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2月11日 Mannheim → Köln [ドイツ鉄道旅行 2011]

 Mammheimは人口31万人を擁するBaden-Württemberg州第二の都市である。その玄関口であるMannheim Hbfは単なるICEの主要停車駅ではなく、Karlsruhe・Basel方面とStuttgart・Müchen方面のICEが分岐する拠点駅であり、ICEの相互接続が取られている。
 10時22分にInterlaken Ost発Berlin Ostbahnhof行のICE 278が2番線に入線してきた。Tz 77編成 ”Basel”である。ICE 1はデビューから20年が経とうとしているが、リニューアル工事が行われたこともあり、それ程古さは感じさせない。ICE 2以降は8両編成以下の短い編成であるのに対し、両端の動力車の間に客車12両を挟んだ長い編成で、貫禄がある。

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 ICE 278が接続をとるICE 612を待っている間に、425形が到着。425形はS-Bahn Rhein-Neckerの主役だが、地域によってはREやRBにも活躍している。

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 4分ほど遅れて10時31分にMüchen Hbf発Dortmund Hbf行のICE 612が入線してきた。こちらはICE 3 (403形)を2編成併結した16両編成である、先頭側はTz 337編成 „Stuttgart“、我々は先頭車の38号車(1等車)に乗り込んだ。当初はICE 9551でFrankfurt (M) Hbfへ乗り通し、そこからICEに乗り換えてKölnへ向かう予定であったが、今回はある理由からKöln Hbfに出来るだけ早く到着できるよう、Mannhei乗り換えを選択したのである。ICE 612のラウンジの先頭通路側104番席の指定券は確保済みで、ここからKölnまでの前面からの展望を楽しむこととする。

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 先にICE 278が発車、10時39分、定刻より4分遅れて、ICE 612も発車する。

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 右に大きくカーブして、Mannheim Industrienhafen マンハイム港に沿うように走る。ヨーロッパ第2の内陸港だけに、多くのコンテナや貨物船、さらに貨物専用線などの姿が目に入る。

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 この辺りはICEが最も混雑する区間である。見たところ、この列車の1等席も大半の席が埋まっている。
 Mannheim RbfからHbfをショートカットする路線と合流するMannheim-Waldorfからは針路を北へと向ける。しばらく直線区間を200km/hで軽快に走る。貨物列車と次々にすれ違うが、牽引機はDBに限らず実に多彩である。

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 Mannheimから28km、Biblis付近で減速すると、Worms Hbfからの路線が合流してくる。

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 通過駅であるGernsheim、Biebensheimには専用線がある、随所に専用線が存在するということは、それだけ鉄道貨物の果たす役割が大きいということなのだろう。

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 Mannheimから45.7km、Riedstadt-Goddelauには420形が何編成も留置されていた。ここはS-Bahn Rhein-MainのS7系統の終点であり、ここからFrankfurt (M)方面はS-Bahnと線路を共有する。列車は直線区間を北北東に向かう。

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 ICE 612はFrankfurt (M) Hbfを経由しない列車である。Mannheimから70.6km、ZeppelinheimでFrankfurt Stadion方面へ向かう路線から右へと分岐する。そのまま、勾配を駆け下りて左にカーブし、Frankfurt Stadion方面の路線をアンダーパス、Frankfurter Kreuzトンネルに入る。

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 1559mのトンネルを抜けると、正面にFrankfurt Flughafen Fernbahnhof フランクフルト空港長距離駅が姿を現す。これまでの駅の上に、会議場やホテルなどが入ったAIRail Cernterが併設され、DBに加え、Hiltonなどのロゴも掲げられている。

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 Frankfurt (M) Flughafen Fernbahnhofに到着すると多くの乗客が降りたが、乗車も多い。大きなスーツケースを抱えた乗客も多く、車内がざわつく。ここで、窓側の106番席に移る。明日もICEに乗車予定なので、今日は側面の車窓風景を楽しむことにしたのである。
 11時13分、4分遅れで空港駅を出発、いよいよ高速新線NBS Köln-Rhein/Mainに入る。私のドイツ旅行は2005年から数えると4回目だが、圧倒的に乗車回数が多いのがこの区間である。理由は、一つには旅の拠点が大抵Frankfurt (M)であり、私の思い入れのあるルール地方とFrankfurt (M)を結ぶ路線は必然的に乗車機会が増えるということであるが、単純にこの高速新線に乗車するのが好きなのも間違いない。カーブと勾配が続くジェットコースターコースは、他ではそうは味わえないのだ。

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 一気に加速しながら、Kelsterbach-Tunnelを抜け、フランクフルト空港から離れていく。Mainz方面への分岐を経て、マイン川を渡る頃には200km/hを超えている。運転席をのぞくと、車内信号は250km/hを現示している。Wiesbahnへの分岐を過ぎると、勾配とカーブが続く、NBS Köln-Rhein/Mainらしい区間に入っていく。
 通常であれば、この高速新線の最高速度である300km/hを続けていくところであるが、この列車に示された信号は250km/h止まり、スピードメーターは220~250km/hの間を行き来する。ICE 3にとっては、余裕のある走りである。
 並走するアウトバーンA3を走る車やトラックを軽々と追い抜いていく。その向こうはWesterwaldの丘陵地が広がるのどかな光景が広がっている。防音壁が設置されている区間はごく一部なので、車窓風景が楽しめるのは嬉しいところである。

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 急勾配とカーブを250km/hで大胆に走り抜け、Limburg Süd、続いてMontabaurを通過する。

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 この日は結局300km/hに達することはなく、250km/hに抑えられたままである。雪や車両トラブルの時に、一時的にスピード制限が設けられたことはあったが、今は雪が降っているわけでもないし、スピード制限が設けられるようなトラブルの話も聞いていない。何かあったのであろうか。
 列車はまもなく減速、Siegauen-Tunnelを抜けると、Hennefからの路線が右から合流し、Sieburg/Bonnに到着する。

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 Sieburg/BonnはBonn市街地へのU-Bahnが接続し、高速新線を走るICEの過半数が停車するが、見たところ乗降は少ない。
 11時53分、4分遅れでSieburg/Bonnを発車。高速新線でスピードを抑えられたとはいえ、遅れは拡大していないようだ。左からライン河右岸線も合流、3複線の真中を200km/hで走行する。Porz-Wahn付近でKöln/Bonn Flughafen ケルン・ボン空港ループが分岐していく。Köln SteinstrasseではKöln市街の南側にあるSüdbrücke 南橋へ向かう貨物列車の姿は目に入る。

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空港ループが再び合流する頃には、もう減速している。複雑な立体交差を経て、Köln Messe/Deutzを通過すると最徐行となり、3複線のHöhenzollernbrücke ホーエンツォレルン橋でライン河をゆっくりと渡る。

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 左にKölner Dom ケルン大聖堂の偉容を見上げながら、右に急カーブを切ったところがKöln Hbf、12時10分、5分遅れでの到着である。

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 Dortmundへと、折り返して慌ただしく発車していったICE 612を見送る。

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 しばらく時間があるので、ここで撮影を楽しむこととする。まずはライン河と反対側で、BrüsselからのICE 15である。こちら側で撮影するのは初めて、感覚がまったくつかめない。ICEは編成後端が切れてしまった。

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Höhenzollernbrückeの側に移動する。

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111形牽引のRE7

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発車していくICE 3

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NS HispeedロゴをまとったNS編成のICE 3M

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425形。どこへ行っても、よく見る車両である。

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ICE 3が並ぶ

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両端の111形の間に2階建て客車を連結した編成

 駅の反対側へ戻る。

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再び111形のPP編成によるRE9。今回よく見かけた編成である。

 12時50分を過ぎた頃、Köln Bbfのヤードから、3灯の前照灯を光らせた機関車がゆっくりと近づいてきた。いよいよ、主役の登場である。
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