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8月21日 熊野市→新宮 [紀伊半島 鉄道旅行 2008]

こじんまりとした熊野市駅に降り立ったのは5年ぶりである。改札口の脇には売店と立ち食い蕎麦屋が店を開いている。駅前は食堂など幾つかの店舗があるが、バス停でバスを待つわずかな人と客待ちのタクシーが並ぶだけで、やや寂しい。しかし、その向こうには大型スーパーの姿もある。

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ここから新宮まではバスで行くつもりであったが、バスは1時間に1本のみ、それでも列車よりは遥かに多いが、時間に余裕はない。そこでタクシーをつかまえる。まずは駅からすぐ、海岸線に立つ獅子岩を眺める。この岩は近くの神社の狛犬にもなっているそうだ。

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タクシーに戻り新宮方面に走ってもらう。今年の熊野は例年になく暑いそうだが、その中では今日は比較的ましらしい。熊野古道が世界遺産になってから、観光客は少しは増えたらしいが、熊野市は温泉や熊野三社はなく、観光客は多くが新宮や勝浦に行くそうだ。それでも、夏に熊野古道を歩く人も時々いるらしいが皆汗びっしょりで、この時期は外した方が良いとのことであった。南紀への大動脈、国道42号線を走る。左手は防風林が続いている。10分ほど走ったところで右折して、5年前で私が実習で10日間ほど過ごした施設を1周してもらった。当時散々お世話になった先生は元気に活躍されているようで、できればお会いしたいところであるが、その時間もない。国道に戻ったところでタクシーを降りた。ここにもスーパーがあり、ずいぶん賑わっている。便利なものである。
国道を渡り防風林を抜けると海岸に出られる。実習で来ていたころは毎朝ここまで散歩していた。ここ七里御浜は25kmに渡り続く、小さな石が集積した海岸で、熊野古道の中の伊勢路のルートに当たる。波がかなり高く遊泳は禁止されており、人気は全くなく、鳥が飛んでいるのが見える。ここからの景色は本当に美しい。青い太平洋の広さ、左右に連なる山々、そして打ち寄せる波。

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10分少々を過ごした後、再び防風林を抜け、国道上にある中の茶屋バス停へ向かう。10分ほど待ち、2分ほど遅れて11時44分に新宮行の三重交通バスがやってきた。乗客は10人強と行ったところ、高齢者と高校生ばかりだ。以前聞いた話では、この辺りの高齢化の進行もご多分にもれず深刻で、熊野市の山側の隣町では65歳以上人口が50%を超えるそうだ。

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バスは国道42号線を一路新宮へ向かう。バス停は多いが、停車することはまれだ。それでも、案外乗客の入れ替えはあるが、混み具合は変わらない。海岸に沿って走ってはいるが、防風林で阻まれ、海は時々しか見えない。
熊野川沿いを走り、熊野大橋で熊野川を渡ると、三重県から和歌山県新宮市に移る。新宮駅には12時20分過ぎに着いた。
ここからは勝浦に向かうが、普通列車はしばらくない。次の13時3分のオーシャンアローに乗ることにするが、運賃230円に対し、特急料金630円はばからしい。駅前の少し洒落た雰囲気のレストランに入り、「めはり定食」を注文する。めはり寿司2個にサンマの干物、赤だし、そうめんが付いている。めはり寿司は高菜の漬物にご飯をくるんだシンプルな料理、大きな包んだ寿司をまさに「目を張って」食べることからこの名がついた。このお店のめはり寿司は鰹節などで味付けした御飯が詰められ、素朴な滋味あふれる高菜とよく合って美味しい。

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