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9月9日 Essen → Duesseldorf [ドイツ・フランス鉄道旅行 2007]

午前6時に携帯電話の着信音で起こされた。友人からの電話であった。相手は私がドイツにいることなど知らないから仕方がない。ドイツにいても、日本の番号で着信を受けられるのだから便利ではあるが、こんなことも起こるのである。もう一度寝ようとも思うが、そこまで眠くもない。諦めてテレビを見ながら身支度をし、7時過ぎに朝食を摂った。宿泊したMoevenpick Hotel Essenは、Essen Hbfの目の前にそびえ、重厚な建物と、正面に掲げられたEssenの市章が印象的である。客室は清潔で極めて快適、朝食も充実しており目移りする。

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ホテルを出るのが何となく億劫でゆっくりと準備をし、8時頃にようやく出発する。まずはEssen Hbfに行き、発着する車両を撮影する。

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NordWestBahnのTALENT

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S-Bahnで活躍する420形

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除籍され廃車回送を待つ420形


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425形

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146形が牽引するRE

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ICE 3

9時頃になった。Essenの市内交通を楽しみつつ、撮影もしたい。そこで、トラムが発着する地下ホームに移動する。地下ホームは軌間1435mmのU-Bahn (Stadtbahn)と、軌間1000mmのトラムが複々線を形成し、乗り換えは極めて便利だ。Essen Hbfには各系統の路線が集中するため、次々と列車が発着する。
私は103系統に乗る。やって来たのは昨日と同じ、DWA/Adtranz製Flexity ClassicシリーズのM8DNF形である。車内は空いており、ゆっくりと座ることができた。新型の低床式トラムはスタイルが良く、乗降も便利であるが、揺れは少なくない。今日のように空いている時は良いが、混んでいたら辛いかもしれない。昨日散歩したPolscheplatzを過ぎると進路を北から西に帰る。Berliner Platzを過ぎ、Krupp Hauptverwaltungで地上に出る。ここからは専用軌道から併用軌道となる。そこから2つ目のHelenstrasseで下車する。この停留所では106系統と接続するが、乗り換える前にしばらく撮影を楽しむ。今日は曇り、休日とあっ人通りもあまり多くない。

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M8DNF

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M8C

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M8DNFとM8C

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M8DNF

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M8C

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M8DNF


何本か撮影し、満足したところで106系統に乗る。車両はDUEWAG製のM8C形である。

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こちらは高床式の旧型である。Essenでは101系統、106系統、107系統は一部区間にホーム高が高い停留所があり、これらにはM8C形またはM8S形が投入されているのである。通りの中心の併用軌道区間だが、意外なほどスピードを出す。S-Bahnと接続するEssen Westを過ぎ、HobeisenbrueckeではU-BahnのU18系統と接続する。Essen市内の交通ネットワークの充実ぶりには驚くばかりだ。その次のRubenstrasseで下車する。ここは歩道に標識が立てられただけの簡単な停留所である。昨年も来たが、ここに私が幼い頃住んだ家がある。歩いてすぐ、いつ見ても懐かしいアパートを眺める。

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毎日通った幼稚園までの道を散歩する。幼稚園までは徒歩5分、教会付属の幼稚園である。

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その目の前はU-Bahn U17系統のHolsterhauser Platzの停留所である。ここは106系統の停留所もあり、トラムでEssen Hbfに戻ることも可能であるが、せっかくなのでU-Bahnに乗ることにする。ホーム反対側にDUJEWAG製のB80C形が到着、Essen市内交通を担うEVAGのコーポレートカラー、黄色ベースに青色とは異なる旧塗装をまとっている。

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10分ほど待って、列車が来た。車両はLHB製のP86形である。

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この車両は元々London Docklands Light Railways (DLR)の車両である。登場後数年で、路線延伸の際に安全基準から外れたため、EVAGへ売却されたのである。その際にパンタグラフの搭載などの改造が行われている。車内はボックスシートが並び、ボックス一つに乗客が一人といった混み具合である。U-Bahnも専用軌道と併用軌道の区間が混在している。この辺りは交差点付近のみ自動車道路と併用しているGemarkenplatzを過ぎると、まもなく地下に潜り、心なしかスピードも上がる。3駅目がEssen Hbfである、わずか10分ほどの旅であった。

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再び高架ホームに戻る。S-Bahnのホームに行くと、まもなく臨時列車が入るとのアナウンスが入る。赤いディーゼル機関車を先頭にタルキス色客車を連結した列車が・・・・うん、何か変だ。何だ、あれ?よく見ると、何とラインゴルトのオリジナルカラーをまとったドームカーだった。私が驚いていると、近くにいたオバさんが、これは民間運営会社による特別列車で事前に予約が必要なの、それじゃ、てなことをいって、この列車に乗り込んでいった。本当に羨ましい。興奮を覚えながら撮影すると、この列車は慌ただしく発車していった。

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この後、Essen Hbfで撮影を楽しむ。

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143形牽引のS-Bahn

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420形

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昨日乗車したABELLIO RailのFLIRT

インターネットカフェに立ち寄ったのち、ホテルに戻って荷物を整理しチェックアウトする。Essen Hbfに戻る。今日はDuesseldorf辺りで撮影を楽しむつもりである。時刻表を眺め、Erfurt発Duesseldorf行のIC 2156に乗ることにする。
IC 2156は101 054-5を先頭に、定刻の11時41分より20分程遅れて到着する。これまでの旅を通じて、すっかり気に入った1等コンパートメント客車に乗車し、一番機関車寄りのコンパートメントを占領する。列車はすぐに発車、客車らしい静かな加速は、それだけでも優雅な気分にさせてくれる。このあたりは線形が良く、最高200km/hで走るが、乗り心地は極めて良い。ICEも良いが、ICの旅もまた素晴らしい。
Duiburg Hbf、Duesseldorf Flughafenと続けて停車、その後は再び快調に走り、程なくDuesseldorf Hbfに到着する。この列車はここで終点である。

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コメント 3

Akira

やはり幼い頃の思い出はいつまでも持ち続けるのでしょうね。我が愚息も大人になってドイツで通った幼稚園を再び見に行ったりするのかなと思いました。Essenよりだいぶ田舎なので行くには大変でしょうが...。
それにしても、レストアした青/クリームのドームカーを見れるなんて羨ましい。これで牽引機が同色のE10.12なんかだったら卒倒しそです...。
by Akira (2008-11-26 08:09) 

masato-marklin

 いーですね・・・・・・
うっとりしますね・・・・・
町並みもいいですね・・・・
こういうのをレイアウトで表現したいのですが・・・
by masato-marklin (2008-11-26 09:14) 

HUH

Akiraさん
Essenは駅も街も何となく暗いし、観光名所も世界遺産のZollverein炭鉱業遺産群があるくらいです。実はルール地方最大の人口を誇り、ドイツ5番目の都市ですが、その割りに存在感が薄い気もします。それでも、私はドイツに行くと、Essenに立ち寄らないと気が済みません。私の原点はEssenなのかもしれませんね。
先ごろ、E10 1239が復元されましたが、これがこのRheingpld客車を牽引したら格好良いでしょうね。

masato-marklinさん
Essenのような街でも綺麗なのは、やはりヨーロッパらしいですね。街中をトラムが走る光景、確かに模型にしたいですね。
by HUH (2008-11-27 02:22) 

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