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Siemens製Vectron [ドイツ鉄道 電気機関車]

 VectronはSiemens Mobilityが開発した機関車で、共通のプラットフォームに基づいて製作されるが、需要に合わせて仕様を細かく調整できる。具体的には交流電機・直流電機・交直流電機・ディーゼル機関車のバージョンがあり、最高速度も160~200km/hで設定可能である。ドイツ国内に限らず、ヨーロッパ中の鉄道から採用され、ヨーロッパを訪れると猫を思わせる独特の顔を見かける機会は少なくない。模型も各社から様々なゲージで発売されている。JR浜松さんのブログでスイスのBLS仕様のVectronの模型を見たので、手持ちのVectronの写真を掲示したい。

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 私が最初に撮ったVecronはmgw Serviceに2016年9月にmgw Serviceに導入された交直流仕様の193 846である。S-BahnのDüsseldor-Rath駅で2017年2月18日に撮影した。この駅は貨物線に近接しており、そこをホッパー車を引いて通過した。この時期はオランダのNIAGにリースされていた時期で、オランダ方面への貨物列車ではないか、と推測している。

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 2017年8月2日にDüsseldorf-Garath駅で撮影したのはDüsseldorf Hbfからイタリア・Livornoに向かうカートレイン Autoreisezugである。DBは夜行列車と共にAutoreisezugの運行からも撤退したが、2017年から一部の列車をEuro-Express Sonderzüge GmbH & Co. KGが引き継ぎ、牽引はミュンヘンをベースとするLokomotionが担った。185形などと共に牽引機の任にあたったのがVectronである。2017年に導入された交直流機で、側面の帯は片側は青、反対側は赤となっているのが特徴である。

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 2017年9月8日にDüsseldorf Hbfで撮影したのはVerona Porta Nuovaに向かうカートレイン。Lokomotionに2017年5月に導入された193 775で、白地に赤帯の塗装となっている。

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 2018年1月17日にDüsseldorf Hbfで撮影したこのVectron。よく見るとパンタグラフがない。この247 901はディーゼルバージョンの初号機で、2010年に製作された。現在はPCW (Prüfcenter Wegberg-Wildenrath: Siemensの試験センター)の所属となっている。牽引するのはSiemensで製作されたMünchen U-BahnのC2形である。おそらく甲種回送であろう。

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 2018年1月20日にNürnberg Hbfで撮影した193 804は旅客列車を引いている。2012年に機関車リース会社Railpoolに導入され、2017年8月よりDB Regioにリースされた。この機関車は2017年12月から運転が開始されたNürnberg - Coburg - Sonneberg間のREの運用に就いている。この列車は高速新線を経由する関係で保安装置ETCSに対応する必要があり、DB Regioには対応する車両がなく、2階建て客車4両の前後にVectronが付くPP編成で運転されている。

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 最後はDB Cargoが導入した193 300である。Amsterdamに日帰り旅行に行った帰りのICEに乗った際、トラブルで国境駅Emmerichに臨時停車した。その際に、構内に停車しているところを撮った一枚である。DBはポーランド向けには早い時期から導入していたが、ドイツ国内の貨物部門には2017年12月から導入を開発した。交直流機60両が発注され、ドイツ国内だけでなく、オランダ・スイス・オーストリア・イタリアにも直通可能である。

 最初はあまり好きになれなかったVectronだが、この顔には何とも愛嬌が感じられる。今後も元気に活躍する姿を見たいものである。
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