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Berlin発München行ICE-Sprinter 定期1番列車に乗る [ドイツ鉄道 列車]

 12月10日ヨーロッパではダイヤ改正が行われ、高速新線Ebensfeld–Erfurtが開通した。これによりBerlin・München間の高速化プロジェクトVDE 8が完成し、両都市を4時間以内で結ぶ速達列車ICE-Sprinterが1日3往復設定された。ICE-Sprinterは朝6時・12時・18時にそれぞれの都市を出発するダイヤとなっているが、日曜日は朝の便の設定がなく、12時発の便が初便となる。10月17日のチケット発売に合わせて、Berlinを12時に発車するICE 1005の1等ラウンジ最前列を確保した。
 前々日から断続的に雪が降り寒い中、12月10日朝6時前に出発し、自宅近くの停留所からバスに乗る。Düsseldorf空港までは20分程である。まだ朝早いとはいえ、Eurowingsのチェックインカウンターは長蛇の列だったが、無事にチェックインを済ませ、セキュリティーチェックを抜けて搭乗口へ。Berlin行EW9050便はバス接続である。A320の搭乗率は8割程度であろうか。

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 定刻の7時25分より15分程遅れて、飛行機は動き出す。滑走路に向かう途中一旦停止し、除雪作業を受け、離陸したのは8時前であった。そろそろ日の出の時間、明るくなってくると地上は一面雪景色でる。Eurowingsは3種類の運賃が設定されており、私の買った真中の運転だと座席指定ができ、スナックと飲み物が付く。コーヒーとチーズのサンドイッチで朝食とする。ベルリンまでの飛行時間はわずか55分、3層の雲を抜けると、窓からはベルリンタワーや大聖堂などアレクサンダー広場が見えた。9時前にBerlin Tegel空港に着陸する。

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 Tegel空港ターミナルは非常にコンパクトな造りで、すぐにバスに乗るこおがある。Berlin Hbfまでは20分あまりで着く。Berlinは寒いがDüsseldorfと違って晴れている。時間があるので、駅構内を散歩しつつ、発着する列車を撮る。ちょうど、Frankfurt (M)に向かう旧Metropolitan編成のICEが入線していた。

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 時期が時期だけに駅構内はクリスマスの装飾が施されている。ダイヤ改正をPRするブースも設けられ、早速パンフレットや記念品のICEがデザインされたクリスマツリー飾りをもらった。

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 10時45分頃になり、ICE 1005の始発駅であるBerlin-Gesundbrunnen駅に向かうことにする。30分毎に運転されるREに乗るとわずか4分で着くが、S-Bahnを乗り着いて向かうことにする。しかし、Hbfから隣のFriedlichstraße駅まで行くまでは良かったが、ここでの乗り換えで反対方向の列車に乗ってしまった。幸いにも途中で気が付いたが、Berlin-Gesundbrunnenに着いた時には11時半になっていた。時間に余裕をもって行動して幸いであった。
 5番線ホームにはICE 1005が既に入線していた。ICE-Sprinterは新しく開業した高速新線の保安システムETCS Level 2に対応するICE 3 (403形)の更新車が用いられる。今日は8両編成 (Tz 331編成)での運転で、先頭から2両が1等車、続いて2等車、食堂車、2等車4両と続く。この編成は8日に開催された開業記念式典に合わせて、プレス向け特別列車に充当された。その際の関係者の署名が入った装飾が最後尾には残っており、自分の名前を書き入れるファンの姿もあった。

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2等車

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食堂車

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1等車

 数人の鉄道ファンがICEにカメラを向けているが、新しい列車にしては落ち着いた雰囲気である。まだ乗客は少ないが、次の中央駅から乗車する人が多いのであろう。指定された1等車ラウンジに落ち着く。

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 11時54分定刻に列車は発車する。すぐに地下にもぐり、Berlin Hbfの地下にある1番線ホームに到着する。ホームには多くの乗客が待っており、ここで列車の座席はほぼ埋まった。一見して鉄道ファンと分かる乗客も少なくないようだ。車内放送では今日は全ての座席の指定券が売り切れており、臨時列車が運転されるので、そちらを利用するように、との案内を繰り返している。

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 12時05分に発車、ここで女性の車掌が“Herzlich willkommen zu dem ersten planmäßigen ICE-Sprinter nach München“ 「ミュンヘン行ICE-Sprinterの定期1番列車にようこそ」と話したのが、唯一の初列車らしいところであった。地下区間を抜けると、Berlin-Südkreuzにも停車する。ここでも一定の乗車がある。

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 12時11分に発車すると車掌が検札に回ってくる。程なくして列車は200km走行区間に入る。ドイツは通常右側通行だが、Jüterbog付近で転線し、しばらく左側を走り、近距離列車を抜くと再び右側に戻る。複線区間でも2線を柔軟に用いるのはドイツらしい点である。ルターゆかりの町で、宗教改革500周年に沸いたLutherstadt Wittenbergも通過し、列車は200km/h程を維持し、一路南西へ向かう。ICE 3の更新車はICE 4と同じ座席が用いられている。2等席の座り心地は必ずしも評判が良くないよいだが、1等席は堅めながら体にフィットし、なかなか快適である。また車内各所に情報案内用液晶ディスプレイが設けられ、前面展望を楽しみながら速度を確認できるのも楽しい。

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 BittenfeldでLeipzig方面の路線が左に分岐していく。Berlin – München間のICEの大半はLeipzigを経由するが、速達を目的とするICE-SprinterはここからHalleに直接向かう。Halleの手前で一旦信号停車、どうやら対向列車を待ったようだ。Halle Hbfには6分遅れで到着するとの案内が流れたが、思ったよりも早く動きだし、3分遅れで13時19分に到着する。

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 Halle Hbfを出発、Halle-Ammendorfを通過するとErfurtまで高速新線を走る。この高速新線は高速化プロジェクトVDE 8.2として建設され、2015年12月に開業したばかりの新しい路線である。最高300km/hに対応しており、ICE 3の性能を活かせる区間でもある。Erfurtまでは106kmの距離があるが、30分もかからず、Erfurt Hbfには13時47分に着く。ホームに降りてみると、雪が舞っている。

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 ここでも乗車が多く、一見して鉄道ファンも分かる乗客も目立った。といっても、皆乗り心地を楽しむのが目的のようで、談笑しながら座席で寛いでいた。開業直後ということもあり、この駅で運転室にサポートの技術者も乗り込んだ。
 2分遅れの13時49分に発車した列車はEisenach方面の在来線と分かれ、いよいよ今回新たに開通した高速新線に入る。ダイヤ改正までICEはHalleからJena・Saalfeldを経由しBanbergへ抜けるSaalbahnを通っていたが、この区間は曲線が連続し、高速化のネックになっていた。新たな高速新線は高速化プロジェクトVDE 8.1としてErfur – Ebenfeld 107kmに建設され、最高300km/hにも対応している。車窓は雪一色、特にTüringer Waldと呼ばれる森林地帯は雪が深く、視界もそれほど良くはなかったが、ICEは300km/hに走る。この高速新線では貨物列車の運行も行うため、待避線が随所に設けられている点が挙げられる。ただ、この日は貨物列車の姿は見なかった、日曜日ということもあるのかもしれない。

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 南に進むに連れ、トンネルが多くなる。この路線には全長7391mのSilberbergトンネル、8314mのBleßbergトンネルなど長大トンネルも存在する。列車は280~300km/hで快調に走る。Rödentalの手前でCoburgへの路線が分岐する。この路線は再び高速新線に合流し、Coburgに停車するICEも設定されている。また、このダイヤ改正からNürnbergからこの高速新線を通ってCoburgを経由しSonnebergを結ぶRE „Franken-Thüringen-Express“が2時間間隔で新設され、Coburgまでの所要時間を30分短縮した。ただ、高速新線に採用された保安装置ETCS Level 2にDB Regioの動力車や制御客車は対応しておらず、結果的にリースで導入された最新型のSiemens製電機Vectron2両の間に2階建客車を挟んだPP編成という贅沢な編成での運行となっているようだ。Coburgからの路線が合流する辺りから、最高速度は250km/hとなる。まもなく107kmの高速新線は終了、30分もかからず高速新線区間を駆け抜けたことになる。ここからはSaalfeld・Lichtenfelsを経由してきた在来線と並行して走り、最高速度は160km/hに抑えられる。まもなく、Bambergを通過する。

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 最高160km/h。高速新線を走っていた後ではどうにも遅く感じてしまうが、どうやら時間通りには走っている。将来的には最高230km/hへの高速化計画もあるようである。外は吹雪いており、雪もかなり積もっている。Würzburgからの幹線と合流しFürthを通過する頃には減速、定刻の14時58分にNürnberg Hbfに到着する。ここまでBerlin Hbfから3時間弱、以前NürnbergからHalleまでICEに乗った際に、この区間だけで3時間半かかり長く感じたことを考えれば、本当に速くなったものである。ここで降車する乗客が多かったが、逆に乗車も多く、列車は相変わらず座席は埋まった状態である。

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 15時01分に発車する。バイエルン州に入って雪は一段と深くあったようだ。ここからIngolstadtまでは再び最高300km/hの高速新線に入るが、列車は160km/h止まり。どうやら最高制限速度が制限されているようだ。途中駅のAllesbergとIngolstadtの手前で2回の信号停車もあり、列車は徐々に遅れていく。

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 係員が飲み物や食べ物の注文を取りに来たので、新線開業祝いとしゃれこんでゼクトを注文する。ちゃんとゼクト用のグラスを用意してくれるのは嬉しい。しかし、Ingolstadtの手前のカーブで一時停止し、再び発車した際にテーブルから瓶が滑り落ちてしまい、半分ほどしか飲めなかったのは残念であった。

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 Ingolstadtからは最高200m/hの改良新線区間だが、やはり160km/hでの走行が続いたがMünchenに近づいたところで200km/hで走る。Augsburg方面からの幹線と合流すると、もうMünchen市街、左右をヤードやS-Bahnの路線に挟まれてゆっくりと走り、定刻より25分遅れの16時28分にMünchen Hbfに到着した。最後の最後に遅れたのは残念であったが、それでもBerlinからMünchenまでの時間短縮を定期1番列車で実感できたのは何よりも嬉しいことであった。

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 なお、München発Berlin行のICE-Sprinter初列車ICE 1004は車両で保安装置ETCSのトラブルが発生し、新規開業した高速新線ではなく、Würzburg・Fulda経由で運転され、Erfurtには2時間半遅れで到着、しかもErfurtで運転を打ち切られ、ErfurtからBerlinまで代替列車に乗り換えを要したそうだ。ICE 1004とICE 1005のどちらに乗るか散々迷ったのだが、結果的にこのICE 1005を選択したのは幸運であった。それにしてもETCSのトラブルは12月8日のプレス向け列車でも起こっており、安定走行を望みたいところである。ICE 1005が車庫へ引き上げていくのを見送った後は、駅を発着する列車を少し撮影する。

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 朝食は飛行機で出された小さなサンドイッチ、昼食もまともに食べられなかったので、構内のフードコートでWeisswurstを頬張り、空腹を満たす。先程通ってきたNüernberg - Ingolstadt – Münchenは人身事故があったようで列車が運行できなくなったようだ。雪の影響もあり、多くの列車で大幅な遅延や運休も発生している。Düsseldorfへの復路は飛行機かICEかかなり迷った末、飛行機を選択していたが、Düsseldorf 方面のICEが軒並み1時間以上遅れているところをみると、結果的には正解であった。
 17時50分頃、Berlinへ向かうICE-Sprinter、ICE 1000が入線してきた。先程乗ったICE 1005に使用されていたTz 331編成がそのまま折り返すようだ。先頭の連結器カバーは相変わらず開けっ放しである。ちょうど、この列車に乗るという友人に偶然会い、言葉を交わして別れた。

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 München空港へ向かうことにする。空港へはS-BahnのS1またはS8系統でアクセスできるが、S1系統は動いているものの、S8系統は止まっているようだ。そこでリムジンバスを使ってみることにした。リムジンバスは所要45分でS-Bahnとほぼ同等で、料金も11ユーロとあまり変わらない。18時のバスは空いており、座席もなかなか快適である。アウトバーンを順調に走り、時間通りに空港に着く。

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 21時30分発LufthansaのLH2024便の搭乗手続きを済ませる。第1ターミナルと第2ターミナルの間の空間ではクリスマスマーケットが開催中で、アイススケートリンクまで設けられており、賑わっている。私は空港内の醸造所兼レストランのAirbräuへ。こ知らも混んでいたが、待つこともなく入店できた。FliegerQuell(ヘレス)とKumulus(ヴァイスビア)、Jetstream(ピルスナー)と3種のビールと共に七面鳥のシュニッツェルで夕食とする。

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 20時過ぎにはセキュリティーエリアに入り、搭乗口近くで飛行機を待つ。妻からDüsseldorfは日中大雪だったと聞いており、Düsseldorf空港も4時間閉鎖されていたそうだ。München空港からの出発便も運休や欠航が相次いでいたが、幸いにもLH2024便は無事に飛ぶとのことである。折り返し整備と接続便を待ったせいか、最終的には30分遅れの出発となったが、無事に離陸する。アルコールを含めた飲み物とレーブクーヘンが全員にサービスされるのはLCCとの違いであろう。到着直前にかなり強い揺れもあったが、23時過ぎに無事に着陸した。

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 もう夜も遅くなり、バスもちょうど行ってしまったので、タクシーに乗る。道路が空いていたこともあり、わずか10分で自宅に着いた。
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Die Nostalgiezugreise mit 01 150 (2) [ドイツ鉄道 特別列車]

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01 150 (12月2日撮影)

 ドイツを代表する蒸気機関車01形は数両が動態保存されている。その中でも01 150は一度は火災に遭ったものの、2013年にボイラーを新製した上で復活を果たし、Hanauをベースに特別列車の牽引に用いられてる。4月1日にも01 150の牽引する列車でKoblenzまでの旅を楽しんだが、帰国が近づき、もう一度くらい蒸気機関車の旅を楽しみたいと思っていたところ、01 150牽引でAachenまでの列車が運行されることを知り、早速申し込んだ。今回は妻に加え、Hamburgに住む友人も加わった。
 この特別列車は6時にMünster(Westf.) Hbfを発車し、Osnabrück Hbf – Melle – Bünde – Herford – Bielefeld - Gütersloh – Neubeckum - Hamm(Westf.) – Unna - Schwerte(Westf.)とNordrhein-Westfalen州東部をこまめに停車しながら乗客を集め、Hagen Hbfに9時12分に到着、ここから01 150が先頭に立ち、Aachenへ向かう予定となっていた。そこで、我々もHagen Hbfから乗ることにした。
 11月25日Düsseldorf Hbfで友人と落ち合い、Dortmund Hbf行のRE 4系統RE 10411に乗車する。先頭は制御客車、後ろから押す機関車は111 111である。5分程遅れて発車が、列車は順調に走り、9時30分にHagen Hbfに着く。
 14番線を見ると、既に特別列車SDZ 20980は入線しており、先頭で01 150が煙を上げていて、その周りでは多くの人がカメラを向けていた。一旦隣のホームで撮影した後、14番線ホームへ。01 150の後ろには緑色の郵便車、その後ろにはチャーター列車の運行会社Euro-Express Sonderzügeの褐色のUIC-X客車が連なっているが、食堂車だけはVehrkehrsrot塗装のWRmh 132.1である。最後尾にはここまで列車を牽引してきたSiemens製Vecron 193 553が連結されている。本来は110 169が牽引するはずであったが、残念ながらトラブルで変更になった。とはいえ先頭が蒸気機関車、反対が最新鋭の電気機関車という組み合わせもそれはそれで面白い。

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 指定された3号車の1等コンパートメント客車に乗る。車内は6人用コンパートメントが並び、我々の指定された4号室にも初老の夫婦連れ1組、中年の男性1人の3人の先客があった。挨拶すると、取り留めのない話になる。夫婦連れの同室者は新幹線にも乗ったことがあるそうだ、新幹線の方がずっと時間に正確だけど私はICEの方が好きと返したら、僕は蒸気機関車が好きだね、とのこと。一人で乗っている熱心な鉄道ファンには日本でも蒸気機関車が走っているのか、と尋ねられる。こういう会話も、このような列車の旅の楽しみかもしれない。
 定刻の9時49分に列車はゆっくりとHagen Hbfを発車する。まずは50km/hほどで流し気味に走る。前方からは小気味良いブラスト音が響いてくる。次の停車駅Wuppertal-Oberbarmenまでは15分程で着く。まだ発車したばかりだが、列車はここで水を補給するため、1時間近く停車する。妻は車内は暖かいし、座席の座り心地も良いとのことで、ゆっくり寝ている。

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 私は友人と連れ立って、ホームの先頭でまず撮影。乗客が先頭に集まってきたところで編成を見ながらゆっくりと最後尾まで見て歩く。さらに駅から外へ出て、線路の反対側に回って、01 150を撮影する。水の補給は水道管からホースを直接伸ばして行っている。この駅は世界最古のモノレールの始発駅でもあり、モノレールが頻繁の発車していく。

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 帰り際、食堂車に立ち寄る。01 150のグッズも売られており、とりあえずマグネットを買って、自席に戻る。列車は11時01分に列車は発車する。ここで少々お腹が空いて来たので、友人と妻と食堂車へ行く。食堂車といっても、この列車はセルフサービス式、食べ物も朝食セットか、ソーセージか、フリカンデレ (ハンバーグのようなもの)といった種類だけ。といっても値段はお手頃である、我々はソーセージとポテトサラダのセットを注文、素人料理に毛の生えた程度のものだが、それでも十分に美味しくて、ボリュームがある。

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 列車はWuppertal Hbfに停車して最後の乗客を乗せ、さらに西へと向かう。Solingen方面への路線が分岐するGruitenを通過したところで3号車に戻る。鉄道博物館のあるHochdahlを通過すると、Erkrathまでの3km程は33‰の下り勾配が続く。鉄道創成期から長らく、この勾配区間はネックであった。この地方で最初に開業した鉄道であるDüsseldorfからの路線は勾配を超えられる機関車がなかったため、勾配の手前Erkrathまでの開業であったし、第二次大戦後にも勾配区間用に専用機関車が投入されたこともある。とはいえ、111形や最新の電車であれば、勾配区間を軽やかに超えていく。

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 Erkrathを通過すると、しばらく平坦な区間となる。MetmannやNeandertahlからの路線が合流すると、もうDüsseldorf市内である。自宅の方向を見ながらゆっくり左へ急カーブし、まもなくDüsseldorf Hbfを通過する。地元の中央駅を通過する経験はそうないので、これはこれで面白い。Köln方面の列車と分かれ、列車はさらに西へ向かう。ライン川を渡り、S-Bahnも追い抜く。

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 Neuss Hbfを通過し、列車はさらに直線区間を西へ向かう。手元のアプリを見ると、列車70~100km/h程で走る。電気機関車の後押しがあるとはえ、なかなかのスピード感である。

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 拠点駅Mönchengladbach Hbfを過ぎ、列車は進行方向を南西へと変える。Hagenの発車から2時間が経過し、コンパートメントには気だるい雰囲気が漂い、同室者の大半が寝ている。静かな車内で、前方から響いてくるブラスト音を聞きながらドイツの車窓を眺めるのは最高、こんな旅情をかきたてられる機会はそうないであろう。

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 列車は順調に走り、13時ちょうどに目的地のAachen Hbfに到着した。下車したところで反対のホームに行き、01 150を撮影する。

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 ここからは市内観光の時間である。別料金で(といっても安価だが)乗客向けの市内観光ツアーが何コースか用意されているが、我々は3人で街をぶらつくことにする。アジア食品店や雑貨店で友人の買い物に付き合いながら、街の象徴である大聖堂に向かう。温泉が湧き出るエリーゼの泉まで来ると、もう大聖堂は近い。周囲ではクリスマスマーケットが始まり、多くの観光客が賑わっている。

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 カフェで一休みした後、大聖堂へ。アーヘンの大聖堂は神聖ローマ帝国の初代皇帝であるカール大帝が埋葬されており、その壮麗さには圧倒される。

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 大聖堂に程近い、巨大な鉄道模型店に立ち寄った後はクリスマスマーケットを見て回る。日が落ちて、かなり冷え込んできた。グリューワインにライブクーヘン (ジャガイモのパンケーキ)で体を温めるが、その間に雹が降り出し、さらに雪までちらついてきた。

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 17時20分頃、クリスマスマーケットを離れ、中央駅へと向かう。ゆっくり歩いて、駅まあでは20分程である。駅についてまもなく、電気機関車を先頭に、先程乗った列車が入線して来る。進行方向を変え、ここから01 150を先頭に走る。

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 17時58分に発車、列車は東へ進路を向ける。この列車は往路と復路でルートが異なっており、まずはKölnを目指す。アーヘン観光に疲れたのか、同室者の多くが寝ており、妻と取り留めのない話をしながら、夜汽車の旅を楽しむ。DürenからはS-Bahnと並行する複々線区間となる。Aachenから1時間ほどでKöln Westに着く。とはいえ、停車した場所にホームはなく、ここで01 150が任務を終え、連結が外されるのである。

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 しばらく停車した後、列車は進行方向を変え、電気機関車を先頭に走り出す。まもなくKöln Hbfである。我々としてはここで下車するのは好都合なのだが、残念ながら、運転停車で下車はできないとのこと。10分程停車した列車は19時40分に発車し、列車はライン川を渡り、Solingenを通過してWuppertal Hbfには20時09分に到着した。同室者に別れを告げ、我々はここで下車する。列車はこの後、さらにMünsterへ向かう。

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 遅れてやって来たREに乗車し、Düsseldorf Hbfまでは20分程で着く。駅に程近い韓国料理店に入り、温かい鍋をつついて楽しい夜を過ごした。

 翌週の12月2日、01 150はRüdesheimへ向かう特別列車を牽引した。予定の時間に比べ1時間程遅れての運行であったが、Düsseldorf Hbfの発車を眺めた。

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さらにICEとRBで先行し、Kölnの南、Hurth付近でその雄姿を見ることが出来た。火災から逞しく復活した01 150、今後も末永く走り続けて欲しいものである。

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ドイツ・オーストリアを巡った11月 (2) [ドイツ鉄道旅行 2017]

 結婚のパーティーを済ませ、今度は私の両親とオーストリア・ドイツを巡った。11月7日、仕事を終えた後、妻と自宅からトラムに乗って19時30分過ぎにDüsseldorf Hbfに着いた。構内のアジア料理店で夕食を済ませ、スーパーで飲み物を買って20番線ホームへ行くと、既に夜行列車NightJetのEN 421 (Innsbruck行)/40421 (Wien行)が発車を待っていた。牽引機はÖBBの1016 019で、その後方にWien行、さらにInnsbruck行の客車と続き、最後尾に2両の車運車をつなげた編成である。NightJetの運行開始から1年近くが経過し、過半数の客車はNightJet専用の紺色に赤帯の塗装となっている。NightJetは寝台車、クシェット、座席車で構成されるが、我々が乗車するInnsbruck行の284号車は寝台車である。客車の最後尾、車運車の前に連結されている。出入口には車掌が立ち、乗客を迎えている。スーツケースを運び入れるのを手伝ってもらう。

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 最大3人利用できるコンパートメントに入ると、ベッドはまだ収納されており、座席が3席並んでいた。その上にはスリッパやタオルなどのアニメティグッズが置かれており、さらに水や白ワイン、ジュースのウエルカムドリンクも座席の横に用意されている。車掌が来て、部屋の機能を簡単に説明していく。狭いながらも機能的に設計されたトイレやシャワーが個室内に設けられているのも特徴である。スーツケースを隅に置き、まずは座席に腰を落ち着ける。

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 定刻の20時54分より5分程遅れて、EN 421はゆっくりと発車する。まもなく車掌が検札に回って来る。ÖBB所属の車掌ということで話すドイツ語もオーストリア風、普段聞くドイツ語とは随分とは異なり聞き取るのに難渋する。ここで朝食を注文する。朝食は乗車料金に含まれているが、コーヒーやジュースなどの飲み物、ヨーグルト、パン、チーズ、ハム、バターなどのメニューから好みで6種類を選択する方式となっており。さらに1品1ユーロで追加注文できる。NightJetでは車内販売も行われており、ビールやワインなどアルコールからソフトドリンク、スナック、軽食まで中々多彩である。その中で目立つのは14.90ユーロのビーフステーキ・リゾット添え。味見がてら注文しようとしたが、車掌によると食べ物で在庫しているのはサンドイッチ一種類のみとのこと。仕方がないので、オーストリアのビールStieglとおつまみ代わりにサンドイッチをもらう。
 次のKölnではHbfではなく、Messe/Deutz駅の地上ホームに停車する。人口の多いKölnということで、ある程度の乗車がある。隣のコンパートメントにも新たな乗客が来たようだ。Köln Messe/Deutzは定刻では21時19分の発車であるが、なかなか発車せず、ここで20分遅れとなった。ようやく発車すると列車はライン川を渡らず、ライン川の右岸側を走る。Bonn-Beuelに停車し、ライン川沿いに走る。車掌に頼んで、ベッドをセットしてもらう。といっても壁に収納されているベッドを倒すだけである。

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 ライン川を渡ると、Koblenz Hbfに着く。ここからは世界遺産の景勝地だが23時過ぎでは何も見えない。ビールやワインを飲んでいるうちに眠気に襲われ、寝ることにする。最初は2段ベッドのうち、上段に妻、下段に私が寝る予定であったが、上段にも柵などがなく怖いとのことで、私が上段で寝ることになる。客車列車というわけで静かだが、横になると普段と異なる揺れを感じる。なかなかのスピード感である。しばらくすると私はすっかり寝入ってしまった。妻もある程度は眠れたようだが、何度か揺れで目が覚めたようだ。また私が上段から落ちて来ないか気が気ではなかったそうだ。
 目が覚めると6時半過ぎ、列車はAugsburg HbfからMünchen Hbfへ向かっているところで、ほぼ定刻の運転に戻っていた。このNightJetはNürnberg Hbfで1時間以上の長時間停車があり、さらにNürnberg HbfからAugsburg Hbfまで2時間40分以上をかけている。この間にWien行を切り離し、代わりにHamburg-AltonaからのEN 40491と併結する作業も行われているはずであるが、私は夢の中で全く気が付かなかった。

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 7時05分、München Hbfに到着する。ここで車掌が朝食を届けに来た。温かいコーヒーで目も覚める。頭端式のターミナル駅ということで、ここで機関車を付け替え、方向転換する。7時29分に発車する頃には、外はすっかり明るくなっていた。München郊外を離れると、程なくしてアルプスが車窓に広がる。朝のバイエルンの光景はなかなか美しい。ここで下車する前にシャワーを浴びておく。前日出発前に自宅でシャワーを済ませてはいるのですが、せっかくの設備なので利用しない手はない。非常に狭いが、お湯の温度や量は十分許容範囲、液体石鹸も備え付けられており、汗をさっと流すには十分だ。
 身支度を整えると、定刻より5分程遅れて8時30分にKufsteinに到着する。車掌にスーツケースを下ろすのを手伝ってもらい、下車する。先頭を見ると、Münchenから牽引を担当していた機関車はRailJet塗装の1216 017であった。Innsbruckへ向かうNightJetを見送ると、客車10両のうち7両が専用となっており、綺麗なブルーの編成で統一されるのも近そうだ。



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 KufsteinからはRailJetでSalzburgへ向かう。Wien行RJ 765は定刻より5分遅れの8時58分に発車。2等車も空いており、予約していたテーブル付きの座席に落ち着いて、アルプスが連なる車窓風景を楽しむ。オーストリアの国内列車とはいえ、Kustein – Salzburgは大半がドイツを走る。国境を意識させるものはないが、駅のサインや標識類はDBのデザインでそれと分かる。列車は90~140km/hとそれほどスピードを出していないが、特に遅延が広がっているわけではなさそうだ。乗務員が飲物などの注文を取りに回ってきたので、水を頼む。RailJetには食堂車兼売店も設けられているが、足を運ぶのも面倒なので、このようなサービスは有り難い。国境駅Freilassingをゆっくり通過し、Salzach川を渡って、3分遅れの10時06分にSalzburg Hbfに到着する。

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 駅の目の前のH+ Hotel Salzburgが本日の宿である。荷物を預けようとしたら、もうチェックインできるとのこと。ただし、カードキーを設定する器械が調子が悪いとのことでしばらく待たされる。待っている間に10時50分となり、Wien観光を終えた両親がRJ 662で到着したので、駅のホームで合流。ホテルに戻るとようやくチェックインできた。
 荷物を整理した後、フロントで主な観光施設や市内交通に有効なザルツブルクカードをホテルのフロントで購入し、出発する。駅前からトロリーバスに乗車し、旧市内までは10分もかからない。5年前のザルツブルク音楽祭でコンサートを聴いた大聖堂をゆっくり見た後、街の象徴であるホーエンザルツブルク城を向かう。しかし、オフシーズンの平日ということで、ケーブルカーは運休中。城塞へ歩いて行くこともできるが、無理はしないことにして、ザンクトペーター教会と併設された墓地を見た後、カフェで一休みする。

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 14時からは音楽祭の主会場である祝祭劇場のガイドツアーに参加する。夏の音楽祭を除けば、1年に数回しか使われないが、劇場は3つの音楽ホールを備え非常に大きい。来年夏の音楽祭に向けた準備がもう行われているのことであった。

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 続いて、行き交うトロリーバスを見つつ、近代美術館へ向かう。メンヒスベルクのエレベーターで岩山へ上がり、旧市街の眺望を楽しむ。時間の関係で、美術館内部には入らず、モーツァルトの生家へ。時期が時期だけに全体的に人が少ないが、この博物館だけはかなりの来館者がある。お土産を買いつつ、モーツァルト広場に立つモーツァルト像を見た後は、地元客で賑わうレストランに落ち着き夕食を楽しむ。

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 帰路はザルツァッハ川を渡りつつ、旧市街の夜景を眺め、さらに指揮者カラヤンの生家の横を通って、マカルト広場からトロリーバスに乗ってホテルへ戻った。

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 11月9日、Salzburg Hbfから8時56分発Bregenz行RJ 660に乗車する。牽引するのはテレビ局ORFの広告塗装を纏った1116 232である。空いているであろうと考え、座席は予約していなかったが、乗車してみると予想以上にガラガラで、テーブル付きの4人席を確保できた。アルプスを見ながら、Wörgl Hbf、Jenbachと停車し、Innsbruckには10時44分に着く。

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 駅構内のコインロッカーにスーツケースを預け、両親の不要な荷物を駅前の郵便局から日本に発送する。身軽になったところでトラムに乗って、旧市街へ。母の買い物に付き合いつつ、旧市街の象徴である黄金の小屋根を眺め、さらにHofburg 王宮を見学する。王宮の前にはカフェ・ザッハーの支店があり、ここで昼食代わりにザッハトルテ。

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 買い物の後、中央駅に戻るべくバスに乗るが、降りたバス停は中央駅から少し距離があった。それでも速足で中央駅に向かい、スーツケースを引き取って、何とか14時38分発のGarmisch-Partenkirchen行REX 5420に間に合った。車両はÖBBのTalentである。ここからMiittenwaldbahnの旅を楽しみつつ、Münchenへ向かう。発車してしばらくすると列車は高度を上げていき、左手にはインスブルック空港、さらにアルプスの絶景が広がる。この車窓風景を両親に見せたいと思い、このルートを選択したのであった。列車はこまめに停車しながら順調に走り、国境を越えてドイツへ入り、Mittenwaldを通って、Garmisch-Partenkirchenには15時57分に到着する。

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 ホームの向かい側に停車中にRB 59460に慌ただしく乗り換える。こちらはDBのTalent 2による運行である。予想以上に乗客は多かったが、3編成連結していたこともあり、無事に座席を確保することが出来た。外はすっかり暗くなり、車窓には闇が広がる。München Hbfまでは1時間半弱、次第に乗客が増え、最終的には席がほぼ埋まり、立客も少なからず見られた。17時26分にMünchen Hbfに到着し、駅前のホテルEuropäisher Hofにチェックインする。ドイツ・オーストリアの食事ばかりだと胃も疲れるので、今夜は韓国料理を選択した。といってもDüsseldorfに比べMünchenはアジア系料理店が少ないようだ。その数少ない店に足を運ぶが、結果的には大失敗。値段・量・味とも世界中探してもこれだけの店は見つけられないのではないか、というひどさで、さっさと退散。結局、中央駅構内のフードコートでお酒を飲みつつ、ソーセージやフライドポテトをつまんだのであった。

 11月10日ゆっくりと朝食を済ませ、9時半過ぎに市内観光に出る。S-Bahnに乗るべく中央駅構内を歩いていると、ちょうどICE 722が発車を待っていたので、母と妻に呆れられながら撮影しておく。

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 S-Bahnで中心街に位置するマリエン広場へ。買い物に付き合いつつ散歩し、父も合流して、新市庁舎の仕掛け時計を12時から眺める。続いて市場マルクトを散歩し、スープ専門店Münchener Suppenkücheでスープとパンの軽めの昼食を済ませる。

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 お土産の買い物にデパートに入った両親と一旦別れ、妻とオペラ劇場へ散歩する。行き交うトラムを眺めるのも楽しい。

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 一旦ホテルに戻る。母と妻はカフェに向かい、父はドイツ博物館へ。私はこの一時を利用し、中央駅周辺をぶらつきつつ、Düsseldorfでは比較的見る機会の少ない車両たちを眺める。

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 ついでに中央駅周辺の模型店を巡る。といっても特に買うものはない。U-Bahnでドイツ博物館に足を運ぶが、着いたのは16時過ぎで入館可能な時間は過ぎており、売店で時間をつぶいて見学を終えた父と再度合流し、ホテルへ戻る。19時30分前にホテルを出て、ミュンヘンを代表するコンサートホール、ガスタイクへ向かう。タクシーに乗ったが、市内は渋滞、しかし何度も車線を変える乱暴な運転手のおかげで、幸か不幸か余裕をもってガスタイクに着いた。マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団、ピアノはダニエル・バレンボイム、前半はベートーヴェンのピアノ協奏曲5番、後半はプロコイエフ交響曲5番というプログラムを聴く。音楽を堪能した一番となった。ホテル近くのビアレストランで遅い夕食を摂り、1日を終えた。
 11月11日、今日のメインはノイシュヴァンシュタイン城訪問である。妻と二人なら鉄道を利用するところだが、今回は両親も一緒なのでバスツアーを申し込んだ。朝8時過ぎに出発、ガイドは重要な情報は英語でゆっくりと繰り返しため、非常に分かりやすく、困ることはない。バイエルンの美しい風景を眺めつつ、南に向かうこと1時間半ほどで、リンダーホフ城に着く。ツアー参加者に日本人が多く、日本語ガイドツアーで場内を見学する。

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 次にOberammergauへ。10年に1回開かれる受難劇で有名なこの町に一度は訪れてみたかった。45分程の滞在時間の間に博物館も見ることができた。

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 Oberammergauから1時間ほどでHohenschwangauの街に着く。バスが着いた目の前にあるHotel Müllerに入り、ドイツのパスタ、シュペッツレで昼食とする。昼食の後、シャトルバスに乗る。行列ができていたが、2本目のバスに乗ることができ、10分程でマリエン橋の近くへ、ちょっと怖かったが、橋からノイシュヴァンシュタイン城を撮影する。

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 ここからホーエンシュヴァンガウ城やノイシュヴァンシュタイン城を眺めつつ15分程歩き、15時からノイシュヴァンシュタイン城のガイドツアーに参加する。足を痛めていたので階段が多くて少し辛かったが、それでもなかなか見応えがあった。

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 帰路は歩いても30分もかからないが、馬車に乗る。2匹の馬も疲れているのだろうか、お互い顔を見合わせつつ、休み休みゆっくりと下山し、Hotel Müllerに戻る。16時30分にバスは出発、一路München市内へ向かい、予定より早い18時15分に中央駅前に着く。昨日の代わりに今日は中華レストランへ。ここは大成功、美味しい広東料理に舌鼓を打った。

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 11月12日、旅行最終日である。朝食を済ませた後、スーツケースをホテルに預け、トラムに乗って美術館巡り。Alte Pinakothek、Neue Pinakothekと巡り、ホテルで荷物を受け取ってS-Bahnで空港へ向かう。結婚パーティーの後、ウィーンからボスニア・ヘルツェゴヴィナ、トルコを巡ってきた弟と空港で合流する。両親と私たちでそれぞれチェックイン手続きを済ませ、空港ターミナル内のビール醸造レストランエアブロイで出発前のビール。日本へ向かうANA便に乗る両親・弟と別れ、妻と私はDüsseldorf行ルフトハンザLH 2022便に搭乗する。羽田へ向かうANAを横目に順調に離陸、しばらく揺れたが、その後は順調に飛行し、20時40分にDüsseldorfに到着し、バスで自宅へ戻った。

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ドイツ・オーストリアを巡った11月 (1) [ドイツ鉄道旅行 2017]

 私事であるが、昨年ドイツに来る直前に妻と入籍したものの、結婚式も何もしないままであったので、家族を中心にささやかなパーティーを開いた。その前後に妻の両親、さらに私の両親とドイツやオーストリアを旅行した。私達だけでなかった上、荷物も多かったので、鉄道利用は比較的少なく、写真もあまり撮らなかったが、記録に留めておきたいと思う。

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 10月30日、Düsseldorf Hbf を8時22分に出発するICE 529に乗った。今回はICE 3の1等コンパートメントを予約しておいた。日本では少ないコンパートメントに妻の両親も喜んでいる。ICE 3の上質なインテリアデザインも高評価のようだ。妻の用意したおにぎりで朝食、次の停車駅Köln Messe/Deutzへは20分で到着する。
 ここで一旦下車し、歩いてライン川岸へ行き、大聖堂を眺める。

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 ライン川を渡り、大聖堂を見た後は買い物に付き合う。オーディオコロンをお土産にするとのことだ。10時15分にKöln Hbfに行くと、Bruxelles Midi発のICE 13は既に発車を待っていた。10時26分定刻に発車した列車は高速新線を順調に飛ばし、Frankfurt(M) Flughafen Fernbf.までノンストップで快走する。マイン川を渡り、Frankfurt(M) Hbfには11時30分に到着する。

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 妻の希望で市内の日本料理店で昼食を摂った後は、U-Bahnとトラムを乗り継いでStädelmuseumへ。しかし、何故か人手がないと思ったら休館日だった。仕方がないので歩いてFrankfurt(M) Hbfに乗り、S-Bahnに乗る。Mainz Hbfまでは40分弱の道のりである。
 Mainzではバスでザンクト・シュテファン教会へ。ここはシャガールによる青いステンドガラスで有名。ちょうどパイプオルガンを演奏していた。マインツ中央駅に戻り、REに乗車、20分でBingen Hbfに着く。ここから少しだけタクシーに乗り、船着き場へ。ここから渡り船に乗り、対岸のRüdesheimへ。ちょうど夕暮れ時で、ライン川の景色が美しい。

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 本日の宿、Hotel Zum Bärenにチェックインし、近くのレストランで夕食。地元の美味しいワインを3本開け、楽しい晩餐となった。
 10月31日は朝食をゆっくり済ませ、リフトで展望台へ。曇りでやや寒かったが、壮大なライン川の光景は何度見ても素晴らしい。

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 ホテルで荷物をピックアップし、駅へ。Frankfurt(M) Hbf行のローカル列車はVIAによる運行。途中Wiesbadenで方向転換し、1時間15分程でWiesbaden Hbfに着く。トラムに乗り、再びStädelmuseumへ。行列ができていたが20分程で入場、残念ながらフェルメールの「地理学者」は貸し出し中であったが、1時間ほどで様々な絵画を鑑賞することができた。中央駅に戻ると、ちょうどリンゴ酒電車が姿を現したので撮影。

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 構内で軽食を調達しFrakfurt(M) Hbfに戻り、14時25分発のREに乗車、30分強でMainz Hbfに着く。しばらく待つと定刻より5分程遅れてEB 8が姿を現した。Zürich発Hamburg行の長距離列車で、101形がSBB客車を牽引する編成である。1等のうちの1両はパノラマ客車、運よくその中に空席があった。
Koblenzまでの約50分、大きな展望窓から眺めるダイナミックなライン川の光景には感嘆するほかない。妻の両親も喜んでいるようだ。

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 Koblenzからは工事でも行っているのか、ライン川左岸から右岸へ渡り、Bonn Hbf・Köln Hbfを経由せず、Bonn-BeuelとKöln Messe/Deutzと停車し、17時30分過ぎにDüsseldorf Hbfに到着した。近くのレストランで美味しい中華料理を味わい、楽しい旅行を終えた。
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