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103 - Portraet eines Klassikers (Eisenbahn Journal Extra-Ausgabe 1/09) [ドイツ鉄道 書籍]

ドイツ鉄道趣味といって、日本にはない大型蒸機、如何にも大陸的な客車列車、国際列車、高速列車、ローカル鉄道、トラムまで実に多様だ。そんな中にあって、ドイツ鉄道の中で最も幅広い人気を誇る車両というと、やはり103形であろう。103形は模型も各社から繰り返し製品化されているし、書籍・雑誌も何種類も発売されている。Eisenbahn Journalは私の知る限りで3回、103形の特集号を出しているが、先日、4回目の特集号が発売になったので、早速入手した。

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構成はこれまでのEisenbahn Journal特集号に通じるものがある。最初にグラフが数ページ、続いて、最初の章で試作型のE03→103.0形を計画から製造工程、デビュー、TEEなどでの活躍、試験機、そして保存に至るまでを豊富な写真(しかも60年代の写真も含め、大半がカラー)と共に紹介している。
第2章では量産機103.1形の製造工程と技術解説である。図面や機器配置図も収録されている。

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第3章は塗装の変遷、各塗装につきRALナンバーを含めてまとめており、さらに各塗装について、その塗装をまとった機関車のナンバーまで記載されているのは、特に実物のナンバーまでこだわるような方には嬉しいだろう。イレギュラーな塗装にも触れてある。
第4章は年表である。第5章では103形の活躍の軌跡が、運用を中心にまとめられている。TEEやICはもちろん、ローカルや貨物列車まで、様々な列車を牽引する103形の写真が収録され、103形の最も華々しい時代に思いを馳せることの出来る。模型ファンにとっては編成も参考になるであろう。私を含め、多くの方にとって最も楽しめる章であろう。

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第6章では晩年の姿と廃車にスポットを当て、その次の章では103形の現状、特に保存状況についてまとめられている。保存先や塗装まで記載されているので、これからドイツへ103形へ見に行こう、という場合には大いに参考になると思う。

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第8章では103形を用いた様々な試験についてまとめ、最後に製造・廃車年月日や所属機関区を載せたリストを掲載している。この他にもLove-Paradeの臨時列車をまとめた小章などもあり、全体として思った以上に充実している。
以前、同じEisenbahn JournalのICE特集号を紹介したが、それと比べても、103形に対象を絞っている分踏み込んだ内容まで収録されており、大変満足の出来る1冊である。

DVD “Abschied von der 103”も付録としてつき、価格は15ユーロである。103形ファンならず、ドイツ鉄道ファンに広くお勧めしたい。

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http://www.eisenbahn-journal.de/art/700901.html
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autounion

僕もこの本、欲しいです。銀座某店に早速発注しようかと
思っていますが、DVDはどんな内容になっておりますか???
by autounion (2009-05-31 15:16) 

HUH

DVDは2003年ことに発売になったものと同一のようです。基本的には晩年の営業運転や保存運転が中心ですが、1970年代の映像もそれなりに収録されています。この価格で、充実した書籍にこのDVDが付属すると考えると、間違いなく満足できると思います。
by HUH (2009-06-01 22:37) 

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