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(Oct 13, 2014) Garmisch-Partenkirchen - München - Koblenz [ドイツ・オーストリア鉄道旅行 2014]

 昼食を済ませ、Garmisch-Partenkirchenの駅に戻る。売店で水を買ってホームへ向かうと、1番線には既にMünchen Hbf行のRB 5416が発車を待っていた。車両はBombardier製Talent 2の2442形である。MünchenとGarmisch-Partenkirchen、さらにInnsbruck間には4連34編成、2連3編成、合計37編成のTalent 2が2003年8月以降に順次導入され、客車列車が置き換えられた。

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 空いている車内に座って発車を待っていると、14時ちょうどにガツンという衝撃が伝わってきた。後ろにInnsbruckからの4両編成を増結したのである。8両編成となったRE 5416は14時07分にGarmisch-Partenkirchenを発車する。
 Zugspitzeをはじめ、ドイツアルプスの山々を後に、列車はFarchant 、Oberau、Eschenlohe、Ohlstadtと小駅に停車しながら北へと向かう。「キリストの受難劇」で有名なOberammergauへの支線が分岐するMurnauには14時31分に到着する、ちょうど、Oberammergau行の425形が発車を待っている。

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 14時31分にMurnauを発車、Uffing am Staffelseeと停車し、Weilheimに14時48分に着く。ここではAugsburgへ向かう民間運行会社Bayerischen Regiobahn (BRB)の列車が接続しており、Alstom製の気動車LINT 41が停車している。

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 Weilheimを出発すると、進行方向を北東から東へと変え、再び北へ向かってKochel方面の支線が合流するとTutzingである。TutzingはMünchen S-Bahn S6系統の起点でもあり、ここからしばらく線路を共用する。15時ちょうどにTutzingを発車すると、右手の車窓に湖が広がる。Starnberger Seeである。Stramberg Seeはノイシュヴァンシュタイン城建設で知られるバイエルン王ルートヴィッヒ2世が水死体で発見された湖である。出発前にルートヴィッヒ2世の映画を見たこともあり、まるでワーグナーの世界観で言う「救済」を表現したような、湖の中に沈んでいくラストシーンを思い出す。
 列車はS-Bahnの駅を通過しながら100km/h以上で快調に北上する。GatutingからはS-Bahnと分かれ複々線区間となる。Hersching方面からの路線と合流してMünchen-Westkreuzを過ぎ、減速しながらAugsburg方面からの路線と合流して、15時19分定刻にMünchen-Passingに到着する。

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 ここで下車して、3番線から10番線に移動する。目の前をゆっくりと通過する機関車を撮影しながら待っていると、15時35分頃にDortmund Hbf行のICE 514が入線してきた。403形ICE 3を2編成倂結 (Tz 363 + Tz 318 “Münster (Westf.)”)した18両編成である。

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 先頭21号車のラウンジ席を予約してあったが、残念ながら運転室との仕切りはスモーク状態で前方が望めない状態であった。7~8割方の座席が埋まって、なかなか混雑していたので、29号車の1等席ラウンジに座る。
15時37分にMünchen-Passingを発車する。Garmisch-Partenkirchen方面への路線が左へ離れていき、S-Bahn S3系統と並走しながら複々線区間を走る。Olchingを通過すると、いよいよ最高230km/hの改良新線区間となり、西へと森や田園の中を快走する。S-Bahnの終点Mammendorfを通過し、やや北西へと進路を変えながら高速走行を続ける。減速するとAugsburg-Hochzollを通過すると、左手に大きなヤードが広がる。まもなく15時59分にAugsburg Hbfに到着する。München-Passingからの54.5kmを30分あまりで走りきり、路線改良の効果が実感する。

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 車内が混雑して良い席に座れなかったため、Augsburg Hbfの停車時間を利用して、雨の中をICE 514の後方に連結された編成に乗り換える。しかし、こちらも混んでいて、結局39号車の1等席に座る。Augsburg Hbfを16時03分に発車すると一旦北に向かい大きくカーブして西へ進路を変えて、Donauwörth方面の路線をオーバークロスする。しばらくは200km/h近い速度で快調に走るが、Augsburgから27.8kmのDinkelscherben付近からは細かいカーブが連続する。Donauwörthからの路線が合流してきてNeuoffingenを通過すると、列車は南西へ向かいながらしばらくドナウ川と並走する。水面が近く、ドナウ川の水位が上がるとすぐに影響を受けそうだが、問題はないのであろうか。Günzburgを通過し、ドナウ川が離れるとほぼ一直線の区間を快走する。減速するともうUlmの市街地である。Neu-Ulmを通過して右に大きくカーブし、Ulmの象徴である大聖堂を眺めながらドナウ川を渡る。さらに右にカーブするとUlm Hbfに到着する。16時42分、何と定刻よりも7分の早着である。しかし、ここで車内放送が入る。ドイツ語がはっきりとは聞き取れなかったが、どうやら接続列車を待つため発車が遅れるようだ。乗客はドイツ鉄道の遅延には慣れているのか、諦めたような表情は見せるが特に怒ったりもしない。停車時間を利用して外へタバコを吸いに行く姿もみられる。

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 結局定刻より15分遅れて17時06分に発車する。Ulmの市街地を抜け、まずが北へと向かう。Loseeの先で並行する田舎道を走るDBのバスを抜く。その先のAmstettenからが24パーミルの下り勾配が続く区間となり、細かいカーブが多くスピードが落ちる。Geislingen (Steige)で111形の牽引する編成を追い抜き、その先で左に大きく180度カーブした後、北西へと向かう。ここから線形は直線的になり、列車のスピードが上がる。このように線形が悪いため、現在Ulm – Stuttgart間には高速新線の建設が進められている。新線は現行の路線よりも南方のWendlingenやStuttgart空港を経由するが、トンネルが多く、現在のような風情がないのは寂しい。
 車掌に注文した白ワインを楽しみながら、車窓風景を眺める。Fils川が沿うとまもなくメルクリンの街Göppingenを通過する。Tübungenからの路線が合流するとPlochingenである。ここからはStuttgart S-Bahn S1系統と併走する区間となる。Necker川に沿って走りEsslingenを通過、右にStuttgart-Untertürkheim Pbfのヤードが広がる頃には減速する。ベンツの工場やVFB Stuttgartの本拠地Merceds-Benz Arenaが左に見えると、まもなくWaiblingen方面の路線と合流して左に大きくカーブしてNecker川を渡り、12分遅れの18時ちょうどにStuttgart Hbfに到着する。Stuttgart Hbfは頭端式の駅で、ここで列車は折り返し、私の乗り39号車が先頭になる。

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 18時04分、13分遅れでStuttgart Hbfを発車する。再び左に大きくカーブしながら、Zürich・Singen方面からの101形牽引のICと離合する。Singen方面の路線と分岐し、Stuttgart Nordbahnhof付近でSiemens最新鋭の電機”Vectron”が並ぶ姿を見ながら、今度は列車は北へと向かう。Renningen方面の路線が分かれていき、Stuttgart-Zuffenhausenでポイントを右に転線すると、一気に加速し、全長3709mのLangens Feld-Tunnelに入る。ここからが高速新線SFS Mannheim – Stuttgartである。ここからはほぼ一直線に北西に向かいながら、250km/hで快調に飛ばす。ちょうど日暮れ時、南ドイツの田園に沈み行く美しい夕日が美しい。Heidelbergへの連絡線の分岐も高速で通過し、進行方向を北西から真北へと変えるとKarlsruhe方面からの路線と併走する。その路線と一旦離れ、全長5380mのPfingstberg-Tunnelを抜ける頃にはもう減速、右に広大なヤードを見ながら、11分遅れの18時39分にMannheim Hbfの3番線に到着する。

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 ここで、向かいの2番線から発車するStuttgart Hbf発Münster(Westf)Hbf 行IC 2318に乗り換える。所定ではIC 2318は18時39分発だが、幸いにもICE 514の到着を待ってくれていた。先頭に立つのは101 012である。

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 急いで乗り換え、1等コンパートメントへ。先に座っているビジネスマン風の男性に断って座る。18時43分、4分遅れで発車すると左にカーブしてライン川を渡り、Ludwigshafen Mitteを通過する。次にNeustadt (Weinstrasse)からの路線に合流し北西へ向かい、Ludwigshafen Oggersheimの先で右にカーブして進路を真北に向けると160km/h近いスピードで快調に走る。日はすっかり沈み、車窓風景はもうのぞめないが、クッションの効いた椅子にくつろぎながら、静かに列車の振動に身を任せるのもなかなか心地良いものである。
 Mainz Hbfには19時22分に到着する。拠点駅だけあって、なかなか乗降が多く、同室の男性客も下車した。

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 5分遅れの19時25分に発車する。早朝からの長旅が応えたのか、あるいはICEで飲んだワインが効いたのか、いつの間にか眠ってしまう。気が付くと、列車はライン川にぴったり沿って走っている。この辺りは世界遺産の景勝地だが、もう真っ暗である。それでも対岸の明かりをぼーっと眺めている間にも列車は北西へと進んでいく。20時13分Koblenz Hbfに到着、Wienからの長旅を終え、ここで下車する。

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 駅の目の間にあるGHOTEL Koblenzにチェックイン。モダンで部屋も広く、とても良いホテルである。荷物を置いて、夕食に出ることにする。フロントでどこか良いレストランはないか、と尋ねると、アジア料理の店はなくて、ローカルフードの店しかないよ、とのこと、いやいや、ローカルフードこそ食べたいのだよ。ということで紹介された、駅前のKönigsbacher Treffへ。山盛りサラダと鮭料理、さらに地元の白ワインと赤ワインで満腹。胃袋を満たし酔いも回ったところでホテルへ戻り、すぐに寝た。

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