SSブログ

10月23日 Düsseldorf→München [ドイツ・イタリア鉄道旅行 2022]

 朝6時過ぎに起床し、シャワーを浴びて朝食を済ませ、7時20分にホテルを出発する。Essen HbfでHさん親子と合流し、まずは7時50分発München Hbf行ICE 529に乗車する。列車は5分遅れで到着、どうやら先行するThalysが遅れていたようである。車両はもちろんICE 3、403形327編成”Siegen”である。

1.jpg

 運転室のすぐ後ろ、1等ラウンジの最前席を予約していたが、編成の向きが変わっており、2等側が先頭であった。しかし、ラウンジは予約が入っておらず、幸いにも最前列を確保することができた。今日は前部が見えるように仕切りガラスは透明にされており、前面展望が楽しめそうだ。
 Essen Hbfを発車すると160~200km/hで軽やかに走り、Duisburg Hbf・Düsseldorf Hbfと停車する度に乗客が増えていく。

2.jpg

 この列車はKöln Hbfには停車せず、ライン川対岸のKöln Messe/Deutzに停車する。これはボトルネックとなっているライン川に架かる橋梁Hohenzollernbrückeを経由することや、Köln Hbfでの方向転換を避けるための措置である。7割方の座席が埋まったところで発車する。ICE 529はICE Sprinterと呼ばれる速達列車、この後はFrankfurt (M) Flughafen Fernbf.まではノンストップである。高速新線SFS Köln-Rhein/Mainのうち、まずは改良新線区間を200km/hで走ってSiegburg/Bonnを通過すると、最高300km/hの新線区間となる。5分の遅延を取り戻すかのように列車はとばし、最前部の迫力ある展望を久しぶりに楽しむ。

3.jpg

 Montabaur・Limburg Südを通過したところで、車掌が来て、ラウンジ区間はこの後スタッフ先頭にするので後方の客室に移って欲しいとのこと。少々残念ではあるが、ここまで十分に堪能できたので良しとしよう。ICE 529は遅延を取り戻し、Frankfurt (M) Flughafen Fernbf.のは定刻より1分早い9時32分に着く。

4.jpg

 ここは降車・乗車とも多いが、全体としては乗客が増えたようで、大半の席が埋まり、立客もみられるようになった。ここで混雑をかき分けて食堂車に移動する。ICE 3のうち、403形はリニューアル工事が進められており、既に現存の49編成中40編成以上が更新済み。工事の特徴の一つは、本格的なBordRestaurantとされている点である。この列車も更新済みであり、まだ午前とあって無事に食堂車に席を確保することができた。その間に列車はFrankfurt (M)市内をゆっくり走行し、Frankfurt (M) Hbfに到着した。

5.jpg

 ここで現地の交通機関で働く知人のSさんが合流。4人でさらに旅を続けることにする。まだ午前であるが、Currywurstに白ワインで乾杯。これもまた、ドイツ鉄道の旅の楽しみである。

6.jpg

 方向転換してFrankfurt (M) Hbfを発車した列車は東へと針路を向ける。Hanauの駅構内には、2022年12月デビュー予定の408形ICE 3neoが停車していた。

7.jpg

 鉄道に関する話題で盛り上がるうちに列車はAschaffenburgに停車、この辺りは在来線区間で、ICEといえどもゆっくりと走る。高速新線SFS Hannover - Würzburgに入ると、250km/hまでスピードを上げる。まもなく、11時過ぎにWürzburg Hbfに到着する。

8.jpg

 ホームに親友のMさんが待っている。DB運転士の彼とは、ドイツに住んでいた頃にSNSでやり取りをしたのが最初の出会いであった。その後何度か会うようになり、帰国後も、私の拙いドイツ語で頻繁に連絡している。実際に会うのは3年ぶりである。
 5人になったところで、11時37分発のStuttagart Hbf行RE 8に乗車する。運行を担当するのはGoAheadで、車両はStadler製のFlirt 3である。途中、工事の影響で遅れたが、美しい丘陵地を走り、30分程でLaudaに着く。

9.jpg

10.jpg

 Laudaにわざわざ来た目的は、駅から歩いて5分ほどの場所に保存されている50形蒸機を見ることである。50形は3000両以上が製作された貨物用蒸気機関車で、軸重を軽減して支線にも入線可能であり、前後進とも最高80km/h走行が可能である。第二次世界大戦の際に大量に製作された機関車は装備が簡略化されたÜbergangskriegslokomotive ÜK型とされ、これが6000両以上増備された52形のベースとなった。Laudaに展示されている052 908-1 (元50 2908)もÜK型に含まれ、運転室前寄りの側窓がない点が特徴である。戦後、テンダーに車掌室が追設され、西ドイツにおける蒸気機関車の定期運用が消失した1977年まで活躍した後、ここLaudaで保存されている。ちょうど逆光になったのは残念であったが、50形の一形態を記録できたのは収穫であった。

11.jpg

12.jpg

13.jpg

14.jpg

 Lauda駅から12時50分発のRE 8でWürzburg Hbfに戻る。

15.jpg

 駅で買い物をし、行きかう列車を撮影する。

16.jpg

17.jpg

18.jpg

 Sさんと別れて、14時04分発München Hbf行ICE 625に乗車する。車両は再びICE 3 (403形)を2編成併結した16両編成である。

19.jpg

20.jpg

 定刻に発車し、途中Nürnberg Hbfに停車する。構内には虹色帯のICE 3 (314編成)や緑帯のICE 4が停車している。

21.jpg

22.jpg

 Nürnberg Hbfを出発すると高速新線に入り、300 km/hで走る。Ingolstadtから先は最高200 km/hの在来線区間となる。最後の最後に信号待ちがあり、München Hbfには3分遅れて16時10分に到着する。遅延が問題になっているDBであるが、路線によって遅延の程度にはかなり差があり、このICE-Linie 41 Dortmund/Essen-Frankfurt(M)-Würzburg-Münchenは比較的遅延が少ないと聞く。実際、ほぼ定刻であった。

23.jpg

24.jpg

 プラハまではるばるバスで戻るHさん親子と別れ、スーパーに立ち寄った後、ホームで少し撮影する。

25.jpg

26.jpg

27.jpg

 Mさんと17時07分発Mülhdorf行RB 40に乗車する。Bayern州の東の拠点、Mülhdorfへの路線ということで、大半の列車245形ディーゼル機関車と2階建て客車を連結した編成で運転されているは、本日は2階建て客車4両に218形が連結された編成である。

36.jpg

 力強いエンジン音を響かせて定刻に発車、München Ostbahnhofを過ぎて郊外に出る。

28.jpg

29.jpg

 美しいBayernの田園風景が楽しめるが、間もなく日が暮れる。工事の影響もあり、列車は次第に遅れていく。Mさんの解説では、Mülhdorf拠点のSüdostbayernbahnで、München-Mülhdorfは最大の幹線であるが、一部単線区間もあり、線路用量の問題で遅延が多いとのことである。また、218形は245形と2階建て客車4両であれば問題なく同じダイヤで走ることが可能だが、5両になると運転にコツがいるのだとか。プロの解説付きで列車に乗るのは楽しいものである。結局Mülhdorfには20分遅れで着く。

30.jpg

 628形が接続を待っており、無事に乗り換える。降車した駅から歩いて10分程でMさんの自宅に到着、ここで一泊お世話になる。夕食は近くのレストランでシュニッツェルと山盛りフライドポテト。

31.jpg

 犬や猫2匹に囲まれながら、コレクションを拝見する。Mさんのパートナーも熱心な鉄道模型ファン、Nゲージを楽しむ彼女は、自慢のドイツ型と日本型の2つのレイアウト見せてくれた。ドイツ型レイアウトは精巧そのものである。日本型レイアウトはまだ製作中だが、機関車が好きとのことで、EF65・EF65などが何台も並んでおり、お土産のEF510も喜んでもらえた。MさんもHOレイアウトを製作中である。さらに家中に鉄道模型が展示されていた。

32.jpg

33.jpg

34.jpg

35.jpg
nice!(2)  コメント(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。