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Amsterdam行 ICE International [ドイツ鉄道 列車]

今年は日本におけるオランダ年と位置づけられ、フェルメール展をはじめ、多くのイベントが開催されている。オランダは何とも不思議な国である。面積だけを考えれば極めて小さい国なのに、17世紀には海上覇権を通じて世界に名を馳せた。一方で、西洋絵画の歴史の中でも最も重要な存在であるレンブラント、フェルメール、ゴッホといった画家を次々と生んだのもオランダである。現代、イギリス、フランス、ドイツといった大国の中でも、オランダは独特の輝きを放ち、存在感は少しも色あせない。

ドイツと、この魅力溢れるオランダの首都Amsterdamを結ぶ鉄道は極めて重要であることは言うまでもない。戦前の豪華列車Rheingoldは、戦後TEEとして蘇り、1987年まで運転された。Rheingoldが廃止された後も、SBBのパノラマ客車を連結したECが活躍したが、2001年ついに高速化の波が押し寄せた。
2000年11月、登場したばかりのICE 3MによりKoeln - AmsterdamでICE Internationalの運転が開始された。2002年11月にはNBS Koeln-Rhein/Main開業に伴い、Frankfurt(M) - Amsterdamの運転となった。現在は1日7往復のICE Internationalが設定され、両都市間を約4時間で結んでいる。(1往復はBasel - Frankfurt(M) Flughafen - Amsterdam)

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ベネルクスの雄ThalysとKoeln Hbfで並ぶICE 3M

車両はDBとNSが所有するICE 3M、406形が使用される。DB所有の7編成(Tz 4601-4604 / 4607 / 4610-4611)、NS所有の4編成(Tz 4651-4654)である。NSの車両は、"NS"または"NS Hispeed"のロゴが入れられ区別できるが、車内は全く同じである。運用も全く区別されず共通で、DB編成かNS編成のどちらが来るかは運次第である。Frankfurt(M) - BruesselのICE International 3往復も一連の運用に組み込まれており、NS編成もBruesselに乗り入れている。

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Duesseldorf近郊を走るNS編成

ICE Internationalには何度か乗車した。2005年3月にFrankfurt(M)→Amsterdam、Amsterdam→Koeln、2007年9月にはFrankfurt(M) → Duisburg、Duesseldorf→Koeln。車内に置かれた"Ihr Reiseplan"にはオランダ語が添えられ、DBロゴと共にNSロゴが入れられている。Frankfurt(M)発の列車に乗ると、他の列車ならKoelnの先は乗客が減る一方なのに、ICE Internationalはルール地方からオランダへ向かう乗客が乗ってくるし、車内もドイツ以外の言葉が目立ち、車内放送もドイツ語と英語で行われるなど、独特の雰囲気がある。

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Amsterdamに到着したICE 3M

2005年3月にFrankfurt(M)→AmsterdamをICE 124で乗り通した際には、国境付近での電気方式の切り替えが上手くいかず、結局1時間も遅れてしまった。その帰りに乗車した際も、Koelnに着く頃には30分も遅延。
残念ながら問題がないわけではないが、少々の遅れが発生してもICE Internationalに長く乗ることが出来る、と喜ぶくらいの大きな気持ちで是非ICE International旅を楽しんで頂きたい。

なお、DBもICE Inrernationalを積極的にPRしており、割引運賃を設定している。
http://www.bahn.de/p/view/preise/international/zuege/ice_holland_angebot.shtml


今日11日は仕事を早めに切り上げて、サントリーホールに行われるヤンソンス指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートへ行く。ロイヤル・コンセルトヘボウといえば、Amsterdamを本拠とする名門オーケストラ、久しぶりにオランダの空気を感じたいものである。
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