SSブログ

10月19日 東京 → ソウル → 全州 [韓国鉄道旅行 2012]

 3日間、駆け足で巡った。10月19日朝6時に出発、京成線の普通列車に揺られ、成田空港には7時26分に到着した。搭乗手続きを済ませて一休み、まずはアシアナ航空OZ107便に搭乗、使用機材はタイムテーブルではB767であったが、実際にはB777であった。

1.jpg

 9時に出発、仁川国際空港までは2時間30分のフライトである。機内は幸いにも空いており、ゆっくりと座ることができる。快晴の成田空港を離陸、しばらくしてビーフの機内食のサービスがある。炭水化物尽くしのコチュジャンをもらって食べるとなかなかの味になる。ここで朝からビールを一杯。

2.jpg

 食後は眠ったり、液晶テレビでAndrea Bocelliのコンサートを見ているうちにもう韓国上空、仁川国際空港にはほぼ予定通り到着した。ターミナル前には丁度ルフトハンザのA340が2機並んでいる。どうやらミュンヘン便とフランクフルト便のようだ。さらに空港内のケータリング用自動車にはLSG Sky Chefsの文字が。ルフトハンザのケータリング部門は遠く仁川国際空港にまで進出しているのである。
 仁川国際空港からはKORAILの空港鉄道を利用する。ソウル駅までノンストップの直通列車と各駅停車があるが、今回は直通列車を選択する。各駅停車はロングシートの通勤電車だが、直通列車は集団離反式の固定式クロスシートである。ソウル駅までは44分である。直通列車の料金は当初は13800ウォンであったが、現在は8000ウォンに値下げされている、それだけ苦戦しているのかもしない。実際、この列車も空いている。

4.jpg

 列車は最高150km/hのはずだが、思ったよりもゆっくりと走っている区間が多く、もう少しスピードアップできそうである。来年には仁川空港にKTXが乗り入れる計画もあるそうで、さらに利便性が良くなる可能性もありそうだ。
 延々と続く干潟を過ぎ、金浦空港駅を通過して漢江を渡るとあとは地下区間、12時44分定刻にソウル駅に到着する。

6.jpg

7.jpg

 空港鉄道は地下5階にある、そのため乗換は不便である。エスカレーターを乗り継ぎ、2階のコンコースに出てチケット売り場へ。チケットはあらかじめKORAILの英語サイトから予約してあり、ここで予約確認書とパスポートを見せればチケットを発券してもらえる。
 この後乗車するKTXはソウル発ではなく、2駅隣の龍山駅発である。一旦地下へ下りて、ソウル市地下鉄と相互乗り入れを行うソウル広域電鉄に乗れば、龍山駅までは5分程度である。ソウルにはソウル駅・龍山駅・清涼里駅と3つのターミナルがあり、行き先毎にターミナルが分けられているが、光州・木浦方面の湖南線、全州・順天方面の全羅線方面の列車は龍山駅発着となっている。

8.jpg

 まだ時間があるので、まずはターミナルに隣接するデパートの食堂で冷麺を食べる。

9.jpg

 残った時間はホームで撮影をして過ごす。

10.jpg 
8200形牽引のムグンファ

 ほどなく、乗車する全羅線の順天EXPO行KTX 707が入線してきた。国産率を上げた韓国自慢のKTX-山川は編成数が増え、この編成は第19編成である。

11.jpg

 となりに日立製電車を使用するヌリロも入線、韓国鉄道もなかなか多彩である。

12.jpg

 ホームを移動し、KTX 707に乗車する。金曜午後の列車ということもあるのかもしれないが、車内は特室も普通車もほぼ満席の混雑である。予約した特室に座る。KTX-山川は不評だったKTXの車内設備を大幅に改良しなかなかの人気のようである。
 KTX-山川は普通車の快適性もKTXに比べれば明らかに増しているが、韓国は鉄道料金が安いこともあり、今回は特室を選択した。ゆっくりと脚を伸ばせるのはやはり良い。
 まもなくICEと同様のピーピーピーというアラームが響いてきてドアが閉まり発車する。列車は漢江を渡り、しばらくは在来線を走行、始興連絡線分岐から高速新線に入るがスピードは上がらず、すぐに減速し、ソウル郊外の光明に停車する。

13.jpg

14.jpg

15.jpg

16.jpg

 14時35分に光明を発車すると列車はスピードを上げ、300km/h近くの高速走行となる。KTX-山川のデザインの欠点の一つが、2列分を占める大きな窓のカーテンが2列分一体となっていることである。したがって、後列の人がカーテンを下ろしてしまったら、もはや車窓風景は楽しめなくなってしまう。今回も後列の乗客がカーテンを半分くらい下ろしてしまった。
 高速新線の光景は国が違ってもそう大きくは違わないが、その中では韓国は防音壁の設置区間が少なめで比較的車窓風景を楽しみやすい方かもしれない。車内の液晶モニターに
では250km/h以上で現在速度が表示されるが、列車は250km/h程の余裕のある走り、時々細かい揺れはあるが、概ね快適である。
 KTX-山川ではWifiが無料で利用できる。区間によっては接続はやや不安定で、一人20Mbまでという制限もあるが、メールの送受信には十分で便利である。

17.jpg

18.jpg

 光明から30分程高速新線を走ったところで大田の市街地に入ったところで分岐し、釜山方面から分かれて、光州・木浦方面の湖南線の在来線と合流する。太田操車場の脇をゆっくり走る、ちょうど最新鋭の8500形電機が停止している。まもなく西太田に到着する。

19.jpg

20.jpg

21.jpg

 15時18分に西太田を発車すると、あとは在来線区間である。スピードは100km/h台前半、カーブも多く、田園の広がるのどかな光景の中をゆっくりと走る。特室内は寝ている人が多く、動力集中式であるだけに走行音もほとんどなく、車内はとても静かである。一部のKTXが停車する鶏龍・論山を通過し、16時10分に益山に到着する。

22.jpg

23.jpg

24.jpg

25.jpg

26.jpg

 益山からは湖南線と分岐し全羅線に入る。全羅線は元々非電化であったが、2012年に開催された麗水Expoに合わせて電化・高速化工事が行われKTXの乗り入れも開始された。真新しいスラブ軌道を150km/hほどに滑るように走り、定刻の16時25分に全州に到着する。私もここで下車する。

27.jpg

28.jpg

29.jpg

 真新しいホームを発車していくKTX-山川を見送る。

30.jpg

31.jpg



32.jpg

 タクシーに乗る。駅から全州の中心街には3.5km程離れているのだ。本日の宿、全州観光ホテルに移動してチェックインを済ませた後は、徒歩で市内観光に出る。全州は李氏朝鮮の開祖、李成桂の本貫の地であり、旧跡が点在している。

李氏朝鮮時代の迎賓館にあたる客舎
33.jpg

李成桂の遺影を祀る慶基殿
34.jpg

慶基殿の周囲の韓屋マウルではピビンパ祭りが開催中で賑わっていた
35.jpg

豊南門
36.jpg

 韓国では「嫁は全州から」と言われるほど料理が美味しいと言われる。その中でも全州ピビンパは特に有名。夕食は地元客から観光客まで有名な家族会館へ。ピビンパを頼んだだけで、これだけの料理が並ぶ。ビールと並んですっかり満足。

37.jpg

38.jpg

 それでも帰り道にミラーというチェーンのビアバーでビールを飲み、さらにコンビニでワインを買ってホテルで一杯。気持ち良く酔ったところで一日を終えたのであった。
nice!(3)  コメント(3)  トラックバック(0) 

nice! 3

コメント 3

masato-marklin

さすが本場ですね、とても美味しそう。
しかし、これ全部一人で食べたのですか?
 嫁探しの旅?
by masato-marklin (2012-10-23 18:20) 

HUH

 直前に友人も一緒に行くことになったので、二人でした。といっても、2/3くらいは私が食べたかも。まあ、野菜中心ですから良い、ということにしておいてください。
 嫁探しは・・・・残念ながら成功しなかったようです。美人はとても多かったですけど。ちなみに、この点はドイツは絶望的?・・・・というのは、ここだけの話にしておいてください。
by HUH (2012-10-24 00:10) 

職務経歴書のサンプル

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
by 職務経歴書のサンプル (2013-01-15 15:10) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。