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1月1日 Frankfurt (M) → Göttingen → Frankfurt (M) [ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12]

 Frankfurt Main Hbfの駅の真横にあるInterCity Hotelにチャックインし、スーツケースを置いて一休みする。ドイツの冬の日照時間は短く、もう日は傾き始めているので、撮影には厳しい。ここからは乗り鉄を楽しむことにする。Frankfurt Main Hbfに戻ると、Konstanzを10時06分に発車し、終点Greiswaldへ22時53分に到着するドイツ有数の長距離列車、IC 2370は既に入線していた。制御客車を先頭に、後ろから101 080が押す典型的なIC編成である。客車の隣に1両のみ連結された1等コンパートメント車に乗車する。

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 指定されたコンパートメントに入ると、年配の女性が一人。しかも私の指定された順方向の窓側に座っている。そこで、進行方向とは逆向きの窓側に座る。女性から、進行方向が良いからこちらに座っているけど、この席の指定券を持っているんでしょうから、代わりましょうか?と英語で尋ねられるが、反対方向でも全く気にしないから、このままで良いですよ、と答えておく。ドイツでは進行方向が変わることも多く、また転換座席もあまりないことから、座る方向にこだわる人はあまりいないと勝手に思っていたが、やはり気にする人は気にするのだ。個人的には、進行方向と反対側に座ると、列車のスピード感が背中に感じられて、それはそれで好きなのだが。
 IC 2370は14時52分定刻にFrankfurt Main Hbfに発車、すぐに北へと大きくカーブする。Frankfurt-Westを通過すると、複線区間となり北東へと進路を向ける。ここはS-Bahn S6と線路を共用しているが、複々線化される予定のようだ。Hanauからの路線が合流すると、まもなくFriedbergに到着する。Frankfurt Hfからは22分、ここがS6系統の終点でもある。

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 Friedbergを出発すると、列車は北へと向かう。車窓にはのどかな田園風景である。Frankfurt MainからGiessen経由でKasselへと向かうこのMain-Weser-Bahnはメインルートではないが、最高160km/h走行が可能である。どんよりとした曇り空の下、列車は軽やかに北上していく。
 のどが渇いたので、席を立って隣のBordBistroへ行き、ビールを調達。Becksの瓶ビールだが、ちゃんとグラスも付けてくれるのが嬉しい。
 Siegenからの路線が合流し、引退間近の110形を横目に、15時33分にGiessenに到着する。Giessenでの下車は多く、同室の女性も降りて行ったが、乗車も多く、列車はむしろ混んだようだ。

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 Giessenを出発するとさらに北へ。外はすっかり暗くなってしまった。

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 15時49分にMarburgに到着する。

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 ここを出発すると、Cölbeの先に大きく右にカーブし、東へと進路を変える。16時13分にTreysaに到着、Marburgに続き、少しづつ乗客を増やし、Frankfurt Mainを出た時より乗客は増えたようだ。
 日が完全に沈んで外はすっかり暗くなってしまい、車窓風景はのぞめなくなった、列車は北東へとひた走る。いつの間にかうつらうつらしてしまった、目を覚ますと列車は減速しており、高速新線と合流して、まもなくKassel-Willhelmshöheに到着、16時53分である。
 Kassel-Willhelmshöheを出発すると高速新線区間、ICも200km/hで飛ばす。この区間はMündener Tunnel (10,525m)、Rauheberg Tunnel (5,210m)、Mackenrodt Tunnel (849m)、Endelskamp Tunnel (673m)、Leinbusch Tunnel (1,740m)とトンネルが続き、トンネル区間が終わったらまもなく減速、Eichenbergからの路線と合流するとGöttingenに到着する、17時15分である。

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 大学の街Göttingenには観光ポイントも点在するが、残念ながら今日はこのまま折り返す。一度コンコースに降りて売店でコーラ・ライトを購入し、再びホームへ。Alstom製Cordia Lintの648形を撮影しながら、Frankfurt Mainへ向かうICEを待つ。

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 101形の牽引するIC 1995を見送った後、17時53分にBerlin Ostbahnhof発München Hbf行のICE 693が入線してきた。編成はICE 1 (Tz 117 2Hof”)である。Frankfurt MainへはIC 1995が先着するのだが、わざわざこの列車を選んだのは、今回のドイツ旅行の最後の夕御飯をBordRestaurauntで済ませるためである。

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 乗車すると、大半の席が埋まっていたが、1等車に空席を見つけることができた。スーツケースを置き、コートを脱ぐ。17時55分定刻に発車したところで、すぐにBordRestaurantに向かう。テーブルはすべて埋まっていたが、新聞を読みながら4人用テーブルを占領している男性に相席させてもらう。
 まずはビール、Becks Pilsを注文、食事は”Rinderroulade” (Beef olive”の赤ワインソース)とミニサラダを注文する。ビールは一気に飲み干してしまい、続けて赤ワインのミニボトルを追加注文。車窓が真っ暗なのは残念だが、雰囲気の良いICE 1の食堂車でほろ酔い加減での夕食、良い気分だ。料理もレンジで温めただけのものだが、味の方はなかなか。これなら十分に満足できる。こういう一時をゆっくり楽しめるのはICE 1の魅力であろう。

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 ICEは最高250km/hで高速新線をひた走り、Kassel-Willhelmshöhe・Fuldaを経て在来線に入っていた。テーブルで会計を済ませ、自席に戻る。一日の疲れと酔いが回ったのか、再び居眠り。気が付いたら、Haunau Hbfに到着していた。
 Haunauを出発すると、Offenbachを通過し、日中に撮影していた場所を通って、まもなく減速する。Frankfurt Südを通過してマイン川を渡ると、まもなく19時44分にFrankfurt Main Hbfに到着する。

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 折り返してMünchenへと向かうICEを見送り、ホームの手前のお土産店であれこれとお土産を買ったところでホテルへ戻る。ここで荷物を整理し、最低限のものを残して、すべてスーツケースに詰め込む。再び駅に戻って、20番線へ。既にSaarbrücken行のRE 3316は入線済みである。車両は612形である。振子式気動車としてドイツの各地で活躍する612形だが、実はこれが初乗車である。

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 ガラガラの車内の最前部に座る。20時25分に発車した列車は、軽やかにディーゼルエンジンを響かせる。といっても、スピードはそれほど上がらない。わずか10分でフランクフルト空港の第1ターミナル地下にあるFrankfurt Main Flughafen Regionalbahnhofに到着する。以前はICも発着したとはいえ、Regionalbahnhofは2面3線と狭く、何となく狭くて、古さを感じさせる。しかし、Fernbahnhofに比べて、空港ターミナルには圧倒的に近い。

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 20時半過ぎとあって、空港ターミナル内は人影もまばらで、ルフトハンザのチャックイン・カウンターもガラガラである。ここで、明日のフライトに向けてのチェックインを済ませ、スーツケースも預けてしまう。ルフトハンザは”レイトナイト・チェックイン”と呼ばれるサービスを行っている。スーツケースを預けてしまえば、あとは飛行機に乗るだけとなり、ギリギリまでショッピングも観光も、そして「鉄」も楽しめる、というわけである。それに、出発前の大混雑の空港でチェックインを行う必要がないのも良い。

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 身軽になったところで、今度はFernbahnhofへ向かう。21時02分発のICE 1659 (Wiesbaden Hbf – Leipzig Hbf)に乗車する。ICE-Tが採用され、前5両が415形、後ろ7両は411形であるが、前5両は回送扱いのようで乗車できない。21時02分に発車した列車は、21時13分にFrankfurt Main hbfに到着、21時13分である、頭端式のFrankfurt Main Hbf、前5両が閉鎖されているため、ホームを延々と歩かされる。

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 元気があれば、街の酒場で名物のリンゴ酒でも、と思うところだが、早朝から活動しすぎてさすがに疲れてしまった。まだ開いている駅構内のスーパーで缶のリンゴ酒とビールを購入し、さらに閉店間際の売店でニュルンベルガーソーセージを購入してホテルに戻る。ソーセージをつまみに、最後の一杯を飲んでいたら、いつの間にか寝入っていた。明日は帰国だ。
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コメント 3

lucky_k.k

HUHさん、おはようございます。

ずっと記事を拝見していて、本当に行きたくなってきました。
私なんかは、路線名もわからず、
代表的な車両のみ知っているだけです。

2年前は、12月に行きましたが、同様にクリスマス市の時にしようか、10月がいいか悩みます。
行けるかどうわかりませんが。
by lucky_k.k (2012-07-06 09:11) 

Gut

こんにちは。
日本の電車に乗りながら、ひと時ドイツ鉄道の旅に浸ってしまいました。
こんなに詳しく路線やダイヤを理解できれば、こうした乗り鉄も可能なんですね。
羨ましいかぎりです。
by Gut (2012-07-06 13:39) 

HUH

lucky_k.kさん、こんにちは。
私も路線はまだまだ知らなくて、路線図を見ながら、あそこに行きたい、ここに行きたいと計画しています。
冬のクリスマス市も良いでしょうし、秋も過ごしやすくて良いですね。真夏のドイツは冷房がないところが多いこともあって、到底我慢できない・・・・と言いつつ、実は3週間弱で再び渡独予定です・・・・。

Gutさん
路線やダイヤはちょっと慣れれば、案外簡単に調べられます。私はドイツ鉄道の鉄道地図と、DBのホームページで計画を立てています。最近はローカル線にも足を延ばして、いろいろな列車に乗ることも多いですし、長距離移動でも迂回ルートを選ぶことがあります。
by HUH (2012-07-09 00:45) 

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