る。Essen Hbfまでは15分程である。

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