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2月11日 Düsseldorf → Frankfurt (M) Flughafen → Koblenz [ドイツ鉄道旅行 2011]

 U-BahnでDüsseldorf Hbfに戻ったのは18時05分であった。駅構内の本屋に入り、サッカー雑誌や鉄道雑誌を購入、さらにスーパーマーケットで水を購入して15番線ホームに上がる。
 まもなく、Essen Hbf発München Hbf行のICE 729が入線してきた。ICE 3、403形 (Tz 313)の8両編成である。最後部28号車、1等のテーブル付きの席に座る。これまで乗った列車は1等車は大抵空いていたが、ICE 729は9割方の座席が埋まっている。
 18時21分定刻に発車する。外はすっかり日が暮れ、もはや車窓風景は楽しめないが、代わりにICE自慢の無線LAN接続サービスを試すことにする。ICEの無線LAN接続サービスはDB とT-mobileの提携し、2005年から開始され、現在はDortmund – Düsseldorf – Köln – Frankfurt/M Flughafen、Frankfurt/M – Stuttgart – München、Frankfurt/M – Hannover – Hamburgでの利用が可能である。
 早速、ノートPCを開くと、すぐに無線LANの電波を拾うことができ、ブラウザを開くとHotSpotのトップページが現れた。ここで利用コースを選択し、必要な情報を入力する。利用コースは60分から30日まで何種類かあり、60分コースは8ユーロ、30日コースは29ユーロである。支払いはクレジットカードである。60分コースはやや割高な気もするが、東海道新幹線の無線LANサービスでは事前にプロバイダー契約が必要であることを考えると、はるかに柔軟である。問題は電源用ソケットがないことであるが、最近のICE 1やICE 2の更新工事では設置されるようになっている。

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 無線LANには5分もかからず接続成功、通信速度も十分に速く、快適にインターネットが利用できる。せっかくなので、メールの確認などを行う。

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 列車はKöln Messe/Deutzの地上ホームに到着する。Frankfurt (M)方面のICEは殆どがKöln Hbfを経由するが、この列車はKöln Messe/Deutzからライン河を渡らす、そのまま高速新線に向かうのである。これは線路容量の限られるKöln Hbfを経由すると遅延が生じやすいための措置である。ただし以前は、Köln Hbfを経由しない列車はもっと多かったが、乗客に不評だったためか、今は朝夕を除けば大半の列車はKöln Hbf経由に戻っている。
 18時44分にKöln Messe/Deutzを発車、ICE 729はここからFrankfurt (M) Flughafen Fernbfまでノンストップである。Sieburg/Bonnを通過すると高速新線区間に入る。列車は280km/h以上を維持しながら走るが、揺れは少なく、車内も静かである。順調に走り、19時32分、2分の早着でFrankfurt (M) Flughafn Fernbfに到着する。

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 ここからはKoblenzに向かうが、まだ少し時間があるので、空港駅構内を見て回る。空港駅は4年ぶりである。以前は駅舎の天井はガラスで、日が当たると暑いくらいであったが、上にホテルなどが併設され、天井は鏡面に変わっていた。駅舎内にLufthansaのチェックイン・カウンターが設けられているのは便利である。

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 Kölnへ向かうICE 3を見送る。ほぼ満員の混雑である。



 乗車する予定のICE 1022は5分遅れと表示されていたが、実際にはほぼ定刻に入線してきた。こちらはICE 1 (Tz 118)での運転である。当初はDüsseldorfから直接Koblenzに向かう予定であったが、無性にICE 1に乗りたくなり、わざわざ予定を変更して、この列車に乗ることにしたのである。
 向かうはBordRestaurantである。もう夕食を済ませたのであるが、それでもICE 1といえば食堂車を利用しない手はない。19時59分、定刻から1分遅れで発車する、列車はMainzを経由し、ライン河左岸線を通ってKoblenzへ向かう。それにちなんで、というわけではないが、ラインヘッセンの赤ワインと、おつまみにドイツハムの盛り合わせを注文する。

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 ワインは辛めで、ある程度重みがある。テーブルワインとしては、十分美味しい。そして、ハムの盛り合わせは予想以上のボリューム、さらのパンもたっぷり。夕食を済ませた身には多過ぎるが、食べ始めたら美味しくて食が進む。当初、食堂車内も空いていたが、次第に乗客が増え、最終的には8割方のテーブルが埋まった。
 Mainz Hbfを20時20分にライン河沿いに走る。外は真っ暗で、当然ライン河も見えないが、対岸の街の灯が印象的である。高速新線の200km/hにかなうわけもないが、こちらも100km/h以上は常に出している、
 ハムとワインを楽しんだ後は、1等コンパートメントへ。1等車は数えるほどしか乗客は乗っておらず、コンパートメントを占領する。

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 以前のICE 1の車内はポップな印象であったが、更新工事によりICE 3と同様のデザインになり、重厚感があって好ましい雰囲気である。シートピッチなどはむしろ短くなっているが、座席が改良されたこともあり十分に快適である。

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 ICE 1の乗り心地を楽しんでいると程なく減速、Koblenz Hbfに到着する。20時07分、定刻より3分の早着である。

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 夜のKoblenzは静かであるが、transregioのローカル列車が発車を待っている。伝統のあるライン河左岸線であるが、ローカル輸送は民営のtransregioが担っているのである。車両はSimens製のDesiro ML、面白みはないが、堅実な造りの電車である。

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 Koblenz Hbfからは今日の宿、Mercure Hotelへタクシーで向かう。5分ほどで、ライン河沿いに建つホテルに到着する。

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 荷物を置いて、寝る前に白ワインでも飲もうと、もう一度ホテルを出る。しかし、ホテルの隣のWeindorfという店は閉まっている。近くに他に店はなく、タクシーで中央駅まで行ってみるが、こちらも見渡す限り店は見つからない。ホテルへ向かって歩きながら店を探すが、結局開いている店はなく、ホテルのバーへ。この地方のワインはなかったので、ビールを飲む。朝4時から行動しているだけに、さすがに疲れたので、1杯飲んだところで部屋に戻り、早々に寝た。
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YN

更新有難う御座います、楽しく拝見させていただきました。

私もこの4/12(火)にDüsseldorf Hbfから偶然同じICE 729にFrankfurt  Hbfまで乗車しました。

当日はベルリンからフランクフルトへ移動途中にDüsseldorfのToff-Toffに買い物に寄り、この列車に乗りました。

ホームの表示だと当日は16連運行で、すでにホーム前方に当駅で増結するICE3が一本、口を開けて停車しており、せっかくだから「前面展望」をと本務編成最後部の一等パノラマ室に乗りました。

ケルンまで背面で我慢すればそこから逆進行で「前面の筈」と・・・・・
仰る通りKöln Messe/Deutzの地上ホームへ到着・・・結局背面展望を楽しみ(この季節だと20時位まで明るい)フランクではホテルこそ駅前だった物のホームを400m歩きました。
所でケルンHbf経由の列車は逆進行でもう一度ライン川を渡るのかもしくはそのまま北進して迂回するのかどちらなんでしょう?

因みに当日は10分遅れて出た為か300キロ出して定刻着でした。

ICE1も良いですね! 今回も何度か乗りましたがリニューアルで一等座席は小型化されたものの革張りで豪華になった感じです。
棚や読書等等は原型が素晴らしいのと車輌の耐用年数の関係か従来のままでした。

食堂車はICE1.2.3.共利用しましたがやはりICE1のが最高でした。
by YN (2011-05-06 04:48) 

HUH

YNさん、おはようございます。コメントを有難うございます。
前面展望ならぬ背面展望で残念でしたね。Köln Hbf経由の列車は逆進行でライン川をもう一度渡り、Köln Messe/Deutzの高架ホームを通過して高速新線に向かいます。以前はICE InternationalはKöln Hbfで折り返さず、迂回してSüdbrückeでライン河を超えていましたが、今は他のICEと同様にKöln Hbfで折り返しています。私は迂回ルール経由のICE Internationalは2回利用しましたが、ロスタイムがかなり大きい印象でした。
好みの問題もあるでしょうが、リニューアル前も悪くはなかったですが、座席が大きすぎて少し圧迫感がありましたし、室内の配色はあまり好きになれませんでした。今は随分と良くなったと思います。
食堂車は乗り心地などは劣るかもしれませんが、雰囲気は私もICE 1が最高だと思います。
by HUH (2011-05-06 08:11) 

masato-marklin

お早うございます。

 ICE1いいっすね・・走行音、同じじゃないですか、BordRestaurant、天井が高くて良いですね、乗りたい!
by masato-marklin (2011-05-06 10:29) 

まおパパ

ICE社内での無線LAN情報ためになります。まだ、いつ必要になるかはわかりませんが(笑)。
ある程度の期間、ジャーマンレイルパスなど持って、ドイツ国内に滞在するときには、30日利用の申し込みで「パケ放題」なわけですね(笑)。

ICE1のインテリアがICE3化するというのは、同じくHUHからの情報で聞いていたわけですが、殆ど完了しているのでしょうか?

来年の4月-6月あたりのどこかで行ければいいなぁ。
by まおパパ (2011-05-06 16:49) 

HUH

masato-marklinさん
さすが壺を分かって頂けましたね。メルクリンのICE 1の発車時の雰囲気は、実車を彷彿とさせます。
ICE 1のBordRestaurantは、高い屋根でおかげで揺れが大きいとか、いろいろと言われていますが、それを差し引いても、とても良いです。ちなみに、メニューは以下で見られます。昔に比べて、メニューが少ないといわれますが、ちょっとした食事をするには十分です。もちろん、生ビールも楽しめます。
http://www.bahn.de/p/view/service/zug/bordgastronomie/angebot.shtml

まおパパさん
ネット・ヘビーユーザーのまおパパさんは「パケ放題」が良いのは間違いないと思います。
ICE 1の更新工事は既に終了しており、現在はICE 2の工事が行われています。
来年、是非行ってきてください。
by HUH (2011-05-06 20:01) 

abe

ICE1のコンパートメントや食堂車はいい感じで改装されていますね。
オープンのシートは前の巨大なイスが好きです。(本当に広い!)
by abe (2011-05-10 20:18) 

HUH

こんにちは。
abeさんから、このコメントが来ると予想していました。abeさんは旧デザイン支持派でしたのも、よく承知しております。でも、ICE 1の旧シートは座る面積が大きいというより、シートそのものが厚くて大柄という印象でして、無駄な体積を随分と占めてしまっているように感じました。東武スペーシアと同様の印象でしょうか。シートの広さという点では、今もあまり変わらないと思います。
でも、旧デザインはそれはそれで良いところも多かったとは思っています。
by HUH (2011-05-11 09:47) 

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