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2月10日・11日 Tokyo→Paris [ドイツ鉄道旅行 2011]

 3年半ぶりのドイツ旅行である。2月10日、朝から心が躍る中、仕事をする。こういう日に限って忙しかったが、何とか17時半に職場を出る。自宅に戻って、18時過ぎには急いで出発したが、カバンが壊れているのに気付き、一旦戻って、慌てて別のカバンに中を入れ替える。京成上野駅に着いた時には18時25分になっていた。18時30分春の成田空港行イブニングライナーに乗り込む。
 この時間はスカイライナーの運転は既に終了しており、成田スカイアクセス線経由ではなく、京成本線経由のイブニングライナーとして運転される。イブニングライナーは車両こそ、新型スカイライナーと同じだが、基本的には通勤ライナーとしての位置づけなので、座席指定制ではなく定員乗車制となっている。特別料金は安く設定されているが、停車駅が多く、所要時間がかかる。
 日暮里で乗車があり、ほぼ満員の状態で発車する。青砥までは徐行が続いたが、その先はスピードが上がる。慌ただしく出発したので、荷物を確認すると、デジタルカメラがないことに気が付いた。どこを見てもない。どうやら、荷物を入れ替える時に忘れてしまったようだ。もう戻る暇はない。慌ててノートパソコンを開き、成田空港のターミナルビル情報をしらべると、どうやらカメラ店があるようだ。しかし、列車の到着後、閉店時間までは殆ど時間がない。心は焦るばかりである。
 せっかくの旅行、焦っても仕方がないと思いなおす。インターネットに接続したついでに、搭乗するエールフランスAF277便のチェックインを済ませる。さらにドイツに向けて調べ物をしようとするが、ここでネットワーク異常で接続できなくなってしまった。今日はどうもついていない。
 八千代台、佐倉を過ぎると、かなり空いてきた。成田を過ぎると、乗客はほとんどいなくなった。通勤客と空港へ向かい客を一緒に乗せるのは問題と思うが、空港へ向かう乗客の少なさを見ると、別立てで列車を走らせるのは難しいのも理解できる。
 成田空港には19時46分定刻に到着。走ってカメラ店に行くと、閉店準備を始めるところだった。予想外の大出費になったが、無事にデジタルカメラと予備のバッテリーやメモリーカードを購入。出発便が少ないため、ターミナル内は静かだった。

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 搭乗手続きを済ませるとやっと落ち着く。AF277便は定刻では21時55分発だが、今日の天気予報は雪、そのたもう21時45分には出発するという。
 レストランで、ビールの大ジョッキを一杯。21時過ぎに出国審査を通り、搭乗口に向かう。既にAF277便となる、エールフランスのB777は駐機していたが、折り返しの便が遅れたようで、搭乗まではかなり待たされた。

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 搭乗後も給油が終わらないとのことでなかなか出発しない。AF277便は時刻表では所要14時間以上となっている。これは成田空港を出来るだけ遅く出発しても、パリには早く着き過ぎてしまうため、時間調整の意味があるようだ。21時55分発となっているものの、実際には23時前まで出発しないことも多いという。今回も雪は降っていなし、ゆっくり出発することにしたのだろう。
 私の席は最後部から2列目である。B777は3+4+3列配置であるが、この区画は2+4+2列、私の席は右側の2列部分の座席側である。機内は8割方の席は埋まっていたが、幸いにも私の窓側は空いていたので、そちらに移る。
 ようやく飛行機を動き出す。本来であればセキュリティビデオが流れるところだが、ビデオシステムに不具合で、昔ながらのクルーによるセキュレティの案内が流された。滑走路へはゆっくりゆっくりと向かう。その間にヘッドホン、おしぼり、さらに食事メニューが配布される。隣の誘導路からはFEDEXなどの貨物機が追い越して、先に離陸していく。そこへMD-11の貨物機が到着、見覚えのある鶴のマーク、Lufthansa Cargoである。ここで出会えるとは嬉しいことである。
 23時前になって、長い滑走を経て、ようやく離陸する。成田は曇り、すぐに雲の上に出て、地上は見えなくなってしまった。離陸後しばらくは揺れが続いたが、程なくして落ち着いた。高度31000フィートで巡行に入り新潟経由で日本海上空に出る頃、飲物のサービスである。私は白ワインをチョイス。グレン・グールド演奏のゴルトベルク変奏曲を聴きながら、持参した資料を元に、撮影計画を練るが、もう日本時間で0時を過ぎている。仕事の関係で5時半に起きたこともあり、眠くなってくる。ようやく機内食のサービス、洋食は豚肉のフリカッセ・マスタードクリームソースとタリアテッレパスタ、赤ワインと共に頂く。エールフランスの機内食は・・・・という話も聞いていたが、エコノミークラスでこれなら悪くはない。食事も終わる頃にはハバロフスク上空である。機内も暗くなり、そろそろ眠ることにした。

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 目が覚めると、モスクワに近づいていた。睡眠不足が続いたためか、まだ眠。セルフサービスコーナーで水を飲み、再び眠る。次に目覚めると、到着まで1時間半、まもなくドイツ上空にはいるところである。まもなく、朝食サービスが始まった。

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 ここで、ビデオプログラムが再び停止、不具合で復旧不能という。飛行情報が確認できなくなったのは残念だ。AF277便は順調に飛行を続け、着陸態勢に入っていく。外はまだ真っ暗、4時過ぎに無事にパリ・シャルル・ドゴール空港に着陸した。この時間であるから、空港は静か、動いている航空機は殆どない、広大な空港だけあって、15分程かけて、ようやくターミナル2Eに停止する。

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 他に到着便はないので、入国審査は直ぐに終了し、預けたカバンを受け取って、人気の少ないターミナルを歩き、駅へ行く。ここからRER-B線で市内へ向かう。

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 今回用意したユーレール・セレクトパスのバリデーションは済んでいるので、これを利用して乗ろうと思うが、窓口は全て閉まっていて断念、8.20ユーロの切符を買って自動改札を抜け、5時11分発の列車に乗る。

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 車内はガラガラ、相変わらず汚い。何駅か停車しているうちに乗客を拾っていく。アフリカ系の人々が目立つ。RER-B線は治安が悪く、早朝深夜の利用は控えた方が無難とよく案内されているが、実際には市内へ通勤へ向かう人々が席を埋めており、女性たちが大声でおしゃべりしていたりと、普通の通勤電車の雰囲気である。パリの朝の表情も感じられて、これはこれでなかなか楽しい。Aulnay-sous-Boisからはパリ北駅までノンストップである。列車は揺れが多く乗り心地は良いとは言えないが、100km/h程で快走、5時39分にParis Gare du Nord パリ北駅に到着する。

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 まだ時間があるので、北駅で列車を眺めて過ごす。この時間なのに、乗客はなかなか多く、構内は賑わっている。

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 6時10分過ぎにThalysのKoeln行の発車を見送ったところで、Paris Gare du l'Est パリ東駅へ向かう。東駅へはメトロでも行けるが、夜明け前のパリの街を歩いて向かうことにした。

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コメント 7

Akira

HUHさん、おはようございます。

弾丸欧州旅行お疲れさまでした♪ 出発時のトラブルが色々あったようですが、何とか目的は達成されたようで良かったですね。旅の失敗は後で良い思い出になります。(出費はイタいですが..)

AFの機内食は、私も気になっていましたが、画像を見る限りLHのエコノミーより良さそうですね。前菜が別皿なんてLHのエコノミーではないですし....。
それにしても成田深夜発パリ早朝4時着というのは凄いですねぇ。ツアーの乗客なんているだろうか?と思ってしまいます。

TGVもTHALYSも良い眺めで羨ましいです。続きを楽しみにしています。
by Akira (2011-02-15 09:10) 

まおパパ

デジカメ買えて良かったですね! 私もカメラを買い替えた履歴を思い出してみましたが、1)現地空港に着いた直後に盗まれて買い替えた(泣)、2)旅行に行くので心機一転買い替えた(3回)と、やはり旅行がトリガーです。

と考えれば、旅行に出発する場面での買い換え(買い足し?)ですから、買うべき運命だったと(笑)。

続きも楽しみにしています♪
by まおパパ (2011-02-15 11:35) 

abe

相変わらずパリは汚いですねw
タリスの新色が見れたのは羨ましいです。
続編にゾクゾク・・・・
by abe (2011-02-15 18:29) 

モノラー

こんばんは、モノラーです。

 以前は安くて座席も空いていたので、AF夜行便を良く利用していました。

 食事は悪くないですよね。エコノミーでシャンパンも飲めますし。機内サービスがドライなところも好きです。(飲み物が自由にセルフで飲めますし。)
 また、あのチーズがおいしいのです。

 初発のRER-B線も良く乗りました。早朝は窓口が開いていないのは変わらないのですね。自動販売機と格闘してカードできっぷを買ったのが懐かしいです。

 
by モノラー (2011-02-15 18:49) 

阿亮 A−Liang

お疲れさまでした。無事?のお帰り、何よりでした。
しかしいろいろ大変でしたね。
まず最初のフライト、パリに予定通りに到着できてよかったですね。
今朝も関東地方は雪でしたが、JALの羽田発のパリ行きは2時間半ディレイしていました。こちらは時間調整がないので現地着も2時間くらい遅れてしまったようです。
また、RERは窓口が開いていないとユーレールパスがバリデーションされていても乗れないんですね。
私もスイスパスを日本でバリデーションして持って行く予定ですが、その場その場の状況判断が必要だということで、とても参考になります。
続編を楽しみにしていますが、お体もくれぐれもご自愛ください。

by 阿亮 A−Liang (2011-02-15 20:11) 

タブレット

おかえりなさい。

お疲れさまでした。
出発時のトラブルによる大きな出費はたいへんでしたね。

明け方のパリの町並みもいいですね。
パリからドイツへの旅行記も期待しています。

(行きたかったな。)
by タブレット (2011-02-16 01:07) 

HUH

Akiraさん>
AFとLHの機内食はそれほど差はないと思います。LHも同レベルと記憶しておりますし、朝食はLHの方が良かった気もします。お酒はワインはAF、ビールはLHというところでしょうか。
成田深夜発便は仕事が終わってから出発できる、ということで、確実な需要があるようです。現地で1日使えるのも大きなメリットだと思います。体力は必要ですが。

まおパパさん>
確かに、旅行はカメラ購入の大きな動機になりますね。ちょっと古くなっていたし、良いタイミングだったかもしれません。出費はやはり痛かったですが。

abeさん>
パリの街自体はそれなりには掃除されている気もしました(北駅周辺限定)。でも、RERは・・・・。ドイツも綺麗ではないですが、まだマシだったように感じます。

モノラーさん>
飲み物セルフは気が楽で、良かったと思います。アルコールがなかったのは残念ですが。
成田で両替すると、必然的に大きな札しかないのですが、RERの自動販売機は紙幣がほとんど使えず、私も結局カードで買いました。

阿亮 A−Liangさん>
北駅などは朝早くから窓口が開いていますが、空港はそういうわけではないようです。あまりパスにこだわらず、こういう状況ではさっさと切符を買った方が吉だと思います。

タブレットさん>
本当にご一緒したかったですね。
旅行記は次回からはドイツ編です。同行した方から、ドイツにいる時と、ドイツを離れた時でまるでテンションが違うと突っ込まれましたが、旅行記を書くのもドイツ編はやはり気合が入ります。
by HUH (2011-02-16 19:41) 

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