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3月1日 Frankfurt/M → Heidelberg [ドイツ・オランダ鉄道旅行 2005]

 天井が低く、やや暗いFrankfurt空港の近距離駅のDB Zentrumは混雑していた。真新しい連絡通路を抜けた先にある長距離駅はガラス張りで明るく近代的なデザイン、コンコースではカフェも営業している。我々がの列車まではまだ30分以上あるが、少しでも早く列車が見たいので、直ぐにホームに降りる。
空港長距離駅のホームはどんよりと曇った天気もあり、コンコースと違ってやや薄暗いが、清潔な雰囲気だ。残念ながら列車は何も止まっていないが、まもなくICEが到着するようである。
 待つことしばし、遠くから3灯の前照灯が近づき、インバーター音に引き続いて、キーッという派手な音を立てて目の前に停車した。20年ぶりに出会うドイツ鉄道、そのトップバッターはICE 3である。プラグドアが開き、降車客が空港へと向かう中で、じっくりとICE 3を眺める。車体は思ったよりも大きく見え、貫録がある一方で、なめらかで曲線的なスタイリングは優美さと気品さを備える。そして、デッキは木目調の壁が上品な空間を生み出し、旅立ちへの期待を膨らませる。こんなに美しく、格好良い車両はあるのか、と思う。

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 印象的なインバーター音を駅構内いっぱいに響かせてICE 3が発車していくと、今度はICE 1が到着する。長いICE 1の編成は、ICE 3と異なる貫録が感じられる。音階をなすインバーター音も魅力、これは模型でも再現したくなる。

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 ICE 3が次々と発着する。乗降客も多く、このKoeln-Frankfurt高速新線を介したルートが既に完全に定着していることをうかがわせる。

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 我々の乗車するMuenchen行のICE 579は定刻よりやや遅れて17時20分過ぎにようやく到着、車両はICE 1である。

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 まだ、ICE 1の更新工事は開始されたばかりで、ほんの数編成しか工事が終わっていない。このICEもオリジナルの内装である。Frankfurt/M – Mannheimは混雑区間と言われているが、実際この列車もほぼ満席、2等車には立客もちらほら。我々はテーブルを挟んだ3人席を予約済みで、指定された席に腰を下ろす。
 まもなく発車、列車はFrankfurt/M Hbfに寄らず、直接南へと向かう。まもなくスピードにのり、列車は200km/hに達する。考えてみると、私は日本でもほとんど客車れっさhに乗ったことがない。モーター音の全くしない静かな車内は新鮮な驚きだ。しかし、スピードが上がってくると、細かな振動が生じ、どこからかカタカタと音が伝わってくる。ICE 1の乗り心地の問題は開業当初から指摘され、弾性車輪への交換が行われたことがEschede事故につながったとされるが、通常の車輪に戻された現在乗ってもいると確かに対応が必要だったのかもしれないと思う。高速新線に入れば状況は異なるのかもしれないが。
 それにしても、私が座った関は2等車とは思えないほど快適だ。シートは固めであるが、体によくフィットし、程よいホールド感がある。このシートに比べると、新幹線のペラペラのシートは比較にならない。このようにテーブル付きのシートが用意されているのも良い、食事を摂ったり、資料を広げるにも便利だ。
 外は日も暮れ、かなり暗くなってきた。夜が訪れようとしている田園地帯の中を、約200km/hを維持しながら快走する。細かい振動はあるとはいえ、実に気持ちの良い走りだ。Mannheimまでは30分強、住宅やビルが増えてくるとまもなく減速、Mannheim Hbfに到着する。

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 同じホームの反対側にはS-Bahnの425形が停車中、慌てて乗り換える。S-Bahnもなかなか混雑しており、残念ながら座れない。ここからHeidelberg Hbfまでは20分弱の旅、新型電車らしく軽やかに快走する。最高160km/hの性能を誇るだけのことはある。外はすっかり暗くなった、18時20分にHeidelberg Hbfに到着する。
 外はかなり寒い。地上からコンコースに上がり、駅舎の外に出る。駅の目の前にあるIBI Heidebergが本日の宿である。チェックインを済ませ、荷物を置いて、ようやく落ち着く。
 あとは夕食である。ホテルを出て、駅前からトラム乗り場を目指す。自動券売機で切符を買おうと思うが、どうもよく分からない。近くにいた女性に尋ねていたら、トラムが到着してしまった。その女性はトラムに乗って、運転手に何か言うと運転手がうなずき、その後で女性は我々にこのトラムに乗れ、と言っている。ホテルなどが並ぶ美しいHeidelbergの夜景の中を走る。結局料金を払うことなく、終点のBismarck-platzまで乗ることになってしまった、親切に大変有難く、でも申し訳ない気にさせられる。
トラムを降り、Hauptstrasseを歩く。人通りが多く、かなりの賑わいだ。右を見ると、高台にあるSchloss Heidelberg ハイデルベルク城がライトアップされ、実に美しい。
 学生酒場に入り、夕食とする。ビールやソーセージなど典型的なドイツ料理を楽しんでいると酔いも回ってくる。他のテーブルではドイツ人の団体が大声で声を合わせて歌い、その明るい雰囲気もまた楽しい。ドイツ人は本当に明るく夕食を楽しむ、それにちょっぴり参加したりして、ドイツ旅行の最初の一夜は実に楽しいものになった。
 Hauptstarsseを戻り、トラムで中央駅に戻る。もう夜は遅い、飛行機の中でもほとんど眠らなかったため、さすがに眠い。Ibis Heidelbergに戻ると、広いベットに入り、すぐに寝入っり、20年ぶりのドイツの楽しい初日を終えたのであった。
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