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DB Baureihe 403/406 / ICE 3 (2) [ドイツ鉄道 電車]

1998年夏頃から試運転中のICTの写真を雑誌などで見かけるようになった。丸みを帯びた美しいスタイルは新時代の到来を思わせた。こうなると、ICE 2.2の登場がますます楽しみになる。ICE 2.2は何時の間にかICE 3と呼ばれるようになり、1998年10月にBerlinで開催されるEurailspeedに登場予定とのことであった。
10月が近付くにつれ待ち切れなくなり、ICE 3の写真がどこかに掲載されていないか、いろいろなサイトを探して回ったが、ついに見つけられなかった。10月末、Eurailspeedの開催初日に、European Railway ServerについにICE 3の速報写真が掲載された。美しいスタイリング、これまでに高速列車と比べても質の高い内装は期待通りであった。ただ、Eurailspeedでの展示に間に合わせるために突貫工事が行われたため仕上げが終わっていない状態で、ライト周りなどに違和感が残ったことも否めなかった。このときの写真は以下で見られる。
http://www.railfaneurope.net/pix/de/electric/emu/ICE/ICE-3M/Eurailspeed/pix.html

Eurailspeedの後はしばらくICE 3の消息は途絶えた。1999年春から試験運転が開始されたはずであったが、写真もあまり見掛けなかった。しかし、8月に当サイトに多くの写真を提供してくれていたyouさんから、ICE-Tの写真として送って頂いた1枚が、まさにICE 3の試運転中の姿であった。さらに1999年11月号の鉄道ジャーナル誌では南正時氏がICE-Tの乗車レポート共に、ICE 3の試運転の様子を詳細に伝えた。この記事を何度も読み返しては、ICE 3の登場を心待ちにした。
2000年6月、Hannoverで開催されたExpo 2000のための輸送列車として設定されたEXEでICE 3はデビューを飾った。秋からはKoeln - Amsterdam、Hamburg / Bremen – Hannover – MuenchenのICEで本格的にデビュー、路線規格やトラブルがあったため性能をフルに活かした活躍とはいかなかったが、その存在感は大きかった。あとは300km/hでの活躍を待つだけとなった。
2002年8月にICE 3専用のNBS Koeln-Rhein/Mainが開業、ICE 3は暫定的ではあったが、300km/hでの運転を開始した。この際に2等車の定員不足が指摘され、シートピッチを詰めて定員増が図られ、BordRestaurantもBordBistroに改装された。美しいTEE調の食堂車がBistroになったのは残念であった。
12月からの冬ダイヤでICEネットワークが大きく改編され、ICE 3はNBS Koeln-Rhein/Mainを軸に多数の路線に投入され、ドイツ鉄道のフラッグシップとしての地位を確立した。空調の問題なども起こったが、縦横無尽の活躍は頼もしい限りであった。
こうなると、ICE 3に乗りたくなる。その機会に恵まれたのは2005年3月であった。20年ぶりのドイツ旅行、名古屋発のLufthansa機でFrankfurt空港に降り立った私は、長い通路を抜け、開放的な駅舎の長距離駅Frankfurt Flughafen Fernbahnhofに向かった。肌寒い中、ドイツに来た感激を胸にエスカレーターでホームへ降り、Mannheimまで乗るICE 1を待っていた。程なくして、ゆっくり入線してきた列車、20年ぶりのドイツで最初に見た車両がICE 3であった。実際のICE 3は写真以上に美しく、貫録が漂い、夢の鉄道車両が現実に飛び出してきたかのようであった。側扉からのぞき見たデッキは、旅人を温かく迎え入れる上品な空間を形成し、予定を変更してこのICE 3の乗りたくなった。そして、その機会は翌日に訪れた。

ice3_1.jpg
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